辻島治

詩や小説を綴る人間です。 ヘッダー写真のレタッチ:Okumura Osamu様 アイコン画像:T,Osamu 【朧月】

辻島治

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  • 紡いだ詩の収納BOX

  • 散策記録

    散策記録です。

  • 三題噺小説版

    • 8本

    落語の三題噺の小説版を友人と遊びました。 【ルール】 ☆三つ単語のお題を出して小説を書く ☆私から一題、友人から一題、適当な本を目隠しパラパラ指差しで一題 ☆三題はちょい出しでもガッツリ主軸でも可 ☆ジャンルはフィクションのみ、ノンフィクションは不可。フィクションであるならミステリーでも純文学でも何でも問わず。

最近の記事

#404号室に住まう作家の戯言

 月 日 言の端を連ねる 彷徨う指先は 空白の原稿のうえで踊る 深夜の謐々とした書斎で わたしは洋墨の海へ 溺れる 沈む 月夜の光が蜘蛛の糸を連想させたんだ 錠剤が静かに溶ける 狂気を覆い隠してよ 作用ならば 不器用で 情けなくて ごめんね もう どこかの誰かになんて 届くことなんか ないはずなのに  月 日 カレンダーに×をつけること 砂時計みたいに時はさらさら落ちてゆくんだね ごろりとねそべってみた 絶望してもないし 期待もしてもいない 眠れない夜には 

    •  自分の人生。じんせいの" すらわから知らないのに、絶望したと言えるほどの時間を過ごしてきたわけでも、人間らしい崇高な感情すら持った事もないのに、いや、そんな自分だからこそ「もういいや、この世界から消えてしまいたい」だなんて心にもない言葉を撒き散らしてしまえたんだなと、不意に過去の自分に嘲笑われたような気がした。 「莫迦だな、深々と気持ちが落ち込んでしまうのは気圧のせいだ」  言い訳ばかりが上手くなって、紅をひくようにさらりと嘘をついて、自分のひどく汚い思考回路を正当化す

      • 夢日記 10,2024,12

         夢。醒めないうちに、綴る。  学校にいた、小学校のようだった。ふと、自分には簡単すぎるテストを受けて、下校時間に教室のみんなに「さようなら もうこないからね」と、告げながら手を振る夢。もう二度と、あの子たちには会えないんだなと、そんな気がした。  海。浜辺にいて、遊んでいた。浜辺の感触も、星が散りばめられて見える澄んだ水面も、きらきらしていた。ふと、振り返ると誰かがいて笑い合った。 「小説を書かないとだね」  私が、そう言い。 「そうだ、書かねばならない」  そう返事が

        • 話題に少し遅れて乗る。

           詰まった。文章が浮かばない。  どうしても、眠たい。  話題探しや、さまざまな小説作品や書き方のノウハウを調べている時に、ふと、私は、話題のAI分析をしてもらおうと思った。それが自己分析の苦手な自分には、なんとなく助けになるだろうと考えたからである。  決して、サボっているつもりはないのである。  そう、言い訳を考えつつ分析してもらった。  別段、悪口という悪口はなかった。わたしに対してのおもしろい分析結果だと思ったし、反映されるつぶやきの辛辣さは程よく加減されている

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        • 5本
        • 散策記録
          4本
        • 三題噺小説版
          8本

        記事

          泡沫のまにまに

           捧ぐ。 夏の亡霊を探してくるといったあの子を どうしても 忘れらないね 切れたはスニーカーの紐がどうにも邪魔で アスファルトには解けたアイスクリーム 蟻が道をつくってた 水族館であなたが指差したあの名前 思い出すたびに涙が出るのは思い出の為? 捧げた祈りで 両手を塞がないで 抗えるだけ抗って 大人になんてなりたくなかった 脆い少女性がまるで泡のようだった わたしたちの叫びは 宇宙を漂い アマルガムの彼方へ溶けるんだ アルタイル ベガ デネブ アナタがつぶやい

          泡沫のまにまに

          2024年05月04日

          寺山修司氏の命日である5月4日 耽美についてのお話を好事家ジュネさんから聞いた! とてもわかりやすく噛み砕かれた解説は、とても素晴らしいもので、尚且つ、様々な年代や性別のひとたちがぎゅっと集まった会場でアフタートークや雑談をすることができ、勉強になった日でした。 耽美について 美とは? などなど、とてもしあわせなひとときでした。

          2024年05月04日

          2024年05月03日

           今日は、友人と会った。  ピアノ演奏の配信を観て、みてくれるひとのいることの有り難さを感じた。  綴ることで、いろんなひとと出会えたことを再認識した。  いろんな場所にゆけたことが、うれしかったし。その分、出会いも別れもあったなとしみじみした。  もっと、綴りたいな。  愛も、夢も、自分にあふれる表現を自分なりにしてみたい。  難しいことだらけで、読まれることはまだまだないのだけれど、綴ってゆこうと思う。

