マガジンのカバー画像

和紙の可能性

124
和紙のこと、染めや工芸など和紙加工のこと、つづっていきたいと思います。
運営しているクリエイター

#箱

藍染め和紙を使った書道用のお道具箱

藍染め和紙を使った書道用のお道具箱

友人の三浦さんに頼まれて、書道用のお道具箱を拵えました。

須恵器の焼き物の硯がぴったり入るサイズに仕切りを入れ、横には筆と文鎮が入るように細長く仕切りを入れました。

硯がかっこいいでしょ。三浦さんの旦那さんが須恵器の作家さんで備前焼作家さんです。ドウサ液で模様になった藍染めの和紙が気に入って、箱の内側に貼りました。

硯側を手前にして、できるだけ柄の水の流れが繋がるように仕上げてます♪

蓋の

もっとみる
箱つくり

箱つくり

5月の個展に向け作品群量産中です。
併せて 花鳥風月さんからオリジナルの箱のご依頼いただきましたので、そちらも作ってます。

まずサイズをお聞きして展開図を作ります。

4mm厚の厚紙を使ってるので身の部分と、蓋の部分で1.2m
mの余裕をもって切ります。
大きな箱は1.4mmの余裕にします。
これは将来的に張り替えのことも考慮に入れてます。

余分な部分を落として谷折りの部分に竹ヘラで折り目の筋

もっとみる
箱作りました

箱作りました



半懐紙が入る 大きな箱のオーダーをいただきました

内寸 28cmX39cm 高さ 10cm

         中敷き 付きです。

       今日のお仕事は 内側を貼って仕上げること

柿渋で染めた紙を 寸法に合わせて喰い裂き(水切り)して

          裏側から正麩糊を塗り

        貼り付けます。

喰い裂きにしたところを 角で貼り合わせているので
つなぎ目がほぼわ

もっとみる
金銀装飾(蒔絵)

金銀装飾(蒔絵)

柿渋染めの黒い箱に 錫と真鍮の金属粉を使って装飾しました。

比較的簡単にできるので、そのやり方を今日はレポートします。

こちらの和紙を貼った箱にまず、ドウサ液を塗ります。

写真からわかるでしょうか?ちょっと粘り気を入れています。
これはドウサ液にこんにゃく粉を入れて作ってます。
サラサラ(そのまま)のドウサ液だとすぐに乾いてしまい、錫、真鍮の金属粉が思ったように定着しないのです。
僕のやり方

もっとみる
箱の再生

箱の再生



長年使って 擦り切れたり くたびれちゃったハコが帰ってきました。

  ドウサ液を使って 金銀装飾 よみがえらせたいと思います。

ドウサ液にこんにゃく粉を入れ 粘り気を出して塗布してます。
少し厚みが出て、乾くのに時間がかかり その間に自然に
錫 真鍮の金属粉が 動いてくれて 思わぬ美しい文様を
生み出してくれます。

ボクが作る箱は 50年でも 100年でも 使えるように
下地をしっかりと

もっとみる
箱作り📦

箱作り📦



      書道家さんのご注文で 箱を作ってます。
        厚紙を切って組み立て、下張りした様子。

       今回は外側を藍染した和紙で貼りました。

         内箱付きで 内側は柿渋染めの和紙。

             中秋の名月

          とても美しかったです。

  〒700-0822 岡山市北区表町 1-2-36
   わがみやうめだ 

もっとみる
使われてこそ生きる作品

使われてこそ生きる作品



note 友達の 🌟 さんが大切にしている宝物の鉱石。
その入れ物として私の箱を選んでくださいました❤️

愛猫🐱🐈ちゃんも 気に入ってくれた様子😊
ご要望 大きさから用途 色合い 雰囲気などなど
何度もメッセージやりとりして お互い納得のいく出来栄えの箱になりました。
こうして使っていただくことで初めてボクの作るものは生きてくると 改めて思いました。

🌟さんと 楽しく話し合いする

もっとみる
箱張りのレシピ2 上張り。

箱張りのレシピ2 上張り。

箱の上張りの様子をレポートします。

まず 上張りの紙の裏から 糊を付ける。
糊は 正麩糊(小麦粉を炊いた糊)。

とりあえず 箱の上の部分貼ります。

次に 側面。
内側に曲げるのりしろ部分(今回は 5分【ごぶ】=約1.5mm)測って余分な部分を喰い裂き(水切り)で 切ります。

四方とも余分な部分を切ったら 側面を貼ります。
写真のように折り曲げ部分を残して喰い裂き(水切り)にして

正麩糊で

もっとみる
箱張りのレシピ1(下張り偏)

箱張りのレシピ1(下張り偏)

硯入れ用の 和紙の箱のご注文を承りました。

大きさ 縦15cm 横9cm7mm 高さ 3cmです。

4mm厚の 厚紙(色紙の二枚芯)を使います。
大きさに沿って切れ込みを入れ 余分な部分を切り落とします。

まず 内側から 下張り紙を貼ります。
今回使ったのは 表具の掛け軸の総裏打ちに使う 機械漉きの薄めの和紙。

下張りが乾いたら 組み立てて角を補強のために和紙を内側から貼ります。

今回使

もっとみる