【禍話リライト】犬を探す女
ホラー小説「ぼぎわん」でも冒頭は、子供の留守番の場面だった。頼れる大人がおらず、不安な状況での来訪者は恐怖が増すのだろう。
人怖のジャンルに陥りがちだが、この話は最後に若干のスパイスが効いている。
【犬を探す女】
いまは40代のAさんが小学校中学年の頃、学校から家に帰るとガレージに車がなく、両親の姿が見えなかった。一人っ子ということもあり、そういうときのカギの隠し場所はしっかり教わっている。建売住宅の玄関を開けて荷物を自分の部屋に置きながら2階建ての家中を見回るが、人