うぐひす

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アニメや小説の感想、考察を書きます。たまに本を出します。小説はTwitter、pixivへ。 通販: https://uguisudani-east.booth.pm/ サイト: https://uguisudanieast.fc2.page/

マガジン

  • PSYCHO-PASS感想まとめ

    PSYCHO-PASSシリーズの感想まとめです。

  • コードギアス感想まとめ

    『コードギアス』シリーズの感想まとめです。

  • 呪術廻戦 感想まとめ

    呪術廻戦の感想記事のまとめです。大幅加筆修正版は有料マガジン「瞼の裏で覚えてる」「瞳の奥に眠らせて」から読めます。

  • 【呪術廻戦】瞳の奥に眠らせて

    同人誌『瞳の奥に眠らせて』より再録。呪術廻戦の感想記事6本を再編、大幅加筆修正しました。PDF版と紙版はBOOTHにて頒布しています。A6サイズ/本文86p/35000字程度

  • 【呪術廻戦】瞼の裏で覚えてる

    同人誌『瞼の裏で覚えてる』より再録。呪術廻戦の感想記事5本を大幅加筆修正しました。PDF版と紙版はBOOTHにて頒布しています。A6サイズ/本文90p/35000字程度

最近の記事

  • 固定された記事

五条悟と夏油傑の「青春」の話

※単行本1~13巻と0巻までの情報で書いている自分用メモ ※大幅加筆修正版は以下にあります(有料記事ですが最後まで読めます)。 五条と夏油、二人の決裂は、互いの青春の定義がすれ違っていたのも原因なのではないかと思う。 五条は青春というものに強いこだわりがあって、「若人から青春を取り上げるなんて許されていないんだよ。何人たりともね」と序盤で言う。いい教師だなーと(ここだけ見れば)思います。 翻って、本人の青春はどうだったのか。 まあ、惨憺たる有様ですね。唯一の親友と呼んだ夏

    • 楽園と地獄の狭間を漂う箱船はどこへ行くのか?――サイコパス1期感想(前)

      10年ぶりと言うのは誇張表現だが、少なくとも5年ぶりくらいには1期を見返した。相変わらず最高におもしろかったので、感想をしたためていきます。 初めて放送された2013年10月のちょうど100年後、2113年の10月、新人刑事の常守朱が配属された日から物語は始まる。 ベースはディストピアSFの刑事物であるが、扱われるテーマはどれほど時を経ても変わらない普遍的な「人間らしく生きるとは何なのか?」であり、現代への風刺でもある。 むしろ家族観などの細かい部分がとても100年後とは

      • 終戦記念日が近づくと思い出す母の言葉の話(もしくはわたしを生かすわたしの怒りについて)

        世界がわたしに追いついたので、もう書いてもいいかなと思って書きます。 はじめに断っておきますが、わたしはわたしの感情をわたしと同じ属性を持つ人たちに一般化するつもりはありません。 これはわたしの抱いた感情の話です。 毎年8月になれば、沖縄戦から始まり、広島・長崎への原爆投下、そして終戦記念日のニュースが流れていく。 この一連の流れをわたしは何十回も経験し、そして毎度、母の言葉を思い出す。 小学生の時、母と沖縄へ旅行した。ツアーガイドに連れられてひめゆりの塔へ行った時のこと

        • PSYCHO-PASS PROVIDENCE感想――まつろわぬ魔女と神託の銃、あるいはディストピアの寿命について

          ※映画は1回しか見ていません。 ※1期リアタイ勢です。 このふせったーの大幅加筆バージョンです。 常守朱は魔女か聖女か朱は砺波に「魔女」と誹られた。この「魔女」とは「社会を脅かすもの」と「社会通念から外れた異端」という二つの意味を持っていたように思う。 システムにまつろわぬ者 まず、朱は直接的に社会体制を脅かした。 朱はラストでテレビ中継中、公衆の面前で禾生局長を実弾で撃った。しかし彼女に対してドミネーターは作動せず、人を殺したにもかかわらず犯罪係数が上がらない「異例事

        • 固定された記事

        五条悟と夏油傑の「青春」の話

        • 楽園と地獄の狭間を漂う箱船はどこへ行くのか?――サイコパス1期感想(前)

        • 終戦記念日が近づくと思い出す母の言葉の話(もしくはわたしを生かすわたしの怒りについて)

