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2023年10月の記事一覧

詩歌のブレーキ力

詩歌のブレーキ力

① 短歌を読みました。その感想先日、歌集を買った。
柄にもなく。

それがさっき自宅に届いた。

普段は小難しい哲学やら、小説やら、
エッセイやらを好んで読んでいる人間が、
またどうして歌集を買ったのだろう。

理由は分からない。
そういう気分だった、と言えばそれまで。

ともかく、届いたので読んでみた。
…驚くことに、全く読めない。

内容が入ってこない。
するすると坂をくだるように
ページを捲

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続・語ることの欲望について

続・語ることの欲望について

前哨戦人と会話をする時、
自分は基本的に「聞き役」にまわる。
というか、"まわらされる"。

会話はターン制だとばかり思っていたが
どうもそうではないらしい。

アプローチ回数が多く、パワーが強い方が
次第に相手をコーナーに追い詰めていく
ボクシングみたいなものなんだなと
勝手に納得している。

それにしても、会話における私は
あまりにも防戦一方だと思う。
ずっとスウェーで避けている。
少しはこち

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顔が見えない恐さ

顔が見えない恐さ

コロナウイルスの蔓延によって
生活の形式が変わり始めて早数年。
いよいよオンライン社会が定着してきた。

私は大学3〜4年生でコロナ禍を経験している。
つまり、「卒業論文の執筆」と「就職活動」という、大学生にとってはなかなか大きなイベントを、皆んながまだオンラインでの繋がり方を
模索している時に経験した。

そんな当時の記憶をふと思い出した。

「そういえば、オンラインでのやり取り
 あんまり好き

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等身大でしか書けない私たちへ

等身大でしか書けない私たちへ

拝啓、文章を書くみなさまへ文章を書いていると、自分の表現方法が
"お決まり"のパターンに嵌っているように
感じる瞬間がある。

結局、自分のことしか書けないじゃないか…。

何について語っていても、結局は自分のルーツだったり、自分が今まで向き合ってきた一つの大きな問題だったりを下敷きにしているだけじゃないか…と、冷めた感情を抱くのである。

自分の「今回は別角度から切り込んでみよう!」と意気込んで

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