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庭の木と名前の本の夢《Dream Diary 11》


xxxx年05月03日(x)


 生家の前庭で、昨日の夢に出て来たTさんが、植木を見て「これはいい木だ」としきりに感心している。続けて「しかし紅茶の木が無いのが惜しい」と付け加えた。実際には庭に紅茶の木はあるのにおかしいな。そう思っていたら、私が男の子の名前は「時」の字が付いたのがいいと考えているのをTさんは知っていて、「良い名前の本を持っている」と言いながら一冊の本を私に手渡した。ページをめくるといろいろな男の子の名前が載っていた。駄菓子の名前や犬や猫の名前もある。幼い頃に家で飼っていた山羊の名前も載っていた。父が姉と私の名前の音を一つずつ取って、アユという名前を付けたのだ。生温かかったアユの乳の記憶が蘇って来た。アユが生んだ二匹の子山羊を密かにいじめて、疚しい快楽に耽っていたことも思い出した。その頃は馬も飼っていたと両親や姉は言うが、私は全く覚えていない。どんな名前だったんだろう。本には星の名前や宇宙船の名前も載っていた。プラモデルの名前の次のページに女の子の名前も載っていたが、私は名前を考えるのはまだ早過ぎると思った。




Artwork by Fabius von Gugel

★むかし付けていた夢日記を元に、テキトーにでっち上げを加えて書いています。



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