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ママの私が「夜中のコンビニ」でアルバイトをする理由。

もよ

私は週に2回だけ、夜中のコンビニでアルバイトをしている。

21時に息子と一緒に寝て、
23時に起きてコーヒーを飲んで、
23時45分に家を出て自転車をこぎ、
0時から7時まで働く。

なんだかんだで1年ちょっと、そのアルバイトを続けている。


去年の3月のこと。

息子が4月からついに幼稚園入園ということで、入学金やら制服やらで久しぶりに大きなお金が動いた。 

ふと預金通帳の残高を見てみると、やばいことに気づいてしまった。


7880円。


目を疑った。


この数字は、うめかわ家の全財産を表している。



妊娠した当時、正社員でホットヨガのインストラクターをしていた。いい会社だったし、仲間に恵まれていたし、やりがいのある仕事だったけれど、なかなかハードな仕事だったので、自分の器で仕事と育児を両立できる気がどうしてもしなかった。

仕事を続けるか、辞めるか。

悩んで悩んで悩んだ結果、辞めることにした。


旦那さんの給料だけで生活するとなると、毎月貯金を切りくずすことになる。でも子供が幼稚園に入るまではなんとかやっていけそうだよね。貯金は減っちゃうけど、子供と過ごせるのは今しかないし、そっちの方が大事な気がする。子供が幼稚園に入ったら働きはじめて、また貯金していこう!そうしよう!

そんな感じで、ざっくりお金のシュミレーションをしたときは大丈夫なはずだった。


いや、一応大丈夫だったのかもしれない。来月から息子は幼稚園に入園するのだから、ちょっとギリギリすぎるけれど、一応なんとか乗り切ったとは言える。



でも1万円をきった貯金通帳は、なかなかのインパクトだった。なんともいえない恐怖を感じた。


その矢先、さらなる悲報が。


「コロナのため、幼稚園の入園を延期します。」


え?じゃあ私、いつ働けばいいの?
もう一刻の猶予もないのだけれど。


そんなわけで、コンビニの夜勤アルバイトの募集が目に付き、すぐに応募した。


「志望動機は?」と店長さんに聞かれたとき、とっさに「お金がなくなってしまって。」と答えた。すると店長さんもお子さんが小さい時にお金で苦労した時代があったらしく、なんだか話し込んでしまった。面接なのに。

女性1人での夜勤が可能かどうかオーナーさんにかけあってくれて、採用してもらえた。そして「いっぱい持って帰りなよ」と廃棄の弁当やらおにぎりやらパンやらをたくさん持って帰らせてくれた。

雇ってくれて、やさしくしてくれて、励ましてくれた店長さんには感謝感謝だ。


週2回で1ヶ月7万円近く稼げたので、なんとかピンチを乗り切ることができた。



ほとんど貯金が0になったこの事件をきっかけに、「お金」というものとはじめてちゃんと向き合った。

お金についてのYouTubeを見て、深く考えずに入りすぎていた保険を全部解約した。家の中に眠っている使わないものたちをメルカリで売りまくり、外食の頻度やごはんの量を見直した。そのほか、日常生活の中で削れるものはないかと意識した。

すると毎月の出費がかなり減った。そして、保険を解約してお金がドンッと戻ってきたり、コロナの給付金3人分の60万円がドンッと入ってきたりして、あれよあれよのうちに貯金通帳には1000000の数字が刻まれた。


