喪失を味わう旅だった。 大切な人との別れは突然訪れる、というのは、昔から繰り返し感じていて。 何回も繰り返して、ようやく対策を打つ気になった。 自分のほうから喪…
東北に住むならば、東北は回っておきたい。 そう思うのが遅すぎたのかもしれない。 都会に向いていた目が、年を重ねて少しずつ、自分の身の回りに向いてきた。 学生時代な…
いくつか思いを記事にして、 誰ひとり読む人はいないだろうと思っていたのに 奇跡的に数名の方に見てもらえたようなので 少し自己紹介をいたします。 誰かの目を意識して…
京都に行くのは気が進まなかった。 そもそも、旅行先に京都を選んだのは私だ。 でも、行きたいと言ってから、実際に行くまでの間に、仕事でも私生活でも慌ただしい日が続い…
「いい旅を」という言葉を、さらりと言う人がとても素敵だった。 予告どおり、新潟県の佐渡市に行ってきた。 前回の記録を書いた6時間後には皆で車に乗って、旅が始まっ…
明日から佐渡に行く。 いつも旅を終えてから書いてばかりだったから、たまには、出発前にも書いてみる。 佐渡には職場の同僚と行く。 強いられて行くわけではなく、気の合…
初めての一人旅を敢行した。 例えば、目的地で誰かと待ち合わせをして、そこまでの移動が一人、というのは何度か経験した。 仕事で一人どこかに行くこともあった。 けれど…
長崎は、その響きだけで、憧れをかきたてる。 港町が好きなのは、盆地育ちの海への憧れと、外国、とくにヨーロッパへの憧れを満たしてくれるからだと思う。 中でも長崎は…
九州には行ったことがなかった。 飛行機で移動するなんて、自分の選択肢には無かった。 東北の盆地で育つと、移動手段の第一優先は車だ。 新幹線は未だにテンションがあが…
komichi@旅のエッセイ
2024年1月29日 23:26
喪失を味わう旅だった。大切な人との別れは突然訪れる、というのは、昔から繰り返し感じていて。何回も繰り返して、ようやく対策を打つ気になった。自分のほうから喪失に備えるんだ、と、かつて少しだけ住んでいた仙台を訪れた。お世話になった一人が高齢になっていたので、不謹慎ながら会えるうちに会おう、というのが今回の旅の目的。数年ぶりでも、かつて話したことをお互いよく覚えているし、近況を聞けば様子
2023年12月18日 23:43
東北に住むならば、東北は回っておきたい。そう思うのが遅すぎたのかもしれない。都会に向いていた目が、年を重ねて少しずつ、自分の身の回りに向いてきた。学生時代ならもっと時間があったのに、と悔いる気持ちを納得させるように、興味が出てきた今がタイミングなんだ、と思うことにした。といっても、東京に行くのと青森に行くのでは、東京のほうが正直気軽だった。東京で大型連休の初日を過ごし、そこから新幹線で
2023年11月25日 01:14
いくつか思いを記事にして、誰ひとり読む人はいないだろうと思っていたのに奇跡的に数名の方に見てもらえたようなので少し自己紹介をいたします。誰かの目を意識して書くことは初めてです。ずっと日記を書いてきました。恩師の助言で始めた日記は、10年以上、自分のためだけに続けていました。時々読み返すと、恥ずかしいけど、そのときの一生懸命さがよみがえってくる。一生懸命の対象は、ほぼ恋愛。ほぼ
2023年11月20日 23:18
京都に行くのは気が進まなかった。そもそも、旅行先に京都を選んだのは私だ。でも、行きたいと言ってから、実際に行くまでの間に、仕事でも私生活でも慌ただしい日が続いたので、正直、疲れていた。高校の修学旅行先といえば京都というのが、私の住む地域の定番だ。きょうだいもそうだったし、隣の高校もそうだった。でもそれ以来、京都には行ったことがなかった。最初で最後の京都が、高校生のとき。 大人になっ
2023年10月24日 21:00
「いい旅を」という言葉を、さらりと言う人がとても素敵だった。予告どおり、新潟県の佐渡市に行ってきた。前回の記録を書いた6時間後には皆で車に乗って、旅が始まっていた。初めての佐渡。初めての日本海への航行。船酔い対策で速い船を選んだ。それに乗るのも、もちろん初めて。フェリーより速い「ジェットフォイル」は、最高速度80キロほどの小さな船で、水を噴射することで船体が海面から浮いている、ら
2023年10月20日 23:12
明日から佐渡に行く。いつも旅を終えてから書いてばかりだったから、たまには、出発前にも書いてみる。佐渡には職場の同僚と行く。強いられて行くわけではなく、気の合う同僚と、楽しい旅だ。同僚との付き合いが楽しめるようになってきたのは、20代後半になってからだ。入社したての頃は、職場の人にはプライベートを明かしたくないと思っていた。休日に職場の人と外出なんて、もってのほかだった。年に一度の
2023年10月8日 19:06
初めての一人旅を敢行した。例えば、目的地で誰かと待ち合わせをして、そこまでの移動が一人、というのは何度か経験した。仕事で一人どこかに行くこともあった。けれど、今回は本当に一人だ。途中で友人に会うこともなく、何か約束があるわけでもない。純粋な、一人旅。2泊3日のドライブ。出不精な家庭に育ったからか(大人になるまでは一般的な家庭と思っていたが、どうやら同世代と比べると旅行の回数が少ないら
2023年9月18日 22:54
長崎は、その響きだけで、憧れをかきたてる。港町が好きなのは、盆地育ちの海への憧れと、外国、とくにヨーロッパへの憧れを満たしてくれるからだと思う。中でも長崎は、かつて熱心に聞いたラジオのパーソナリティが、青年期を過ごした土地。故郷を語る言葉を聞いているだけで、憧れの長崎、がどんどん強まるのだ。だから、せっかく福岡に来たならば、と、長崎まで足を延ばした。在来線に揺られながら、佐賀県を通って
2023年9月17日 16:23
九州には行ったことがなかった。飛行機で移動するなんて、自分の選択肢には無かった。東北の盆地で育つと、移動手段の第一優先は車だ。新幹線は未だにテンションがあがる乗り物。在来線の電車は、新幹線に乗るとき、駐車場に困るから乗るだけ。最近は高速バスも便利になって、地元で在来線に乗ることは減ってきた。飛行機は、これよりさらにドキドキする乗り物だった。大学は、地元からそれほど遠くない地方都市にあ