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オーストラリアでの日々

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オーストラリアでの生活を中心に、現地で体験したことや面白いと思ったことなどについて書いていきたいと思います☺︎
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#日本語教育

【嗚呼、人生 vol.146】どの年代の人に日本語を教えたいのか考えてみる

【嗚呼、人生 vol.146】どの年代の人に日本語を教えたいのか考えてみる

12年生の授業が終わってから、先生が私のための新しい時間割を作ってくれて、今は8年生から11年生までと、幅広い学年の授業に参加しています。

私が勤務している学校は最初の2年間は外国語学習は必須で、生徒は7年生のときにフランス語か日本語を選択しなければなりません。

そして9年生の科目選択のときに初めて外国語が必須科目じゃなくなり、選択科目になります。だから、8年生までは、日本語の勉強に意欲的じゃ

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【嗚呼、人生 vol.145】先生に仕事が早いと褒められた

【嗚呼、人生 vol.145】先生に仕事が早いと褒められた

先日、一緒に働いている先生に「Milletさんは、仕事が早いね〜」と褒められました。

私は仕事をためることが好きではないので、手に持った仕事はできればその日中に片付けたい人です。

今現在は、12年生の授業がなく比較的暇な時間を過ごしていることが多いので、そんなに急いで仕事を片付ける必要はないのですが、仕事をもらうと張り切って終わらせてしまいます。

でも以前どこかで、仕事を早く終わらせてしまう

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【嗚呼、人生 vol.142】授業で使う資料作りをしているときに心がけていること

【嗚呼、人生 vol.142】授業で使う資料作りをしているときに心がけていること

それは大学3年生の晩秋ごろ、模擬授業をする課題がありました。実際にクラスメイトの前で授業をする前に、教授のところに行ってどのような内容の授業をするのか相談することができました。そのときに教授からいただいたアドバイスが今でも資料作りをする際に、頭の片隅にぽっと出てきます。

それは、「練習の練習になってしまわないようにね」というもの。

多くの人が、中学校の英語教育でThis is a penという

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【嗚呼、人生 vol.135】12年生の口頭試験がついに終わった

【嗚呼、人生 vol.135】12年生の口頭試験がついに終わった

先日、12年生の口頭試験がついに終わりました。当日はピーカン晴れ。
1番最初の子は9時20分からだったので、私は先生と一緒に9時から会場入りしました。
試験会場はある学校の一つの小さな建物で、生徒たちが入る部屋はRoom1とRoom2の2つの部屋がありました。

生徒たちは試験の30分前に着くように言われていて、着いたらすぐ受付をすませます。その後、試験の5分前まで最後の練習をしました。

今まで

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【嗚呼、人生 vol.134】プライベートチューターってすごい勉強になる

【嗚呼、人生 vol.134】プライベートチューターってすごい勉強になる

プライベートチューターを始めて3週間が経過しました。合計6回くらいをした感想を書いておきたいと思います。

まず一番に言えるのが、教えれば教えるだけ教えることに自信を持てるようになるということです。同じ学年の子を3人教えているので、3回ほぼ同じ内容から復習することになります。だから、1回目より2回目、2回目より3回目といった具合にどんどん教えるのが上手になっている自分がいることに気づきます。

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【いろいろな日本語 vol.14】英語話者にとってカタカナ語は難しい

【いろいろな日本語 vol.14】英語話者にとってカタカナ語は難しい

私は現在、オーストラリアの公立高校で日本語の先生のアシスタントをしています。主に12年生の日本語の授業に参加することが多いのですが、彼らがよく頭を抱えているのが「カタカナ語」です。

意外ですよね。カタカナ語は海外から入ってきた言葉なので、むしろ彼らの方が親しみやすいのかと思っていました。

「オーストラリア」や「ダンボール」などの「ー(長音符)」が含まれる単語は特に難しいらしく、「オウストラリア

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【嗚呼、人生 vol.107】教案準備

【嗚呼、人生 vol.107】教案準備

来学期から11年生の一部の生徒とチュートリアルをすることが確定したため、それに向けた教案を準備している。

「辞書形」や「て形」などは既習だが、理解度を図るためにそれらから復習するつもりだ。

教案を準備するときに役立つのが先人たちの知恵だ。インターネットという優れたものを駆使してさまざまな案を入手することができる。

どのようにしたらわかりやすく教えることができるか、またどうやったら楽しく学習し

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【いろいろな日本語 vol.13】オーストラリアの公立学校で使われている教科書の日本語の動詞のグループ分け

