5分7秒の「悪夢」。トム・ヨークの新作ミュージックビデオが凄い。
レディオヘッドのフロントマン、トム・ヨーク。
彼の最新ソロ・アルバム『ANIMA』から、“Last I heard (…He Was Circling the Drain)”のミュージック・ビデオが公開された。
《I woke up with a feeling I just could not take》
SFディストピアをベースとした世界観。心を蝕む孤独に容赦なく内省していく衝撃の物語展開。まさに「悪夢」だ。
そして、その長い眠りから覚めても、いつまでも消えることはない壮絶な余韻に震える。
トムが紡ぐ背筋が凍るほどに美しいメロディに、今、最も正しい影像が与えられたといえるだろう。
今回のミュージックビデオの制作を手がけたのは、NYブルックリンの映像制作会社Art Camp。一切の既視感を許さない未知なるタッチに驚かされるが、なんと、手描きの作画枚数は優に3,000枚を超えているという。
僕は、これまでに何本もの映像作品を観てきたという自負があったが、はっきり言って、圧倒されっぱなしの5分7秒であった。
表現者・トムが徹底してこだわり抜いた、世界最高峰のクリエイティブ。
この戦慄が、日本でも広まっていくことを願う。
【関連記事】
この記事が参加している募集
最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。 これからも引き続き、「音楽」と「映画」を「言葉」にして綴っていきます。共感してくださった方は、フォロー/サポートをして頂けたら嬉しいです。 もしサポートを頂けた場合は、新しく「言葉」を綴ることで、全力でご期待に応えていきます。