私ってそういうもの

風が優しく吹いて　花が開いて
ピンク　白　黄色　きれい
毎日忙しなく通る道　立ち止まってしまう

また　歩きだして
信号待ちの　ひととき　ふいに
ぜんぶ　投げ出したくなる

疲れているからとか、そんなんじゃなく
誰かに何か言われたとか、関係なく

衝動的に壊してきた　世界のことを思い出す

たいせつに守ってきたもの　壊すのは
色んな理由があったけれど

その全ては言い訳で
本当はただ　壊したかった
その衝動に逆らえなかった
それだけだと思った

その衝動に私は　逆らう術を持たない

止めようとする人を
全力ではねつける

相手に恨みはなくても　傷つけてでも押し通る

自分の内側から　湧きあがる衝動を
抑えずに　走らせることは
自分を大切にすることと　同じなのだろうか
自分のことも　容赦なく　傷つけているけれど

投げ出したら　どうなる
別に　どうもならない

ひとつの世界が　消えたところで
わたしの世界は　終わらない

花はいよいよ　咲き誇り
緑はぐんぐん　伸びていく

私がどれだけ　暴れようと
人生のうち　だけのこと

安心して　壊せばいい
そんなに　壊したいのなら

安心して　傷つけばいい
私はもう　知っている

どれだけ　放棄しようとも
どれだけ　無茶苦茶やろうとも

また　みすぼらしい顔をして
種まきはじめる　自分のことを

それだけ自分を信じているとか
そんな自分が好きだとか
そういう類の　話じゃない

私って　そういうもの
ただ　そう思うだけだ