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これを知らないと倒産する!起業を成功させるための8つの秘訣

その1:野心を大事にせよ
その2:独立独歩を旨とする
その3:起業家から経営者になれ
その4:ビジネスセンスとマネジメント力を磨け!
その5:テストマーケティングを試みる
その6:ストックとフローをバランスよく展開する
その7:ミドルリスク・ハイリターン、そしてリバレッジを意識せよ
その8:始めるときに終わり方を決めておくこと


まず最初に「起業に対する私の基本的な見解」を申し上げておきます。

起業時の心得として最初に頭に浮かぶ言葉は

「動機善なりや、私心なかりしか」

です。

ご存知のことと思いますが、京セラの創業者であり、一時経営破綻した日本航空の再建を手がけました稲盛和夫氏の言葉です。


何か事を始める時には自身に

「私利私欲ではなく、正しい動機をもって事にあたろうとしているか?」

と問いてみる、と解釈しています。

つまり「動機が純然たる善であれば着手せよ」ということです。勿論のこと、考え方としては正しいと思っています。


ところが実際の起業時の動機というものは、それほど純度の高いものではないように思います。


「大金持ちになりたい」「社長としてビックになりたい」「世間を見返してやりたい」「人からすごいと言われたい」「自分のクルーザーを持ちたい」「豪邸に住みたい」「優良企業をつくり早期にM&Aで売り別のことをやりたい」

など、いろいろあるでしょう。


私の考えは

「起業時には“野心”があって良し、しかし、起業家からいずれ経営者になっていかなければならない。経営者になるには‟良心”が根底になければならない」

言い換えると、野心とは自身の利益を優先した執着心です。良心とは他者への貢献を優先した使命感です。


つまり、「野心から良心へ昇華させていかなければ、せっかく起業し事業展開をしても長くは続かない」と考えているのです。

この良心とは「この世の中を変えたい」「多くの人々を助けたい」といったものであり、“公的野心”と呼んでもよいでしょう。

私は「信念を持った使命感」と捉えています。


その1:野心を大事にせよ

➨起業スタート時には‟野心”というものがあってよいでしょう。

その野心は尋常でないエネルギーをもたらすことがあります。社会悪でない限り自身の野心は‟挑戦力”、‟突破力”をもたらすので大事にすることです。

起業時の起業家の情熱は野心のもつ‟起動電力”と同じです。起業時は無から有を生み出すために相当な‟腕力”(ばか力)が必要です。

その腕力は倫理や論理では十分に発揮できないと言えます。使命や正義でも弱い。

野心だからこそ事業は一気に立ち上がるのです。


その2:独立独歩を旨とすること

➡起業時の態勢には「裸一貫で始める」以外にいろいろな形態がある。

「仲間と共同で始める」、「支援者がいて始める」、「仕事を受託できるので始める」「既にいる顧客をもって始める」といったケースだ。

とても心強い態勢と言えます。ですが、それぞれに落とし穴があるように思います。

一見、安全圏にあって事業は直ぐに軌道に乗りそうに思えますが、その心強い関係性、意外と簡単に崩れることもあり、結果、身動きができなくなって致命傷を負うことだってあります。

「仲間と共同で始める」といったケースでは、業績が良いときは儲け配分で揉め、悪いときは借入配分で揉め、不祥事などが発生すれば途端に責任のなすり合いまで起きる。

当初は心強く思える共同態勢が、何か事が起きたときには意外にもガラスのごとく壊れやすいのです。もちろん例外もあるが…。

「支援者がいて始める」とは、お金を出してくれる出資者(株主)かスポンサーがいること。

この金額が大きくなればなるほど子飼いとなる可能性や、経営支配下に身を置くことになってしまう恐れもあるでしょう。

「仕事を受託できるので始める」とは、起業時にすでに安定した収入源となる仕事を受託できているようなケースを指し、その保証を得ているということです。

「下請けなのか元請けなのか?」によっては大きな違い(影響力)はありますが、一番警戒すべきは保証されていると思っていた起業時の仕事がある日突然途絶えたときです。

一気に倒産に向かってしまうことにもなりかねない。「既に顧客をもって始める」場合も同様です。その顧客が起業後、必ず継続されるかというとその保証はありません。

元来、顧客とは浮気性と思ってよい。この浮気性は顧客の正しい権利ですから。

より良いものが、より安く、より便利に手に入れば、直ぐに購入先を変えることは当然至極。このことは極めて理に適っていると言えます。

このように起業時に一定の恵まれた環境、条件の元、スタートすることは、私の経験からも結構なリスクとなると思っています。なぜなら、保護されたひ弱な体質を温存することになり、苦難を乗り越える力が養えないように思うからです。

