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マインドフルネスを続けた結果【効果測定】企業研修オンライン8週間プログラム #2

 こんにちは。日本声ヨガ協会代表の八田幸子です。2022年の9月から10月にかけてクライアント企業様に行った『マインドフルネス8weeksプログラム』の効果測定を行いました。ご参考に結果を公開致します。

1. マインドフルネス研修8週間の実施概要

 コンサルティングファーム従業員様向けに、定員100名で参加希望者を募り8週間のプログラムを実施致しました。「心身のコンディション維持のための手法を習得」することを目的にご依頼頂いた、カスタムのプログラムです。

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、全社員様は基本的にテレワーク勤務なので、研修は全てオンラインで行いました。今回の8週間プログラムは、以下の3つのプログラムから構成されています。
・週1ワークショップ(1時間)
・平日の朝に行う瞑想LIVE(10分)
・マインドフルネス瞑想アプリ活用(希望者のみ)

効果測定の方法

 効果測定の方法は、マインドフルネス研修を行う前と、研修が終わった後で1から10のスケールの中で質問項目に対してスコアリングしてもらい、その変化率を抽出しました。この質問項目は東京大学ワーキングで開発された、1項目の設問によりプレゼンティーイズム*を簡便に測定できる尺度であるSPQをベースにしています。

 今回は8項目の質問に対してスコアリングしています。スコアリングでは、”低い”から”高い”の10段階で自己評価してもらい、全体の変化を算出しています。

 なお、ワークショップはリアルタイムにオンライン参加した人だけではなく、仕事の関係で後日「アーカイブ動画視聴」のみしている方も母数に含まれます。(3割程度)

2. アンケート項目と効果検証の結果

(1)病気や怪我がないときに発揮できる仕事のできを100%として、過去4週間の自身の仕事を評価してください
東大1項目版プレゼンティーイズムの質問項目です。

プログラム開始前の全体平均は74.2で、8週間後には78.0と3.8ポイント上昇。
変化率は5.1%の上昇でした。

(2)リラックスや休息の充実度の高さはどのくらいですか?

開始前が5.5、研修後は6.8と1.3ポイント上昇。変化率は23.3%上昇でした。

(3)睡眠に対する満足度

開始前が5.2、研修後は6.6と1.4ポイント上昇。変化率は28.0%上昇でした。

(4)仕事中の集中力の高さはどのくらいですか?

開始前が6.0、研修後は6.8と0.8ポイント上昇。変化率は13.4%上昇でした。

(5)自己肯定感の高さ

開始前が5.5、研修後は6.7と1.2ポイント上昇。変化率は21.9%上昇でした。

(6)ストレスマネジメントはできているか

開始前が5.5、研修後は6.9と1.4ポイント上昇。変化率は25.2%上昇でした。

(7)自分の感情をコントロールできているか

開始前が6.2、研修後は6.9と0.7ポイント上昇。変化率は10.6%上昇でした。

(8)相手の立場で物事を考える力の高さを教えてください

開始前が6.7、研修後は7.0と0.3ポイント上昇。変化率は5.1%上昇でした。

全体に関する質問

・心身のコンディションを整える手法が身についた
(1.そう思わない〜10.そう思う)👉7.1/10.0

・プログラム全体の満足度はどのくらいですか?
(1.不満足〜5.満足)👉4.3/5.0

事前と事後アンケートのコメント比較

AI言語解析を用いて分析してみました。

プログラム前のアンケート言語解析

さいなむ、ざわつく、慌ただしいなどコメントが目立ちます。
グローバル企業様のため英語でのコメントも。

プログラム後のアンケート言語解析

学べる、見つめる、取り組む、向き合うことができた8週間だったようで幸いです

3. マインドフルネス8週間プログラムの総括

 全体的に研修前に比べて自己評価が大きく上昇していました。今回の8週間に渡るプログラムの目的である「心身のコンディション維持のための手法を習得」に関する質問項目である3から7の質問項目に関しては、高い上昇率になり、参加者の方がかなりの効果を実感していらっしゃることが分かります。

 今回は参加前アンケートで睡眠に不調を感じている方が30%近くで最も多かったので、特に脳疲労の軽減や睡眠に関して比重を置いてプログラムをチューニングしました。
 ですので、関連する質問項目である(2)リラックスと休息の充実度(3)睡眠満足度(6)ストレス管理の項目で23〜28%と高い上昇率だったのは大変良い結果が出たと思っています。

 今回は「自由参加型」のワークショップと瞑想LIVEなので、アンケートの回答者の条件が完全には揃っていない状態ですが、アメリカの各大学が論文で報告しているような本格的な8週間プログラム(毎日30〜60分)でなくても、目に見えて効果が出ていること、そしてスコアが想定よりも高いことに驚きました。

5. 当協会のマインドフルネス研修について

 当協会が実施するマインドフルネス研修の詳細については、以下のページをご覧下さい。単発のトライアルも行なっていますの。ご興味のある人事・教育担当者様はお気軽にお声かけ頂ければと思います。

 近年、マインドフルネスというキーワードが先行していますが、「何のために」導入するかが大切です。健康経営や人的資本経営の一貫として、導入検討段階から相談を承っております。

一般社団法人日本声ヨガ協会 事務局 
info@voiceyoga.jp

声と言葉による学びの深耕

 研修と言っても、本プログラムでは「自由参加型」であること、そしてワークショップ形式で受講生同士が気づきと学びを深められるよう工夫して構成しています。

 マインドフルネスの知識を伝える研修は多数存在していますが、その効果を実感するための長期的プログラムとして実践している会社は多くありません。

 本プログラムでは、研修経験と瞑想誘導経験の両方のスキルを併せ持つ講師をアサインしています。いずれも当協会の声ヨガ講師養成講座を修了しており、声と言葉によるガイドや解説力が高い講師です。

スタンフォード大学医学部健康教育センターでの学び

 今回研修を担当した講師の八田幸子はスタンフォード大学医学部の健康教育センターにて「従業員のウェルネスとストレス管理」コースを修了しています。その概要を記事で別途公開しておりますので、是非ご覧ください。


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