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南北相法現代語訳

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江戸時代に活躍した観相家、水野南北が残した人相術の聖典『南北相法』の現代語訳版です。これまで『南北相法』の現代語訳版は数多出版されてきましたが、個人的に満足できるものがありません… もっと読む
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南北相法(後篇/巻ノ三)

南北相法(後篇/巻ノ三)

水野南北居士 著

《血色の部(八色の弁)》まず血色を観る時、眼で観ても意(こころ)で感じても青色ならば、それは青色である。また同様に、眼で観て白色であり、意で白色と感じるならば、それは白色である。青色(せいしょく)、黄色(こうしょく)、赤色(しゃくしょく)、白色(はくしょく)、黒色(こくしょく)、美色(びしょく)、紫色(ししょく)、紅色(こうしょく)においても、以上の道理をもって考え、観なさい。

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南北相法(後篇/巻ノ二)

南北相法(後篇/巻ノ二)

水野南北居士 著

《血色の部 論弁》《観相の時、その血色をよく観ようと思うならば、「潮汐」をとらえて、観なさい。そうすれば心気が安定しているため、自然と観やすくなる》そもそも、人体の気血があるという事は、まるで天地に潮汐があるに等しい。ゆえに、人の気血は潮の進退(≒差し引き)に応じて盈虚(えいきょ、=満ち欠け)がある。つまり、潮が差し盈(みち)る時は、人の気血もまた盈る。よって、その時に観れば血

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南北相法(後篇/巻ノ一)

南北相法(後篇/巻ノ一)

巻ノ一 目録
一 面部二十一穴の部
一 面部七穴の図
一 額の部
一 福堂(ふくどう)の部
一 顴骨(けんこつ)の部
一 命宮(めいきゅう)の部
一 鼻の部
一 法令(ほうれい)の部
一 食禄(しょくろく)の部
一 妻妾(さいしょう)の部
一 命門(めいもん)の部
一 眼・男女宮の部
一 魚尾(ぎょび)・奸門(かんもん)の部
一 天中(てんちゅう)・官禄(かんろく)の部
一 日月(じつげつ)・印堂

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南北相法(前編/巻ノ二)

南北相法(前編/巻ノ二)

水野南北居士 著
門人 平山南嶽・水野八氣 校

《頭を論ず》一 頭は心の深浅を観る。

一 頭が大きい者は心が安定する事が遅い。故に物事がみな成就する直前でダメになる事が多い。

一 頭が小さい者は大きい者と同様に、発展し難い。物事を成し遂げる事が出来ない。

一 頭が後ろへ長く、奥行がある者は心が深く、柔軟性があり、強い。

一 頭が奥行の無い者は心が浅く、少しの事を恐れる。また、物事に染まり

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南北相法(前篇/巻ノ一)

南北相法(前篇/巻ノ一)

元祖 聖徳皇太子
中祖 水野南北居士著

天保書院蔵

南北相法凡例一 古(いにしえ)より、数篇の相書があるとは言っても、未だ相法における体・用・妙の三つは区別し難い。ゆえに、この書においては、まず、骨格・血色に現れる事を論じる。これは、つまりは、相法の体である。次に、骨格・血色に現れるところの道理を明らかして用い、これを看相の用とする。最後に、骨格・血色の義理を離れて、さらに詳細を論じる。これを

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