クリスマスのニューヨークを一度訪れてみたかった。
ニューヨークを訪れるなら、クリスマスシーズンにしよう。ずっとそう決めていた。
まるで絵本のような、子供達の夢がたくさんつまった、ロックフェラーの大きなツリーを、ひとめ見たかった。
その夢を実現するチャンスが、先日ようやく到来した。
■長距離列車でボストンからニューヨークへ
ボストンからニューヨークは長距離列車を使っておよそ4時間弱。家族4人で往復合計、約$830かかる(涙)。
子供達のリクエストにより、お手製おにぎり弁当を持参。のどかな車窓を楽しみながら、車内で昼食をとる。
ニューロンドン (コネチカット州)で一度海岸に出ると、幸運なことに、そこからはずっと海岸沿いの景色が続く。海が近い。
ニューヨークが近づいてきた。
■クリスマスムード溢れる街並み
ボストンと比べると、ニューヨークは圧倒的に大都会と感じる。
人口数はボストン65万人、ニューヨーク847万人。
ちなみに東京は1396万人なのだけど、人口密度でならすと、1平方キロあたり、東京6,399人、ニューヨーク11,300人。人もビルもギュッと凝縮されている。
だいぶ前、メキシコ旅行の帰りに一度だけニューヨークを訪れたことがある。飛行機が下降し始めると視界にいきなり広がる、
ド迫力な高層ビル群と自由の女神像に、息をのんだ記憶が残っている。
クリスマス間近のニューヨークは、街中がジュエリーボックスみたいにキラキラしていた。
よい感じに日が暮れてきたので、いざ目的地へ。
五番街にある高級デパート「saks fifth avenue」は、デパートの壁一面を丸ごと使った豪華なライトショーを披露。すごい人だかり。
■絵本の世界に迷い込んだかのような光景
あ、、!見つけた!!
人混みのなか、ゆっくりとツリーに近づく。
ようやくスケートリンクの前まで来ると、ちょうど製氷車タイムで、
ブルーの静かなスケートリンクが広がっていた。
高さおよそ25mのツリーに約5万個のカラフルなLEDライトが煌めく。トップの星はスワロフスキー・クリスタル。その重さ、なんと400kgほど。
最初にロックフェラーのクリスマスツリーが飾られたのは1931年。
大恐慌時代だった当時、建設労働者のイタリア系アメリカ人が(建築中だったロックフェラーセンターの前に)小さなモミの木を飾ったのがきっかけだという。
その2年後から公式にツリーが飾られるようになり、以来ずっと恒例となっている。
リンクが滑らかに整えられると、スケートを楽しむ人たちがいっせいにリンクに入る。絵本の世界そのもの。
子供時代、我が家のツリーも生木だった。
普段は庭に植えられて、クリスマス前になると父が掘り起こしてくれる。
飾りつけは子供達に任せてもらえた。
星やキャンディ、かわいいサンタや玉の飾りを、
ひとつひとつ、吊り下げていくのが楽しかった。
ある日魔法は溶けてしまうけれど、ツリーを見ているといつでも、
あの頃のワクワクした気持ちを取り戻すことができる。
クリスマスツリーはいつだって、幸せのシンボルだ。
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