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なんらかのレビュー

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2020年6月の記事一覧

午前2時、恋人と、痴漢について考える:『男社会がしんどい』

午前2時、恋人と、痴漢について考える:『男社会がしんどい』

※この記事は痴漢の話について
 触れていますし、
 痴漢現行犯の様子を撮影した
 ツイートを載せています。
 フラッシュバックで
 嫌な思いをしていただきたくないので、
 被害を受けたことのある方は
 ご注意いただければ…。
  
――

『男社会がしんどい』は、田房永子さんの描かれた漫画です。
女も男も苦しい社会を早く終わらせるために、いろんな人にぜひ読んでほしい漫画です。

――

よりによっ

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私たちは、どのように切り捨てられているのか:『女帝 小池百合子』

私たちは、どのように切り捨てられているのか:『女帝 小池百合子』

私はこの本の執筆にかかった約三年半の歳月の中で、早川さん(※けそ注:小池百合子氏がエジプト留学中に同居していた方の仮名)だけでなく、多くの人に会った。百名を超えるだろう。何度も回を重ねて会って頂いた方もある。面会の約七割強には編集者が同道している。八割は録音をした。また録音が許されぬ場合はノートを取った。それも許されなかった場合は、面会後にメモを取っている。 録音のテープ起こしは、すべて私自身で行

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よい群像劇について、あと、世界を変えるのは正論じゃなくて物語じゃないかと思うことについて:『愛の不時着』

よい群像劇について、あと、世界を変えるのは正論じゃなくて物語じゃないかと思うことについて:『愛の不時着』

Netflixで配信されているドラマ『愛の不時着』全16話を観終わった。

これを観るために2020年生きていてよかったと思うくらい、とても素晴らしい作品だった。

私はことあるごとに泣いているため、私が「泣いてしまった」と言ってもなんの迫力も出ないんだけど、恋愛ドラマそこまで興味ない~という私の恋人まで泣いていた。これはただごとではない。

このドラマに詰め込まれている要素は多すぎて(ラブコメか

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Netflix『愛の不時着』は北朝鮮生活体験ドラマ(でもあった)よ

Netflix『愛の不時着』は北朝鮮生活体験ドラマ(でもあった)よ

ネット上、あちこちで話題になってたからいつか観たいなーと思ってたんだけど、リアルの友達からヒョンビンの名前が出てきたこと、ついに鈴木涼美さんのコラム↓でも言及されたことから、時は満ちたと腹をくくったよ。

うん、これはね…流行っちゃうよね…

リ中隊長がかわいすぎるだろ的な話も描きたかったんですが、
麺の絵で力尽きました…
空港のシーンの到着便がめっちゃ少ないところとか、おおお北朝鮮だぜぇぇという

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里親制度から見えてくる、「親になる」こと、育てること:里親になると決めました。

里親制度から見えてくる、「親になる」こと、育てること:里親になると決めました。

最近、里親制度のことが気になってるので、里親になることを希望している方のコミックエッセイを読みました。

里親になりたい!と思ってからの具体的なプロセスが細かく描かれてて、とってもいい漫画でした!子供の幸せを第一に考えられてるのは素晴らしいんだけど、里親になるのってほんっっとに大変なんだな〜!!

が!子供がほしいけど(体調や年齢のことなどで)自身で産まないことを考えてる人や、つらい不妊治療に悩ん

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選択肢が増えたら、呼吸はもっと楽になる:『逃げるは恥だが役に立つ』第11巻

選択肢が増えたら、呼吸はもっと楽になる:『逃げるは恥だが役に立つ』第11巻

この間、「つぶやき」でも触れましたが
『逃げ恥』の最終・11巻には
心に残るところがたくさんありました~。

(前書いたっけ?恋愛漫画だけど
 みくりさんと百合ちゃんが
 抱き合ってる表紙が
 最終巻なのも、素敵だなー)

中学生くらいの「必読漫画」にしたら
みんなもっと気持ち楽に・人に優しく
生きられるんじゃないかと思ったり…。

ということで、印象的だったシーンをご紹介します!

ちょっとネタ

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