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美術エッセイ【カルトブランシュ・ミュゼ】

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パリ郊外在住の作者が、美術館で運命的な一期一会の出会いを遂げた作品について歴史や解説を踏まえつつ、感じたことを自由に気軽に、時には脱線しながら綴る美術エッセイです。 タイトルの「… もっと読む
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導かれる絵、みてしまったものーエドガー・ドガ  「洗濯女(逆光)」

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こんにちは。パリ郊外在住の作者が、美術館で運命的な一期一会の出会いを遂げた作品について歴史や解説を踏まえつつ、自由に気軽に、時には脱線しながら綴る美術エッセイです。 マガジンのタイトル「カルト・ブランシュ(Carte blanche)」とはフランス語で「白紙(全権)委任」の意。レストランの「おまかせメニュー」のように自由度の高いクリエイションの表現として使うことの多い言葉です。

いまオルセー美術

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何でもない風景の向こう ー ピサロ「ルーヴシエンヌの冬景色」

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こんにちは。パリ郊外在住の作者が、美術館で運命的な一期一会の出会いを遂げた作品について歴史や解説を踏まえつつ、自由に気軽に、時には脱線しながら綴る美術エッセイです。 マガジンのタイトル「カルト・ブランシュ(Carte blanche)」とはフランス語で「白紙(全権)委任」の意。レストランの「おまかせメニュー」のように自由度の高いクリエイションの表現として使うことの多い言葉です。

オルセーのとまり

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雪景色のなかにあるものーカイユボット「屋根の眺め(雪の効果)」

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こんにちは。パリ郊外在住の作者が、美術館で運命的な一期一会の出会いを遂げた作品について歴史や解説を踏まえつつ、自由に気軽に、時には脱線しながら綴る美術エッセイです。 マガジンのタイトル「カルト・ブランシュ(Carte blanche)」とはフランス語で「白紙(全権)委任」の意ですが、レストランの「おまかせメニュー」のように自由度の高いクリエイションなどの表現として使うことの多い言葉です。

パリの

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オルセー美術館に住む

オルセー美術館に住む

今年パリ郊外に住む私が足しげく通っている場所がある。オルセー美術館である。自分へのお年玉として、1月に年間パスポートを購入した。
嬉しさと貧乏性が相まって、いまのところ週一ペースくらいで足を運んでいる。結論からいうと、この年間パスは、かなりよい買い物である。4回行って元は取れてしまったし、オルセー美術館はモネの睡蓮で名高い、オランジュリー美術館と提携しているので、2つの美術館が行き放題なのだ。

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