松下直樹

このnoteは、個人の見解です。

松下直樹

このnoteは、個人の見解です。

最近の記事

  • 固定された記事

プロフィール

これまでの紆余曲折をまとめておこうと思います。 1.著書2017 八幡製鐵所と筑豊・三池炭鉱-九州の近代産業遺産/上野和彦・本木弘悌・立川和平 編『日本を学ぶ1 西日本編』,古今書院 2021 『学校ICTサポートブック-授業中の「困った」にも即対応』/教育あるある探検隊編,学事出版 2022 『服・ファッション 開発教育アクティビティ集5』/開発教育協会 『高等学校地理総合 指導と研究 世界を学び、地域をつくる 指導と研究』/分担執筆・第一学習社編,第一学習社

    • アイスブレイクこそ問いが肝心

      アイスブレイクを初めて担当したのは、2022年の夏のこと。 あれから早いもので2年が経ち、これまでにコンビやピン、はたまたトリオで全国各地のICT関連の研修やイベントでアイスブレイクを担当させせていただきました。 こんな貴重な機会が継続していることには感謝しかありません。 ありがたいことに、アイスブレイクの回数が15回を超えたので、これまでにどんなことをやったのか、一度まとめてみることにしました。もしかすると、僕の好きなお笑い番組が見え隠れしているかもしれません笑 せっか

      • ロールプレイ・ディスカッションとシナリオ・プランニング

        ロールプレイ・ディスカッション 自分がすごく好きなこともあるし、授業に取り入れることがままあります。昨年度は、生成AIを活用したりもしながら実践してみましたが、これはこれですごく可能性を感じました。 「合意形成を目指して議論する」こと自体、すごく大切なことだと思うし、その経験を学習者に積んで欲しくて、色々な設定を考えては、実践をしてきたわけですが、捨て切れない違和感というものがありました。 何かというと、「合意形成を図る」ということを、教師の側が目標設定することです。

        • 自分を、生成AIがサポートしてくれていると実感

          ようやく春休みが始まった。 今年度は「地理総合」を担当し、複数回に渡って、生成AIを活用した実践を行うことができた。今週、その一端を学会で発表してきたところだ。 最終日の最後の発表であったので、数人しか残っていないかと思っていたところ、30人くらいの方が参加してくださっていた。 発表の中では、学習者の「創発」に焦点を当てて、2つの実践を紹介した。実践の1つを簡単にまとめるとこんな感じだ(詳細は、地理系の雑誌に寄稿しようかと考えている、受理されるかはまた別の話だけど)。

        • 固定された記事

        プロフィール

          気になって仕方のないこと

          年度末だから、というのもあるのかもしれませんが、SNSを開けば、「総合的な探究の時間」に絡んだ(絡んでいると思しき)コンテストやコンクールのようすが絶え間なくアップされています。 受賞された学校さんや生徒さんは、素直におめでとうございます、なんですけどね…これらを見るにつけ、「気になって仕方のないこと」を書いてみようという気持ちが沸々としてきたわけです。 単刀直入に、コンテストって、誰の何のために必要なのでしょうか? コンクールでの入賞が目的ではない、と言い切れるでしょ

          気になって仕方のないこと

          秩序について、どんな考えを持っていますか?

          神山まるごと高専を訪問した際に、一番最初に案内してもらったのが「ハウス」と呼ばれる寮でした。 公開されたばかりのこの動画の中で、ある学生さんがこんなことを言っています。 閉寮期間で学生さんは不在でしたが、学びの痕跡を確認しながら、その熱を十分に感じることができました。 案内してくれたスタッフが、各所で「秩序」という言葉を使っていました(実は、寮のある学校で勤務をして10年になる中で、考えてみると、ルールとか規則という言葉はよく耳にしてきたものの、秩序と聞いたのは初めて)

          秩序について、どんな考えを持っていますか?

          学力ではなく、学習力

          今、世界中で最も注目を集めている日本の学校の一つである「神山まるごと高専」に、Google Earthの先生コミュニティで繋がった高専スタッフのはからいで、訪問することができました。 印象的だったことがいくつもあったので、ちょっとずつだけど、書き留めていこうと思う。 まず、学生たちの「学習力」に驚いた。 「その象徴的な出来事が、今起きているんですよ」と言って、彼が話してくれたのが、雑誌PENの「新しい学校」特集でも大きく取り上げられた、ハワイ大会に挑戦する海外ロボコンチ

          学力ではなく、学習力

          何かをなすという経験

          かつて、こんなことを言われたことがあります。 教育学部しかない単科大学に通っていた頃から、耳にタコができるほど聞かされてきた「教員は社会を知らない」と並んで、未だに結構グサッと刺さってる言葉です。 10年以上、学校で働いてきて、残念だなと感じることの一つに、「やったもん負け・言ったもん勝ち」の風土というのがあります。 何かをしようとする人(生徒の場合もあります)への敬意を欠いた発言や揚げ足取り、できない、やっちゃダメって教員がすぐ言ってしまう理由って、何かをなしたことがほ

