見出し画像

「ありがとう兄ちゃん、わかったわ」。

職場の近くの道の真ん中で、

知らないおばあちゃんが座り込んでいた。

すでに通りがかりの人達が、

おばあちゃんを囲んでいた。

少し気になって、

取り囲む円の後方から覗き込んだ。

「座り込んでたら危ないから、

 端によらんかいな〜!」。

取り囲む円の中の1人の男性が、

大きな声で言う。

「もう、ほっといて〜!

 怖いわ〜」

おばあちゃんは険しい顔をし、

声を絞り出しながら、

言い返しているような様子だった。

おばあちゃんはその場から動こうとしない。

周りの方にどうされたのか聴くと、

道の真ん中に座り込んでいたので、

気になって尋ねたが、

本人が何を言ってるのか、

よく分からなくて困っていたとのこと。

日陰に移動しようと伝えるが、

拒否するように動いてくれないとのこと。

耳が遠いのかもしれない。

認知症なのかもしれない。

意思疎通ができない。

どうしようもない。

そんな雰囲気だった。

意識はしっかりされていて、

会話はできるようだったので、

そばに行ってお話をしてみた。

試しに、カバンにあったメモ用紙で、

筆談してみた。

「途中でどこの道かわからなくなって

しもたんよ。そしたら急に周りの人が

怖い顔でなんか言ってきて、もうどう

したらいいかわからなかったんよ」

と、そのメモを見て答えてくださった。

たまたまであったが、

書いてお伝えする方がわかりやすかったようで、

その後も筆談を中心にやり取りができ、

無事に家族の方に迎えにきてもらうことが

できたのだった。



わかるように伝える。

会話で理解できる人も、

何らかの理由で会話では伝わりにくい人も、

その人にとって伝わる方法を考えたり、

諦めずに丁寧に伝えることで、

理解し合えることはたくさんある。


1度、伝わらないだけで諦めたりせず、

わかるように伝えていきたい。

全ての人間関係においても、

そうありたい。

そんなことを思った出来事だった。



<スタエフ告知です ↓>

10月9日(月)夜 22;15〜

「笑っていい解!?」
〜あなたのお悩み解決します〜

今回のお悩みは、

「日々の献立について」です!

家庭で調理の役割をされている方は
必聴です。

彩夏さん、コメント欄の皆さんで、
解決案を提案していきます🎙️✨。

是非、遊びに来てください😊。


この記事が参加している募集

この経験に学べ

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?