【いろいろな日本語 vol.13】オーストラリアの公立学校で使われている教科書の日本語の動詞のグループ分け

前回、オーストラリアの公立学校で使用されている教科書は、どのように「て形」を解説しているのかを紹介しましたが、私が以前に紹介した動詞のグループ分け方法と多少異なる分け方をしていたので、こちらの教科書(多くの教科書)の動詞のグループ分け方法を紹介したいと思います。

日本語教育において日本語の動詞は3つに分けます。グループ1とグループ2とグループ3です。以下でそれぞれのグループにどのような動詞が含ま

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【嗚呼、人生 vol.106】日本語のリスニングの練習をするとき

【嗚呼、人生 vol.106】日本語のリスニングの練習をするとき

一緒に勉強している生徒の多くは、リスニングが苦手です。日本語を聞く環境にないことが大きな要因のひとつして挙げられますが、過去2年間、コロナの影響でオンライン学習が続き、例年と比べて十分な授業を受けられなかったことも関係していると思います。

そんな生徒たちとリスニングの練習をするとき、どのような順序かを説明したいと思います。

まず、何を聞き取らないといけないかを書き取らせます。問題用紙にわからな

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【いろいろな日本語 vol.12】オーストラリアの公立学校で使われている教科書の「て形」の解説まとめ

【いろいろな日本語 vol.12】オーストラリアの公立学校で使われている教科書の「て形」の解説まとめ

今回は、私が勤務している小学校で使用されている「Hai」と「iiTomo」という2つの教科書で、「て形」がどのように説明されいるか紹介したいと思います。

学校のカリキュラムや学校が使用している教科書によって「ます形」を基本に教えるのか「辞書形」を基本に教えるのかは異なります。どちらを基本としているかで、「て形」の教え方も異なります。私が勤務している学校では7年生から日本語の勉強が始まりますが、「

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【いろいろな日本語 vol.11】場所を表す格助詞「に」と「で」

【いろいろな日本語 vol.11】場所を表す格助詞「に」と「で」

日本語には場所を表すときに使用される助詞が二つありますよね。そうです。「に」と「で」です。

つい先日も、生徒にこの二つの助詞の使い分けを聞かれました。

​①海に、たくさんごみがあります。

②海で遊びます。

という二つの文章があるとき、どちらも場所は海なのに違う助詞を使いますよね。

この違いはなんでしょう。

それは、「に」や「で」が存在を表しているか、動作を表しているかで異なります。

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【いろいろな日本語 vol.10】「〜ことにする」と「〜ことになる」

【いろいろな日本語 vol.10】「〜ことにする」と「〜ことになる」

「〜ことにする」と「〜ことになる」って、日本語ネイティブの人は簡単に使い分けていますが、どんな違いがあると思いますか?

こう考えると、結構わかりやすく思えますが、それぞれ現在形と過去形がありますよね。
つまり、「〜ことにする」と「〜ことにした」と「〜ことになる」と「〜ことになった」です。

例えば、「〜ことにする」と「〜ことにした」を使った例文として、
①このケーキは明日食べることにする。
②こ

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【いろいろな日本語 vol.9】ます形とその否定形とそれらの過去形

【いろいろな日本語 vol.9】ます形とその否定形とそれらの過去形

以前、「ます」とその否定形である「ません」という語尾を紹介して、この語尾を動詞に接続するときに、どのように活用するかを説明しました。
今回は、それぞれの過去形がどのような形になるか紹介したいと思います。

ではまず、以下の三つの文章を「ます形」にしてみましょう。

①の「食べる」は母音動詞なので語幹に 'masu' をつければ「食べます」とすることができます。
②の「読む」は子音動詞で語幹は 'y

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【いろいろな日本語 vol.8】ます形

【いろいろな日本語 vol.8】ます形

以前、日本語教育学における動詞の種類を紹介しました。①母音動詞、②子音動詞、③不規則動詞ですね。今日は、これらの動詞を辞書形から「ます形」にするにはどうしたらいいかを紹介したいと思います。

まず、①母音動詞の場合
母音動詞は、辞書形が「る」で終わり、語幹が i か e のどちらかの動詞です。例えば「見る」や「食べる」ですね。これらの動詞を「ます形」にするときには「る」を取り払って語幹「見」「食べ

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