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#226 《毎日を生きている》ただそれだけで充分。

29歳の時に4度目の手術をした。

悪性か良性か判断できない腫瘍は

お腹を開けてみないと分からない。

病気が見つかるたびにいつも思う事は

  家族じゃなくて私で良かった。

私は心が弱いと言われて育ってきたけど
  肉体的な痛みには だいぶ強くなっていた。
 
私が入院していた病棟は私以外は
みなさん、抗がん治療をしてて

『悪性じゃなくて良かったね』と
      言われる度に私は胸が痛かった。

初めて腫瘍を取った小学五年生の時から

《神様はどうして
    私を生かしてくれるんだろう?》

これが私の課題となりました。

35年たった今も これは変わらず

私の人生の課題となりました。

入院中は私だけが苦しくない…
その事が申し訳なくて病室にいる事が辛くて

6階のフリースペースで
  よく一人で本を読んでいました。

そんなある日、私の母と同じ年くらいの
女性が一人でシクシク泣いてて…

気がついたら私は話しかけてて

見知らぬもの同士だからか?
その方は心の中を私に話してくれた。

『もう抗がん治療はやめたいのに家族が
治療をやめさせてくれないの。私はこんなに辛いのに娘も息子も分かってくれないの』

この方の気持ちも分かるけど、

家族の立場になったらお母さんに頑張って生きてほしいと私も思ってしまう。

私は何も言えずただただ話をきいた。

すると、気持ちが落ち着いたのか

自分で自分を諭すように
  その方の心が穏やかになるのを感じた。

そして現在。

私の大切な友人がその時と同じ状況にある。

何が私にできるのか??

私は友人に何をしてあげられるのか??

毎日、友人を想っています。

本当は会いたくて仕方ないんだけど

友人は私に
今の姿を見せたくない、会えない。

どうにか会えないかな?と思って事もたくさん
あるけどそれは私の勝手な思い出しかなくて

私は友人の気持ちを優先することにした。

今は手紙を書いて今日も痛みがなく普通に
過ごせますように。そんな気持ちを送ってます。

辛い時に大切な事、必要なことは

相手の話を聞く事
相手の気持ちを優先してあげることなのかな?と

感じてます。

それは子育てや家族関係でも同じ。

相手の話を聞く。

《なぜ私は生かされているのか?》

この答えはまだ分かりませんが

今の私の考えは

そこに深い意味はなく

今ここを生きている。

これが全てなのかな?と感じてます。

私も友人も今ここで生きている時間を

普通の当たり前の毎日をごくごく普通に

過ごしたい。

次の手紙は どんなポストカードを選ぼうかな。

それでは今日も心穏やかに

ポジティブでありますように。

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