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和紙の可能性

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和紙のこと、染めや工芸など和紙加工のこと、つづっていきたいと思います。
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#梅田剛嗣

思いついたら即実験

思いついたら即実験

トップ画像はドウサ液を使って月模様を表現してみる実験🧪
一旦乾かして、藍染めの染料を使って上手く白抜きになるかどうかやってみます。 満月と三日月の模様のご注文なので、三日月をどうするか🌙
地球の影で三日月になるので、影の部分を藍の染料の薄めのものを使って色付けしてみようと思ってます。

墨色を入れた和紙を一回藍染めして、その上からドウサ液を重ねてみました。
一旦乾かして来週以降藍をのせていきま

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屏風に箔を貼る

屏風に箔を貼る

15年くらい前に作った古い屏風。
デザインがうるさいので、箔を貼ってリメイクします。

箔を貼らない部分にマスキングするために、和紙を水切りします。

今朝ドウサ液を使って箔を貼りました。

金色は真鍮箔、銀色は本銀箔。
これからマスキングしたところを外します。

どうにかうまい具合に貼れました。

ひらひらしてるのがいいんじゃない?
って今日アトリエに打ち合わせに来てくださったギャラリー栂(とが

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猫箱

猫箱

名刺入れの箱の蓋に猫乗りました。
近日中にデビューします。

ずいぶん前に作った屏風です。
柿渋染めですが、デザインがごちゃごちゃしすぎているので、箔を使ってリメイクしようと思ってます。
その部分にどのくらいのボリュームで箔を貼るか。
そしてそれからどのように色を入れていくか。
まず、デザイン考えます。
今年中に一度個展を開催したいと思っていますので、それに向けて作品作りためていきます。今回は箔の

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屏風の上貼り

屏風の上貼り

デザインに沿って下書きをした屏風に貼る紙を切ります。
番号を振って、上下をわかるようにしておきます。

裏から糊をつけ下の部分から貼っていきます。
糊の濃さは壁紙を貼る時くらいのどろりとした糊

ラインがまっすぐに出るように、アクリル定規を使います。

片面貼れました。
思いの外時間がかかり今日はこれまで。
次回反対側を貼り完成です。
アトリエの床の模様とリンクしてるのが可笑しい。
完成が楽しみで

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屏風できた

屏風できた

10月29日にレポートした屏風が完成しました♪
屏風は紙の蝶番で出来ているので、両面使いになります。
これから反対側の面のデザインを考えていきます。

〒700-0822 岡山市北区 表町1-2-36 わがみやうめだ
梅田剛嗣 電話 086ー231ー3371

屏風の上貼り

屏風の上貼り

10月21日の記事で受け貼りした屏風の上貼りのために、まず、下書きから。
これに合わせて上貼りの和紙を染めます。

これを下書きの線の幅に短冊状に切りいよいよ上貼り

網代に組みながら、糊をつけて一本一本貼っていきます。

昨日6時間くらいかかってようやく片面が完成しました。
2枚折れなので反対の面も水曜日に貼ります。
広げた時に内側から外側に向かってグラデーションになるのが楽しみです。
網代あみ

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屏風の受け貼り

屏風の受け貼り

屏風の下貼りの最後の工程 受け貼りをしています。
二方を喰い裂き 二方を断ち切りにしています。
喰い裂きにした方には薄い糊をつけます。

ひっくり返して、断ち切りの方には濃い糊をつけます。

それを喰い裂きの部分が上に来るように少しずつ重ねて貼っていきます。
真ん中には糊がついていなくて浮いている状態なので、受け張りと言います。
受け張りをすることで下地の汚れや、しわ などなど表張りの本紙に影響し

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古い壁掛けの手直し

古い壁掛けの手直し

古い柿渋染めの壁掛けの手直し。
金属粉で装飾しようと思います。

全体にドウサ液を塗ります。
このドウサ液には少しだけこんにゃく粉を混ぜていて、ちょっとだけ漆のような粘り気があります。

まず最初に錫粉を振りました。
銀色です。

続いて真鍮粉を振りました。
錫粉に比べて、真鍮粉は粒子が大きいからか?錫粉を弾いて面白い模様を作ってくれます。

ちょっと派手だなぁ笑笑

〒700-0822 岡山市北

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協働

協働

書道家の和月さんとの協働で書に使えるインパクトのある和紙の染め紙を作っています。
今回は大和藍の染料で描いた模様。

一尺の大きなのり刷毛を使い一気に描く

じわじわと模様をつけて完成したのがトップの写真。
このあと、水洗いして藍のアクを流します。
これだけでは模様が強すぎて上に書く書が生きないので、黄檗の染液を煮出して重ね染めしようかなと思ってます。
黄檗を染めると藍色のところが黄緑に変色し、全

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タペストリーの染め直し

タペストリーの染め直し

ずいぶん前に作ったタペストリー。
藍染めと柿渋染めの和紙のタペストリーです。
大切に使ってくださって嬉しいです。
端の方が少し破れてきたのと藍色が褪色しているので、お直しを承りました。

まずは水洗い。
長年の埃や汚れをできるだけ洗い流します。

水洗いして 乾いたら こんにゃく糊を塗る作業です。
こんにゃく糊を塗るのは和紙の強化のためです。

こんにゃく糊を塗って色が濃くなって、模様が浮き出てき

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箔を貼った箱

箔を貼った箱

アルミ箔を貼った箱に色墨と柿渋にベンガラを混ぜた染料で色付けをしてみました。
アルミ箔そのままだと色が入りにくい(はじく)ので、ドウサ液を施してから着色しました。
ちょっとケチって、値段の安いアルミ箔を使ってしまったことを少し後悔してます。本銀箔にすればよかった。
本銀箔とアルミ箔の違いは、まず光り方。アルミ箔の方が反射が半端ない🪞
アルミ箔を貼った大きな面積の紙はアルミホイルみたい笑笑。

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最近のお仕事

最近のお仕事

最近は金属の箔を使った実験もやってます。
本銀箔は自然に色が変色するので変化を楽しみます。
上の写真は時代がついた銀箔。

アルミ箔を貼って 色墨で着色することもしています。

写真ではかなり色がはっきりしてますが、実物はグッと色が薄いです。
これを箱とかトレイに貼ってみようと思ってます。

まだまだ始めたばかりで、失敗の方が多いのですが、面白いです。
古代ガラスに見られる銀化のような雰囲気になる

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胡粉の実験

胡粉の実験

Kurogane 額縁の吉田さんのご提案で、胡粉の実験してます。

一枚目の写真はベージュ色の和紙に胡粉を塗ったもので、二枚目が黒の下地に塗布した和紙。
色が濃い方がはっきり白が出るのかなという感じ。

胡粉を厚塗りして揉んでみたりします。
もっと胡粉が落ちて下地の色が見えるかな?と思っていましたが、あまり思ったようには下地の色が見えません。
今回は胡粉をドウサ液に溶いて使いました。
他にもコンニ

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実験いろいろ

実験いろいろ

黒ベンガラを使った柿渋染は墨を混ぜたモノとはちょっと違う仕上がりになります❤️
粒子の大きさの違いかなぁ。
霧吹きを使ってドウサ液を吹き付けてみる実験もしてます。

しっかりドウサ液がかかった場所をもみ込むといい味わい。

紫墨で模様を描き、動作をローラーでかけてその上に柿渋に青墨を混ぜた染料で重ね染め。奥行きが出ます。

ベンガラ、すみ、ドウサ液 数少ない素材を組み合わせて無限の可能性を和紙から

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