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legosigno

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個人的な栞(しおり)として皆さまの作品をピン留めしております。ヒマなときに見てもらうと、ひょっとしておもしろいかも。
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2021年12月の記事一覧

冬ピリカグランプリがやってくる!

冬ピリカグランプリがやってくる!

みなさまこんにちは。

前々からやるぞやるぞと匂わせておりましたが、やっと告知できる状態までやってまいりました。

前回(6月)の反省を踏まえ、また楽しんでいただけるショートショートのコンテストをやりますよ!

前回とルールも少々変更がありますので、ご確認いただき、どうぞどしどしチャレンジください!

■応募期間■2021年12月28日(火)0時から

2022年1月3日(月)24時まで

※応募

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小説|北風と体温

小説|北風と体温

 北風は道ゆく彼女に話しかけます。風の声は、彼女の凍える紅い耳へ届きました。上着ではなく、ただ彼女の涙を吹き飛ばしたくて、日も雲に隠れる寒空の下、北風は彼女にこう語ります。

「より暖かい上着を着るのもよいでしょう。マフラーを巻き、手袋をつけるのもよいでしょう。カイロを懐へ忍ばせるのもよいでしょう。風の届かない建物で暖をとってもよいですし、暖かい地へ引っ越してもよいでしょう。

 去った夏を思い出

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タルホと月⑧ 地上とは思い出ならずや

タルホと月⑧ 地上とは思い出ならずや

『きらきら草紙』は稲垣足穂の掌編小説である。
これも都合何回か改訂されたり、タイトルの変更があった。

足穂の作品は内容は掲載誌や掲載本が変わるに従い、度々改訂される。つまり、複数のバージョンが存在し、全集だけでは捕まらないのである(全集未収録作品もあるため、全て読んだ人間は恐らくは作者の足穂だけ)。
タイトルも同様であり、作品とは生きているもので、姿かたちを変えていく。

さて、『きらきら草紙』

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