          何かをなすという経験

          中身のある学校

          昨日は念願叶って、鳥取市にある青翔開智中学校・高等学校で開催された「青開学会2023」に行ってきた。 中学1年生から高校2年生までの探究学習の成果発表で、SSHのそれも兼ねている。各学年のテーマは以下の通りだ。 中1 鳥取市に魅力的な祭りを創ろう 中2 企業が抱える課題を解決しよう 中3 Well-beingの実現を目指して身近な社会課題を解決しよう 高1 人口減少問題をテクノロジーで解決しよう 高2 個人テーマによる課題研究 開始直後の中1学年代表による口頭発

          中身のある学校

          研修に参加していた中学生から学ぶ

          昨日は、某自治体の自主研修会。 昨年度に続く開催で、初めて参加させてもらった。参加者と登壇者、運営の先生方がつくる温かい雰囲気が素敵な時間と空間。 分科会では、市内の中学生が、普段どのようにGIGA端末やICTツールを活用しているかなど報告する時間があり、フロアからこういう質問があった。 これらの質問に、中学生が自分の言葉を紡ぎながら返答する姿に何より感心したが、研修の後、座談会形式でフリートークをする時間があって、僕のテーブルにその中学生が、たまたま来てくれたので、さっ

          研修に参加していた中学生から学ぶ

          授業後の先生たちの様子を見て思う

          授業終わり、休憩時間の職員室。 このタイミングに学校の様子って色濃く表れるな、と感じることがあります。 「あー、喋った喋った、疲れたー」とハイになる授業担当者は、だいぶ減ってきたのかな(かつての自分は、まさにこれ…講義型の授業に酔っていた、当時の生徒さんたちゴメン)? 「〇〇が寝てた」「△△が内職してた」「××が…」 こういう発言は、未だに頻度高く交わされているかもしれません。これを聞かされる担任はどうしたら良いの?と思うことは多い気がします。 先日、なんだか悶々とし

          授業後の先生たちの様子を見て思う

          授業での生成AI活用、自分の考えを一旦まとめてみました

          来月、オンラインと対面で、生成AIを授業でどのように活用したかをお話する、とても貴重な機会をもらっています。その準備の一環で、これまでを少し振り返ってみることにしました。 転機となった講座自分が生成AIを本格的に学び始めたのは、昨年の6月です。 当時は、プロンプト?オブジェクト?さっぱり分かりませんでした。 自分にとってプロンプトエンジニアリングは無理難題で、それをできる人が作ったものを活用させてもらうのが、関の山だと思っていました。 転機となったのは、「教育向け LLM

          授業での生成AI活用、自分の考えを一旦まとめてみました

          毎年、最低1回は成果を世の中に発信しよう

          あれは大学院の2年生の時だったと思います。 同期とこんな約束をしました。 発信の仕方には様々なものがありますが、当時は確か、寄稿と学会発表の二つを指していたように思います。と言うのも、これらしか知らなかったくらいに世の中のことを分かっていなかったのでしょう。あ…ウソです。そう言って、イキってただけだと思うんですよね…恥ずかしい(笑) さて、当時と比べて、めっきり学術の世界から遠のいてしまった自分ですが、昨日無事にエントリーが完了しまして、2019年ぶりに日本地理学会の春季

          毎年、最低1回は成果を世の中に発信しよう

          あなたの知的好奇心はどこから?

          脱・自己満授業という、なかなかに恥ずかしいタイトルの記事を寄稿したことがある。今の職場で働き始めた年に書いたものだ。 当時読んだ『2020年からの教師問題』の中に記されていた、問題ある3つの教師のメンタリティに強い危機感や課題感を持ったことが前提となっている。 さて、この書籍を読んでからもう6年が経とうとしている。読んだばかりの頃は、アクティブラーニング型の授業を実践し始めたばかりであったこともあり、常に①と②に陥らないようにと、自分に言い聞かせていた。対して当時はさほど

          あなたの知的好奇心はどこから?

          学習者が問いをつくって授業を終わる

          今年度、担当している高校1年生の地理総合の授業についてnoteに書くのは初めてかもしれません。ちょっと思い立ち、まとめておこうと思います。 地理総合には三つの柱があり、そのうちの一つが、「国際理解と国際協力」です。地理総合は主題の自由度が高く、二学期は、授業者である私が主題を選定するという形で授業をしてきました。授業で取り上げた主題は以下のような感じです。 「国際理解と国際協力」の全体像をデザインをしていた頃、最後の授業では、これまでの授業で取り上げてきたことを総括するよ

          学習者が問いをつくって授業を終わる

          文化祭という非日常が、日常になる日

          当日はワークショップを行うと決めた。 生徒たちの多くはファシリテーションや、アプリのレクチャーなど未経験だ。 前日準備で決めていたことは、「教師が指示をする、そして教師の指示を待つマインド」を僕も生徒たちも互いに捨てること。 結果として…机の配置を決めるのにおよそ1時間。 リハ(といっても、レクチャーの仕方を相談したりがメインで、恥ずかしさもあってまともに練習をできたのは最後くらい)を終えるまで3時間を要した。 結局、時間切れで通しての練習はできなかったし、教室の飾り

          文化祭という非日常が、日常になる日