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としまとしお
2024年2月23日 19:15
八佾第三、第十四章、「文なるかな」を読み解きます。【原文】子曰、周監於二代、郁郁乎文哉、吾従周矣。【書き下し文】子いわく、周は二代に監(み)て、郁郁乎(いくいくこ)として文なるかな、吾は周に従わん、と。【現代語訳】ある時孔子が言った、周は先行する二代の王朝を参考にして、華やかな文化を築き上げた、私は周に従うよ、と。孔子の言葉は、世間話をするかのような口ぶりで
2024年2月11日 17:35
今日の話は、この先、繰り返し立ち戻るであろう大事な話です。お聞き漏らしのないよう、切にお願い申し上げます。実際に孔子の言葉に触れる前に持っておくべき、いくつかの前提知識について話します。古代と現代の隔たりは、私たちが想像するより大きいからです。この隔たりを無視して、「同じ人間だから」は通用しません。なかには、「前回序章で述べていたことと違うじゃないか。素直に読むのだったら前提知識など持たずに読
2024年1月28日 17:58
ささいな風景についての印象から始めます。2023年の大晦日は、ひとりで京都で過ごしました。母校同志社大学の構内にある教会で、無性に祈りたくなったからです。寒空の下、固く閉ざされた母校の門に立ち尽くし、ふと思い付いた私の足は、江戸時代の儒学者伊藤仁斎が300年ほど前に開いた、堀川の塾に向かって歩き始めていました。大学から歩いて30分とかからない、ずっと気になっていた学舎は、思ったよりだいぶ小