          2024年05月03日

          2024年04月30日

           今日は永井荷風氏の忌日である。小説について、考えてみた。考えたことがなかったからだ。国語の授業の時に、ほんのすこしだけ感想文の出来がよかったから、原稿用紙が好きになったとかの具合だから、誰かに読まれることを意識しすぎることがあったかもしれない。それに、小説という存在にいろんな想いを載せすぎたのかもしれないという考えもある。(もちろん、素敵であるから否定ではない) 永井荷風氏の小説作法 一、に"小説は日常の雑談にもひとしきものなりや"という文章があった。 喫茶店のカウンターに

          2024年04月30日

          SP

           東三国のショッピングセンター新大阪新鮮館。新鮮なお肉などが、売りであるスーパーマーケットの一角で、珈琲焙煎研究所のマスターが営むショッピングコーヒー。 そこで珈琲を飲んでいると、彼に出会った時の事を思い出す。 私がそこを訪れたのは、なんとなくであった。 強いて言えば、好奇心があってのことだと思う。看板娘のRさんにつれられ、Rさんの言うバリスタのひじりさんという青年に会ってみたいと思ったからであった。  席につくと、柔らかな横顔の男性がひじりさんであると教えてくれた。

          羅列

           綴る言葉の羅列  文章の波  ひとつずつ 愛おしい  歩幅をあわせてくれる 君  愛してくれる 君  春風が吹いて  夏になったら 葉桜  秋になったら 紅葉  冬  あなたが生まれた 季節  めぐる四季のなかで 戸惑いながらも 生きる  わたし あなた ゆめ みらい  手のひらに載せた ほんの少しの勇気  歩いてゆこう  君の元まで  歩いてゆこう  涙がこぼれないように

          Monolog 2023/03,13

          選ばれてあることの恍惚と不安、我にあり。 (ヴェルレーヌ引用) わたし、恋をしたみたい。 そう、過去の私へ あなたは、もうちっぽけな泣いてばかりの私じゃなくなるよ。 舞台のうえは、スポットライト。 ねえ、聞こえる。 あの人の声。 鍵盤に触れる音とピアノの旋律。 ああ、わたしのなかで飽和する思いのすべてが、綺麗ならいいのになって思うのにね。 眠る前、ぼんやり祈ってしまう癖。 やめらんない。 「湿地帯を思わせるあの夏の夜道が、恋しいわね」 だなんて、馬鹿げてる台詞をなぞって。

          Monolog 2023/03,13

          幻想旅程

           旅にゆこうと、誘ってくれたのは。私にとって、よき気分転換となった。最近、書きたいという気持ちになれない自分がいることに気がついた。 自分が、自分であって、自分では無い。そんなような気持ちさえして。地に足のつかない感覚が、そうさせているように思えた。少し遅れて待ち合わせにたどり着いた自分を乗せて、ゆるりと車は箱根に向かった。私は、助手席で任されるままになっているのが心地よかった。自分で何かを決められない性分な自分にとって、心許せる相手に委ねることはなによりも安心した。責任が

          赤薔薇

           私が一番、好きな花といえば薔薇である。美しさのなかに棘がある。芯のある姿が愛おしいと、幼いながらに思った。きっと、この薔薇は最初から地球にはなかったのかもしれない。はるか、遠くの宇宙から持ち込まれた素敵な星屑、落とし物だったのかもしれない。そう、思うと夜空で輝くひとつひとつの光が、なんだか愛おしいと思えるようになった。故に、星も薔薇と同様に好きになった。  私は、天文学は詳しくはない。けれど、幼い頃に行った科学館で観たプラネタリウムから、いつか天文台で宇宙をのぞいてみたい

          さいはて

          あなたはほんとうのさいわいを探して、あの銀河鉄道に乗って、行ってしまった。 私を残して、行ってしまったんだ。 一、 生まれること、死んでゆくこと、綴ること、想うこと、祈ること、願うこと、変わってゆく時代、変わりゆくひとたち、まわりまわる地球と惑星。 あの星に、手が届きますようにと願った幼子。 はい、間違えないのです。私でした。 水をためたお椀に満月を浮かべ、すくいとってあげようとしたのも、私でした。 あなたは、それをただ穏やかな目でもって見つめておりましたね。 戦

          2023,06,13

           友人と十誡にて、アフタヌーンティーをした。文豪をモチーフにしたカクテルも飲めて、楽しかった。特に、アブサンのキャンディスを紅茶に鎮めて、溶かして、口に含むとさわやかな甘さを感じた。草原と風、ひろい海の水平線を思い出す。水平線といえば、今年の3月に、某氏の同行をして津軽へ行けたのは、大きかった。  死のうとは、もう思ってない。けれど、虚無なまま、永遠を生きていようとも、思っていない。  宙ぶらりんな、状態であったけれど、気絶してからの記憶がないけれど、こつこつと整理整頓を

          2023,10,28

          神保町の古本まつりに降り立つ。 今回は……本が目的では無い。 カレーを食べに来たのである。 Bondyの出店 出店で食べる楽しさは、やはり値段と外で食べることの斬新さにあると思う。まあ、ふつうは席に座って食らうのがいいけれど、生憎なことに座る席が時間的にも埋まっていて。路上にて食べることを決心する。が、そんななかでも、美味。 バターのマイルドさと、濃厚なルーがモチモチなナンとよく合う。これには、鶏も身の危険を感じて素足で逃げ出すような美味さを感じた。 道中で