世の中はそんなに甘くありません。

原則はやはり「裸一貫、独りで始める」、「どこまでいっても独立独歩」。

すべて手作りで自らの力でコツコツと積み上げることが尊いと思います。その積み上げた実績こそが強靭な経営者、最強の企業へと導くのです。是非、独立独歩の精神でスタートしましょう。


その3:起業家から経営者になれ

➡野心を原動力とした起業家精神は、早い段階から経営者の人格に転換する必要があります。しかも、その起業家精神の良さを残しつつ。

起業家精神のアクの部分、それは野心の持つ思惑や駆り立てられている感情を意味しますが、その野心を経営者としての正しい価値観に昇華させていく必要があるという意味です。

情動から信念に変えると言ってもよい。

その価値観とはビジネス展開上の商道徳と企業の存在に対する社会正義、そして、社員に向けての人間的尊厳と畏怖心などの要素によって形成されるものでしょう。

起業家魂を持ちつつも経営者としての人格を高めることは人望を厚くしていくことになる。人望が厚くなれば会社の発展、社員の幸せにつながる。これぞ経営者の真価と言えると思います。



その4:ビジネスセンスとマネジメント力を磨け

➨起業家に必要な能力は‟ビジネスセンス”と"マネジメント力”です。

感性と知性と言ってよいかもしれない。

ビジネスセンスのエッセンス(本質)は、事業の新規性や差別化、そして、ビジネスモデルの独自性を指すでしょう。

一般的にマーケティング活動の範疇に入ります。

マネジメント力のエッセンスは、基本、経営資源と言われる「人・モノ・カネ・情報」の効率的な調達と効果的な運用を指すでしょう。

ビジネスセンスとマネジメント力は、最終的にゴーイングコンサーンに向かうものです。


その5:テストマーケティングを試みる

➡新規事業はある程度、やってみなければわからないと思います。

へたにマーケティングリサーチを行った結果、成功しそうな根拠が数多く集まったとしても安心はできません。確証などもてません。

むしろ、そのような根拠は無意識の内に成功の裏づけとして集められている可能性すらあるのです。となればリスク“Risk”(予測可能)はデンジャー“Danger”(予測不可能)となってしまうでしょう。


よって、いけると思った事業は必ず仮説検証としてテストマーケティングを行うことが必要です。

実際の市場に一度、期間限定で販売(展開)してみるとよい。そこで、社会で叩かれ、市場に叩かれ、お客様にも叩かれ、早い段階で洗礼を受けることが成功の確率を高めると言えます。

そのあと正式に再デビューするぐらいの感覚があった方が事業は成功すると思います。


その6:ストックとフローをバランスよく展開する

➡ビジネスにおける収益構造にはざっくり「ストック型」と「フロー型」に分かれます。

そのバランスは6:4ぐらいが適度な案配と思います。勿論、業種にもよりますが…。

ストック型(サブスクなどのビジネス)は、一旦始めたらすぐには止められないが、うまくいけば積み上がっていくものであり、利益は指数関数的に拡大するものです。ビジネスのダイナミズムを味わますね。

一方、フロー型(一回ごとの単発取引)は、尊いビジネスの原点と思います。市場と顧客のニーズに対する適応力が養える。

つまり、顧客の志向、ニーズが変化すれば提供する商品やサービスを臨機応変に変えることができるようになるということです。正に適者生存を歩む展開です。


その7:ミドルリスク・ハイリターン、そしてリバレッジを意識せよ

➡ビジネスは常に、リスクとリターンが背中合わせになっています。トレードオフの関係です。

リスクを取らない限りリターンはゲットできないが、ローリスク・ローリターンでは面白くない。旨味もない。しかし、ハイリスク・ハイリターンでは危険すぎる。ギャンブルに近くなってしまう。

よって、ミドルリスク・ハイリターンがチャレンジ尺度として丁度よいと考えています。

そして、ビジネスの真髄は何といってもリバレッジにあります。いかに最小の投資で最大の利益を得るかが醍醐味。

ミドルリスク・ハイリターンはこのリバレッジが実現でき費用対効果、投資利回りの観点らも正しい視点と言えます。


その8:始めるときに終わり方を決めておくこと

➡“どこまでやった時、ダメとなったらその事業を止めるか?”を、あらかじめスタート時に決めておくことです。

うまくいかない状態が発生してした時、どこの時点で止めるかが決まっていれば、計画通り、客観的かつ合理的に中止や撤退ができるからです。

それは‟成功”とは言えなくとも“失敗”ではない。なぜなら損害を最小限にでき、余力を持って再度、事業に再挑戦できる可能性を残すからです。

経営者の能力で一番、必要なものは決断力だ。

独断(独り決済できる)で即断できるかが企業の繁栄、衰退を決定づけると考えています。

なので、独断と即断を迷わず実行できるためには事業の中止条件をあらかじめ決めておくことは賢明と言えるでしょう。



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