        • PSYCHO-PASS PROVIDENCE感想――まつろわぬ魔女と神託の銃、あるいはディストピアの寿命について

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        • PSYCHO-PASS感想まとめ
          8本
        • コードギアス感想まとめ
          3本
        • 呪術廻戦 感想まとめ
          15本
        • 【呪術廻戦】瞳の奥に眠らせて
          5本
          ¥550
        • 【呪術廻戦】瞼の裏で覚えてる
          5本
          ¥550

        記事

          ユフィとスザク、時々ルルーシュの話(反逆のルルーシュ感想①)

          ※死別するまでセットでスザクとユフィの組み合わせが好きな人間が書いています。ルルーシュとスザクの関係については別途記事を書く予定なので、大幅に省略しました。 ※個人的な感想です。テレビアニメ、総集編三部作、アキト、復活、小説版、ナナナを履修しています。 夢見るお姫様と被支配者階級の少年『コードギアス 反逆のルルーシュ』は、主人公とライバル役の立ち位置を反転させたピカレスク物である。本来なら悪役だったルルーシュを主人公に据え、正統派主人公の要素を持ったスザクをライバル役にスラ

          ユフィとスザク、時々ルルーシュの話(反逆のルルーシュ感想①)

          乙骨憂太と五条悟と人でなしの話

          ※単行本20巻までの情報に基づきます。だいたい妄想と幻覚です。 ※個人の感想です。乙骨のキャラについてはまだ掴みかねているところがあります(今後の活躍に期待)。 サマリー:人の姿をして人の振りをしているだけの人でなし五条悟を唯一人間扱いした乙骨憂太の成長っぷりに感服した 先にこちらの記事を読むとよりわかりやすいかと思います。 五条悟の頑丈さと悲劇的要素20巻の乙骨の台詞「先生に二度も親友を殺させない」は、乙骨の成長を感じると共に、五条の人間関係の変化を感じた。 五条悟

          乙骨憂太と五条悟と人でなしの話

          日車寛見と夏油傑の話

          ※単行本19巻までの情報で書いています。 ※個人の感想です。 日車寛見と夏油傑は、崇高な目的意識を持ちながらも、救うべき人の醜さに直面して絶望したという共通点がある。 夏油が救うべき弱者の醜悪さに耐えかねて、自らの職務に疑問を抱いた結果、高専を出奔したのは既にたっぷり語られたところだが、弁護士であった日車も依頼人に逆恨みされて絶望する点は夏油とよく似ている。 しかし、二人の選んだ結末は違っていた。 弱者救済とその苦悩弱者は「可哀想」な存在だが、同時に「可愛い」とは限らない

          日車寛見と夏油傑の話

          ユーロピア共和国という幻想と投影される現実について(『コードギアス 亡国のアキト』感想)

          ※書いている人間は象牙の塔で言語学(バイリンガルの言語習得)を研究していたので、欧州史や政治経済は専門外です。 『反逆のルルーシュ』との対比『亡国のアキト』は話の作り方もテーマの据え方もキャラの描写も、何もかも『反逆のルルーシュ』と別物だ。 『反逆のルルーシュ』はルルーシュ視点で物語が進行するため、植民地政策やら社会的、政治的背景の描写は省略されがちだったが、『亡国のアキト』は、それらの削ぎ落とされた要素を割と上手く回収していると思う。 (キャラクター――具体的に言えばルル

          ユーロピア共和国という幻想と投影される現実について(『コードギアス 亡国のアキト』感想)

          枢木スザクの亡霊、あるいは孤独の象徴ゼロについて(『コードギアス 復活のルルーシュ』感想)

          ※書いている人間は死別要素込みでスザクとユフィを推しています。 ※個人の感想です。テレビアニメ版とはパラレルと解釈しています。 ルルーシュの「復活」とC.C.の望みについて『復活のルルーシュ』のあらすじとしては、誘拐されたゼロ(スザク)とナナリーを助けるために動く黒の騎士団、そこにたまたま居合わせたC.C.とルルーシュが助太刀に向かうストーリーだ。 でも、この物語の中心は二人の救出にない。これは、一度死んだルルーシュが罪を清算し、周囲の許しを得て、新しい一歩を踏み出すための

          枢木スザクの亡霊、あるいは孤独の象徴ゼロについて(『コードギアス 復活のルルーシュ』感想)

          禪院直哉と禪院という家の話

          ※単行本19巻までの情報で書いています。 幼少期の万能感と甚爾への憧れについて禪院直哉は26代当主・直毘人の息子であり、同じ術式を受け継いでいる。直毘人の遺言がなければ当主になっていたようで、だからこそ地位を横からかっさらっていった伏黒恵を殺そうとする。 直哉はいわずもがなのクズキャラだが、幼少期からなかなかにクズの素養を見せている。 まず、甚爾との出会いからして性格がねじ曲がっている(禪院家の一員としては当然かもしれないが)。 最初、直哉は甚爾を蔑むつもりで近づいた。

