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子供には本を持たせよう。~マルチリンガル教育~

ー あなたは理想の子育てのビジョン、教育方針を持っていますか?

私の答えはYesであり、Noです。現在妊娠26週の初産を控えている私ですが、私にはこれと言って子育てや教育方針などと言った大それたビジョンはありません。

しかし、最近子育ての書や、バイリンガル、インターナショナル育児の書を読み漁り、ふわっとですが、何か子供のためになる環境づくりを用意したいという欲が湧いてきたのです。

~私が子供のためにつくりたい環境~

  • マルチリンガル育児

  • 子供が自分で選んで本を読む環境

  • 福祉サービスを活用した環境

この上記3点が、今私が考える環境づくりの主軸です。

マルチリンガル育児

私が住むこの国、ベルギーは公用語がオランダ語、フランス語、ドイツ語と3か国語あります。私の住むエリアはオランダ語圏のエリアですが、数分車を走らせるとフランスの国境を渡りますし、気が付けばフランス語圏のベルギーにいたりします。

私のパートナーは母国語のオランダ語、フランス語、ドイツ語、ラテン語、英語(C1)、日本語(N1、会話は苦手)を話します。一方私は母国語の日本語、英語(B2)、オランダ語(基礎)を話します。※妊娠してからオランダ語学校を休学中。

我々パートナー間の基本の会話は英語80%日本語20%、テキストは日本語(私のパートナーが日本語読み書きが得意なので)です。しかし、親戚、家族といる際は60%英語、40%オランダ語となります。日本にいる間は98%日本語、2%英語となります。私の家族は母(父の再婚相手)がフィリピン人なので、父は多少の英語がわかり、母は強いアクセントを持っていますが英語がわかります。しかし祖父は根っからの鹿児島男児、最強のアクセントを殺し、標準語の日本語でパートナーと接してくれています。

そんなマルチリンガルな家族構成な私たちにとってマルチリンガル育児はつくってあげたい環境ではなく、必須条項でもあるのです。日本語が欠ければ、日本に住む家族とコミュニケーションが取れない環境を与えてしまうことになると同時に、彼への日本に住む選択肢さえも断ってしまうことになるからです。

そこで私たちが出した結論はこちら。

父母、義母、義父間は英語。母と子は日本語、父、義母、義父、子はオランダ語。で会話をするということ。言語発育に遅れが出やすいマルチリンガル教育ですが、この形が最も私たち家族にとって最適であると考え出したのです。そして、子と共に私も同時に、オランダ語を学ばなければならないということです。

フランス語、ドイツ語は学校でも習えるのと、ドイツ語と英語はオランダ語にかなり近しいものがあるので、吸収には不安がないのですが、日本語勢がここにいるのは私だけ。というのが少し弱いので日本語教室(パートナーも通ってた)へ通ってもらうつもりではあります。

子供が自分で選んで本を読む環境

こちらは、インターナショナルな環境でなかったとしても私が子に用意してあげたい環境です。私が子供の頃よく思っていた「図書館に住みたい」を用意してみることです。もちろん図書館へも連れて行ってあげますが、幼児期から多くの本を見せる、読み上げる。これを繰り返し、本に興味を持ってもらう状況を作りたいのです。

本の無い家は窓の無い部屋のようなものだ。

ハインリヒ・マン(ドイツ人作家/1871-1950)

今日の読書こそ、真の学問である。

吉田松陰(幕末の長州藩士/1830-1859)

私はまさにこの格言たちを信じてる。本を読むことは最大の教育であり、学校へ行くよりも、多くの本を読む方が人は学びが多いのではないのだろうかとさえ思っている。私のパートナーは読書時間に比例するように賢い。突然出てくる知識量が違う。彼の家族も皆、読書家で賢い。私はそうなるには、まだまだ読書が足りない。何故なら彼らは子供の時からかなりの本を読んでいるからだ。テレビを見ているところを見る方が珍しいほどに。子供にもテレビよりも本を読ませる時間を、タブレットよりもパソコンを、パソコンよりも筆を、そして本を持たせてあげたいと思っている。今後のテクノロジー傾向の為に、早めにコンピューターに触れさせる環境はもちろん与えてあげるつもりだが、同等に本にも触れさせたい。

