見出し画像

『リトル・マーメイド』に対するポリコレ叩きの正体

ディズニー映画『リトル・マーメイド』で黒人女性のハリー・ベイリーが主役のアリエルを演じた事に対し、日本のネット上で「これは黒人に依る文化の盗用だ」と主張している者たちが存在するが、それでは何故、彼等は日本人が作り出したキャラクターであるスーパーマリオの映画を制作したアメリカの映画会社に対して「これも文化の盗用だ」と主張しないのか?この疑問に対して、彼等は「任天堂がアメリカの映画会社に許可を出したのだから、これは文化の盗用には当たらない」と反論して来るかも知れない。つまり、法的には何の問題も無いと云う事だろう。それならば、『人魚姫』の原作者であるハンス・クリスチャン・アンデルセンは1875年に死没しており、著作権も既に失効しているので、現代の人間が『人魚姫』の映画をどの様に制作しようとも、法的には何の問題もなく完全に自由である。そもそもアンデルセンは白人であり、今度の『リトル・マーメイド』で黒人女性の主役起用を決めた映画監督も白人であるので、黄人の日本人が「文化の盗用だ」等と主張するのは、明らかに余計なお節介である。また過去のハリウッド映画では、『ビバリーヒルズコップ』や『天使にラブソングを』や『メインブラック』等、黒人が主役を演じて世界的にヒットした作品は少ないながらも存在したし、黒人が重要な脇役を演じてヒットした作品は枚挙に暇がない。つまり、昔から黒人俳優はハリウッド映画に欠かせない存在であったのだ。それが、近年ネットが発達した事により、アメリカの弱者白人たちが黒人の出演する映画に対して黒人差別主義の下『ポリコレ叩き』なるムーブを生み出し批判を始め、それに呼応するかの如く自分も白人であると勘違いした一部の日本人が、弱者白人たちを真似て、『ポリコレ叩き』を行う様になってしまった。全く以て嘆かわしい話である。私が先に上げた3つの映画は最初から黒人が主役として制作された映画であるので、元々白人が主人公であった、『人魚姫』とは、「ケースが違う」と主張して来る者も居るかも知れない。しかし、それならば日本人俳優が古代中国の武将たちを演じる『キングダム』はどうであるのか?『キングダム』に対して「この映画は日本人に依る中国文化の盗用だ」等と云う主張は日本のネット上からは聞こえて来ない。つまり、『リトル・マーメイド』に対して「文化の盗用だ」との主張している日本人は、只の黒人差別主義者に他ならないと云う事だ。私は、それらの人々に対して「恥を知れ」との言葉を贈るだけである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?