このときの安心感はきっと一生忘れない。でもこの事件は「お金とちゃんと向き合いなさいよ〜」というサインだったのかもしれないなと思っている。


さて。

お金のことも落ち着いたし、息子は幼稚園に通い始めたし、夜勤のアルバイトを辞めて昼間に働くことだってできる。


でも私は今も夜勤を続けている。


お金のために仕方がなく始めたアルバイトだったけれど、よく考えたらママの私にとってはすごく便利なアルバイトかもしれない。


だって息子が熱を出したとき、職場に連絡して自分の代わりを見つけたりすることもなく、一緒にお家でグーグー寝られる。

幼稚園が嫌いな息子が、どうしても幼稚園を休みたい日に休ませてあげられる。

朝のグズグズに、のんびり付き合ってあげられる。


「時間に追われること」「焦らされること」に対して、異様にストレスを感じてイライラしてしまう私にとっては、なおさらありがたいアルバイトだ。




夜中のコンビニで1人、

のんびりコーヒーメーカーを洗って
フライヤーを洗って
床やトイレをピカピカに磨いて
商品をキレイに並べて
レジを打つ。

そしてたっぷり休憩する。
スマホをいじったり、本を読んだり、こうやって文章を書いたり。


やりがいもあまり感じないけれど
なんのストレスも感じない。

私にとっては最も「省エネ」で現実的にお金を稼げる方法のような気がしている。




でも、私のお腹の奥の方では
熱い熱い何かが燃えている。


その情熱をお金にする方法はまだわからないし、まだまだ手のかかる息子のそばで、それに熱中できる時間や、それを全力でやるための十分なお金も今はない。なんせこの間まで一文なしに近かったのだ。

でもできることからコツコツやっていきたい。挑戦したい。

そんな気持ち。




淡々と夜中のコンビニで働いて、現実的にお金を稼ぐ私。

情熱を大切に、お金のことを考えすぎずに、今やりたいことに力を注ぐ昼間の私。

今はなによりも愛おしい息子と、かけがえのない時間を過ごす私。


その3つの私が、絶妙なバランスをとって過ごしているような、ここ1年だった。



もしすごく勇気のある人だったら、アルバイトをやめて、やりたいことに全力を注いだりするのかもしれない。

でも私は怖がりで、この絶妙なバランスを壊す勇気がなくて、まだまだ夜中のアルバイトをやめられそうにない。



でもきっと放っておいても、気づかないくらいにゆっくりと、そのバランスは変化していくんだろう。

息子が気づかないくらいにゆっくりと私から離れていって、息子と過ごす私が小さく小さくなっていく。もう2人の私のどちらかがその余白を埋めて、また3人の私は絶妙なバランスをとる。


そんなことをしながらも、自分のやりたいことをコツコツと続けていけば、それがお金になる日だってくるかもしれない。

そしたら淡々と夜中のアルバイトを続ける意味もなくなって、今度は2人の私で絶妙なバランスをとりはじめるのだろう。



守るべき人がいるママにとっては
そんな感じがちょうどいいのかもしれない。




いい大学を出て、そのあと専門学校にまで行ってwebデザインを学んだり、そのあとヨガを学んだり、興味のおもむくままにいろんなことをパワフルにやってきた私を知っている人たちに、子育てをしながら夜中のコンビニでアルバイトをしていると話すと、心配されたり、びっくりされたりする。

「気の毒に」というような目を向けられることもあって、そんな時、自分をちょっとでもかっこよく見せたいという気持ちがうずくことだってある。


でも私にとっては、今はこれがベストなバランスなんだ。


そう自分で自分にマルをつけてあげられていればそれでいいか、と思えるようになっている自分に気づく。


その感覚はきっと、自分自分と自分のことで頭がいっぱいで、自分の夢や目標を実現することが1番の幸せだと疑わなかった私が、「母」になった証かもしれないなと思う。

いろんな幸せの形があって、そのときどきで幸せを感じる絶妙なバランスも変化していく。今はそのことを、自分の人生を通してちゃんと知っている。




息子が生まれる前、まさか自分が夜中のコンビニでアルバイトをする日がくるなんて、想像もつかなかった。


5年後、10年後、私はどんなバランスでどんな日々を過ごしているんだろう。

まだ夜中のコンビニでアルバイトをしているかもしれないし、今は想像もできないような生活をしている可能性だってある。


でもその「わからなさ」がおもしろい。

人生って本当におもしろいなって思うのだ。



〜noteをはじめてすぐに、こんな記事も書いていたのを思い出しました。夜のコンビニバイトを意外と気に入っているもう一つの理由について、書いています。〜


【2022年4月末で、働いていたこのコンビニが閉店することになった話】


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