          禪院直哉と禪院という家の話

          禪院甚爾と伏黒甚爾の話

          ※単行本19巻までの情報で書いています。 伏黒甚爾(旧姓:禪院甚爾)は恵の父親だが、父親らしい振る舞いを作中ですることはほとんどない。甚爾は有り体に言えば息子を虐待(ネグレクト)し、好き勝手に振る舞ったあげく、息子を放り出して死んでしまったクズの父親である。 ただ、彼に親としての情が一切なかったかと言えば、そうではないのだと思う。人として欠落している彼もまた、ある側面においては「弱者」で、悲劇を演じる一人であった。 禪院甚爾と伏黒甚爾禪院家における呪術師ではない者 まず

          禪院甚爾と伏黒甚爾の話

          10. 七海建人と夏油傑の〝地獄〟の話

          同人誌『瞳の奥に眠らせて』より再録。  七海と夏油は共に呪術師になる動機を失い、呪術師であることを諦めたという点でよく似ている。もちろん、二人がその後たどった道は似ても似つかない。夏油は選民思想(もしくは優生思想)に囚われ、呪詛師に堕ちて非術師の鏖殺を決断した。一方の七海は、いったん普通の社会に出て行った後、舞い戻ってきて再び呪術師となった。  この二人の差は〝諦めの良さ〟と〝感謝の言葉の有無〟なのではないかと思う。 七海の諦めの良さと〝地獄〟からの逃亡 七海と夏

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          10. 七海建人と夏油傑の〝地獄〟の話

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          09. 伏黒恵と伏黒津美紀の〝姉弟〟の話

          同人誌『瞳の奥に眠らせて』より再録。  伏黒恵と伏黒津美紀は親の再婚で義理の姉弟になったが、ほどなくして両親は蒸発し(実際には恵の父親は五条に殺されたわけだが)、二人の元には五条が訪れる。五条のおかげで金銭的には不自由しなくなった二人だが、津美紀が呪われて眠り続けるまでの関係は、とても危うい均衡の上に成立していたように見える。  恵は将来呪術師になるという一種の〝契約〟を五条と交わし、引き換えに高専からの資金援助を得ていた。生活の基盤を支えているのは恵(とその後見人的立場

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          09. 伏黒恵と伏黒津美紀の〝姉弟〟の話

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          08. 夏油傑の憧れと理想の話

          同人誌『瞳の奥に眠らせて』より再録。  五条と夏油には、互いにないものに憧れて真似しているうちに互いが入れ替わってゆき、そして互いの好きだった部分が失われて関係が破綻する、という要素が垣間見える。けれども、五条悟は夏油傑にはなれず、夏油傑は五条悟にはなれなかった。 夏油の〝憧れ〟 夏油は自分に厳しすぎて、理想の自分が高すぎて、そこに追いつけない現実の自分に打ちのめされる。彼の憧れた姿というのが、唯一の〝親友〟だった五条だ。  作者自身が二人を「ナチュラルボーン天才

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          07. 五条悟の〝善悪の指針〟の話

          同人誌『瞳の奥に眠らせて』より再録。以下の記事2本を再編、大幅加筆修正。  五条が「夏油の判断を善悪の指針にしていた節がある」「夏油出奔後の方がしっかりしている」とファンブックで明かされたので、今一度、二人の関係について述べていきたい。  五条悟には強固に社会規範が枷として嵌められており、それが彼を社会性の生き物として規定し、人外の化け物の人たらしめているのではないか、と今まで推測していた。そこへ〝善悪の指針〟として夏油が存在するとなると、ちょっと話が変わってくる。  

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          07. 五条悟の〝善悪の指針〟の話

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          06. 五条悟と夏油傑の〝親友〟の話

          同人誌『瞳の奥に眠らせて』より再録。この記事の加筆修正版。  五条は夏油を親友と呼び、夏油は五条を親友と呼ぶけれど、二人の〝親友〟の定義は〝青春〟と同じく、ボタンを掛け間違えたように、微妙にすれ違っている。  生まれて初めてらしき友人に大はしゃぎでべったりのように見えて、その実、何にも寄りかからないで立てる五条と、世間知らずっぽい友人の手を引いているつもりが置いていかれてしまった夏油――二人は近すぎて壊れ、遠すぎて壊れてしまう。 五条にとっての〝親友〟 五条にとっての唯一

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          06. 五条悟と夏油傑の〝親友〟の話

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