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#小説
耳の穴から見える心臓
おかしいぞ、俺、つまりタカヒロは耳掃除してただけなのに。
なんだ?この動悸は?
「この野郎!ここから出しやがれ!」
声がする、タカヒロの胸から。
「俺はこんな狭いとこ嫌なんだよ!出て行くぞ」
タカヒロはあたふたしながら
「誰だお前、俺の体の中にいるな!?」と叫んだ。
すると
「俺はお前の心臓だよ、もうこんなとこで脈打つのはまっぴらだ。今からそのガサゴソしてるとこから出て行くからな!」
ガサ
トルネードバトル 2
「おい!カイシン!」
「おう!」
エンジンのない気球でどうやって無名の男を追うのか。
「何か隠してやがるな」
「そうさ!」
カイシンが足元のボックスを操作するとバタバタと大きな音が響き、巨大な昆虫の翅が展開した!
「なんだこりゃ…トンボの翅か?」
カイシンは言った。
「ムカシトンボの遺伝子から再現した昆虫の翅だ」
デカい!1枚の翅が10メートルはある。
だが…
「どこ飛んでったかわかんねーだろ