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マンダラ Ⅲ -ブッダ一つの中に在る-

悲しかった足元で
地面は固く
そこから道は下りだし
一足ごとに躊躇した
記憶はブッダと倶に在る
 
転がりながら点在する現在と
創られ続ける過去にあって
未来が創出され続く
時間はブッダの中に在る
 
砂とか
波とか
彼方(あなた)とか
存在はブッダの中に在る
 
心も
好きも
会いたくないも
どうしようにも
何もできない在り方は
ブッダひとりが理解する
 
掴みどころのないどこかで
吹き始めた風は
転がり始めた石は
必ずさらりといなくなる
 
在り続ける・・のは
私を抱(いだ)く
地球を抱く
太陽系を抱く
銀河を抱く
宇宙を抱く
無淵の果てまで
ブッダ一つの中に在る

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