読後感想 多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』
多和田葉子があまりに面白くて、『エクソフォニー』から『地球にちりばめられて』『星に仄めかされて』『太陽諸島』三部作…と、暇があるたびに読みあさっている。
何を読んでも絶対的に面白い。いつ何時読んでも面白い。デューク・エリントンみたいだ。いっぺんに読んでしまうと寂しくなるので、それなりに他の本も交えながら、できるだけセーブして読んでいる。
『尼僧とキューピッドの弓』
2010年に書かれたこの作品は、紫式部文学賞を受賞した尼僧修道院の話だという。帯の紹介文には「熟年の女が第二