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夢や現在地、何が必要で何をしなければいけないか

若年層のキャリア支援は、これからの日本を考えたとき、何をおいても必要なものと僕は考えている。

キャリア支援では、相談者の年齢や性別によって問題が比較的似通うため、いくつかのグループに分けて考えることが多い。
たとえば「中高年齢者支援」や「女性支援」、「外国人支援」など。
「女性支援」を得意とするキャリアコンサルタントもいれば、「中高年齢者支援」が得意なキャリアコンサルタントもいるのだ。

僕が得意とするのは「若年層支援」なのだけど、得意という以上に「若年層支援」こそがもっとも必要と考えている。
なぜなら「中高年齢者」も「女性」も「外国人」も、元を正せば全員「若年層」だったからだ。

「若年層」のうちにしっかりとキャリア支援をすることで、「こんなはずではなかった」をひとつでも減らすことができるはずだ。
結果として「中高年齢者」や「女性」の悩みや苦しみも減るだろうし、ひいてはこの国の行く末が確かなものになると信じている。

社会の入口に立つ学生をこそケアすることが重要、というのは僕の信念だ。

先日、てんウキウキさんの高校生になる娘さんのキャリコン(キャリアコンサルティング)を引き受けた。
大学生に比べると高校生のキャリコンというのはまだまだ数少ない。
それをぜひお願いしたい、ということだから意識は相当に高い。
僕は少しドキドキしながら面談に臨んだ。

画面越しに娘さんが映る。
ちょうど夕食時ということもあって、食事は済ませましたか?と訊くと、はい!…だけでなく、僕のことも気遣ってお食事は?と訊いてくれる。
なんと!
僕はもうそのひとことで、この子は大丈夫だと確信した。
高校生だった僕がそんな気遣いができたはずは万に一つもない。

そこからはいっぱいお話を伺った。
詳しくはもちろん書けないが、娘さんの夢や現在地、何が必要で何をしなければいけないか、などなど。

将来の夢から逆算した数年後の自分と、現在地から延長した数年後の自分にズレが生じることは往々にしてある。
実現可能性を度外視して夢を持つことができるのは若者の特権だ。
だからその夢を実現するためにはかなりの努力が必要となる。
逆に現在地から延長して考える場合は、自分のできる範囲に絞りがちだから、変わり映えしない将来像に軽く絶望したりもする。
その両面から自分の数年後を考えてみよう、というようなことをできるだけ分かりやすく話したつもりだがうまく伝わっただろうか。

そうして75分の面談はあっという間に終わった。
面談を終えての娘さんの様子は僕は知るよしもないが、後日てんウキウキさんがその様子をチラッと記事にあげておられた。

面談終了後の娘さんの嬉しそうな息づかいが伝わってくる。

よかったぁ…

(2024/5/11記)

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