学習者が問いをつくって授業を終わる
今年度、担当している高校1年生の地理総合の授業についてnoteに書くのは初めてかもしれません。ちょっと思い立ち、まとめておこうと思います。
地理総合には三つの柱があり、そのうちの一つが、「国際理解と国際協力」です。地理総合は主題の自由度が高く、二学期は、授業者である私が主題を選定するという形で授業をしてきました。授業で取り上げた主題は以下のような感じです。
「国際理解と国際協力」の全体像をデザインをしていた頃、最後の授業では、これまでの授業で取り上げてきたことを総括するような授業をイメージしていたのですが、授業を重ねていくにつれて、「自分の考えを述べよう、何かまとめよう」をやっちゃうと、間違いなく、上滑りするなと感じるようになりました。
そもそも「国際理解と国際協力」に対して関心がさほど高くない学習者たちを更なるエポケーに陥れてしまうことや、重たい内容にアレルギー反応をこの歳で抱かせてしまうこと、課題意識の高い学習者たちに対しては課題を過度に背負わせてしまうことを回避することなども考えの中にはあったと思います(そんな授業をしていると思ってしまうことを反省する日々なんですけどね)。
学習者がというよりは、むしろ授業者が、収束を目指しがちな学期終わりに、あえて発散して終わるのも悪くないなと覚悟を決めて、「支援・国際協力」に関連する質問の焦点をトリガーにQFT(Question Formulation Technique)をやることに決めました。
質問の焦点と質問づくりの手順は以下のようにしました(50分1回に押し込んだことは反省です)。
質問づくり
閉じた質問・開いた質問の分類
開閉変換
組み合わせによる質問の再構成
質問を再構成するという段階まできたところで、今後、探究してみたい(納得解・最適解・正解をつくり出したい)と自らが思う質問に投票してもらいました(探究の説明と投票という行為の良し悪しはすみません)。
ここまでの授業が、学習者の誰かが何かにいつかドライブしていくきっかけになっていればなということを、授業者としてどうしても思ってしまいます。
ただ、誰もしないかもしれないし、いつするか誰がするかも分かりません…授業者としてのこの前提と学習者と授業者のこの距離感が、僕はとても大事だと思っています。
QFTについての日本語サイトは以下がおすすめです。私は、ファシリテータ養成講座を受講した経験があり、質問づくりについて深く学べるので、あわせておすすめします。
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