ー 幼少期から読書は難しいのではないか?
もちろんそうだろう。だからこそ、”親が本を読む” ことが重要なのです。子供の前で本を読む、子供に抑揚をつけた音読をする、様々な種類の本を読む。ベッドタイムストーリーやテレビの代わりに。これらが読書の基礎を育てるのです。子供が本よりもYouTubeを見ていませんか?もちろん見てもいいでしょう、しかし本を読んで得る情報とYouTubeから得る情報であれば助走の長い読書は応用が利きます。単語は基い、熟語、表現、漢字やスペルの吸収もはかり知れません。更に読書は答えを得るのに時間がかかる事が最もの利点だと私は考えています。それは集中力と、忍耐力、好奇心を育てるからです。

私が現在準備している小さな環境づくりとして、絵本の翻訳をしています。これはマルチリンガル育児にも通ずるのですが、同じ本、同じ絵を、読む人によって言語を変えるためです。

このように絵本自体を邪魔しないようにメモだけ用意して各ページに挟んでいます。

この準備早すぎない?と思うかもしれませんがそんなこともありません。我が家には古本屋さんで集めた本や、新品の本、また、お下がりの本と数十本もあるからです。むしろ翻訳が間に合っていません。彼がその年齢になる頃には忙しくて出来ない。という状況を回避するためでもあります。

日本語の絵本にも、オランダ語の翻訳をつけてパートナーが音読できる準備をします。

福祉サービスを活用した環境

最後の環境は妊娠中から始まっています。ベルギー(フランドルエリア)の福祉サービスは非常に多く、見逃したら大損なものもあります。少しどんなサービスがあるのかもご紹介しますね。

  • ボランティアが病院まで送迎してくれる

  • ソーシャルワーカーからのアドバイスや指導

  • 無料心理カウンセリング(育児の悩み、ストレス等)

  • 家庭訪問ケア(看護師、助産師が訪問し産前産後のケア)

  • 教育支援(大学院までの学費の支援等)

  • 産前産後の家事代行サービス

  • 地域の育児支援サークル(近所の両親たちの会合)

他にもたくさんのサービスがあります。日本で妊娠出産したことのない私はあまり比較もできないのですが、これらが、ほぼ無償で受けられるのは、ただ税金が高いだけではないのを感じます。

しかしこれらの情報はすべてオランダ語で送られてきます。

これらもすべて翻訳し、付箋やメモで挟みます。忙しくなった時に随時翻訳する手間を防ぐ、更に適切なタイミングで適切なサポートをしっかり得るためです。
母子手帳もこのように、どこに何を記入するのか日本語も記入しています。

これも読書習慣のお陰なのか、面倒臭い顔一切せず、むしろ自ら、パートナーはこれらすべての冊子を、私よりも先にすべて読み切っています。育児書、妊娠についての本も5冊ほど読み切り、私よりも妊娠や産後について詳しい時があります。とても頼もしいです。

これらが私が最近思い始めた育児、教育のビジョンです。

育児や教育に正解も不正解もありません。その家族にはその家族の色があります。私のように方針や考えすら浮かばないこともあるでしょう。でもきっと、子育ての一番簡単なヒントって「こうだったらよかったのになぁ」という幼少期の体験から来るのだと思います。こうなら私も英語話せたのにな、こうなら私今頃パソコン触れてるな、こうならもっと集中力あったかもしれないのに…など。それを思い返せれば、既にあなたはビジョンを持っているのかもしれません。

私の発端が「図書館に住みたい」だったように。

以上が「子供には本を持たせよう。~マルチリンガル教育~」でした。
それでは Tot de volgende keer !




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