『犯免狂子』 1 悪夢と幻聴
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1 悪夢と幻聴
目が開き、またあの悪夢かとウンザリしていると「でも、それならなんでお父さんとお母さんの間で寝ないの?」と挑発的な声がしつこく語りかてくる。
奇妙な夢の記憶と奇妙な声をかき消そうと、私はひつじを一匹づつ数えてみたりする。
なかなか寝付けないでいると、両親の寝息に気づいて……。
寝落ちするまでのこの流れ、物心つく頃から実家を出る直前まで続いた。
深夜、仰向けで目を瞑っていると突然、あの悪夢と同じ映像が脳裏をかすめ、目を開けてしまう。
これは未だに続いている。
【次回】 2 出身地と劣等感
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【前回】 0 序: 夢か現か
『犯免狂子』 完全版(更新中)
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