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書評

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【書評】エログロナンセンスとアヴァンギャルドの蜜月 『吉行エイスケ 作品と世界』[1997]

吉行和子(監修)[1997]『吉行エイスケ 作品と世界』国書刊行会.評価:☆☆☆★★

 吉行エイスケの作品集。
 吉行エイスケは、1920年代よりダダイズム、モダニズム、新興芸術派の作家として注目を集め、1940年、34歳で世を去った人物だ。本書には、27歳で筆を絶つまでのエイスケの詩と小説が収録されている。監修者は、エイスケの娘で女優の吉行和子。
 エイスケの3人の子供のうち、吉行淳之介と理恵

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