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『古事記ディサイファード』第一巻047【Level 6】 剣を追え!(3)

 【解答14】


 地図を調べてみれば明らかで、熱田神宮と焼津神社の中間地点に存在するモニュメント的なものと言えば馬背岩のみである。

熱田神宮と焼津神社の中間点にあるもの

 ヤマトタケルを祭った神社などがあるのではないかと捜してみるが見当たらない。
 確かに熱田神宮から馬背岩への距離を調べてみると66kmである。

熱田神宮-馬背岩 66km

そして、馬背岩から元の焼津神社の推定位置への距離も66kmとなる。

馬背岩-焼津神社 66km


 馬背岩は自然にできた流紋岩の隆起現象だということになっている。
 ここで一つの疑問が生じる。自然にできたものが八重垣に含まれ得るのだろうか……?
 もし八重垣が何らかの意思を持った存在によって設計されたものだとすれば、その意思は自然物をも律する超自然的な力を持つものなのだろうか?
 偶然をも強いる力を持つ存在なのだろうか?
 それは広い意味で神々と呼んで差し支えないのではないだろうか?
 つまり、馬背岩は自然物でもなく、人工物でもない、強いて言えば〈神工物〉とでも言うべきものなのかもしれない。
 とりあえず、他に該当するものが見つからない以上、ここでは八重垣を構成するノードの一つとして馬背岩を仮に押さえておくとしよう。

熱田神宮-馬背岩-焼津神社 66kmの二等辺三角形


 前述の通り熱田神宮と焼津神社のニ点間の関係を直接計測してみれば距離は132キロである。132は66の倍である。つまり熱田神宮、馬背岩、焼津神社の三点は極端に扁平な二等辺三角形であるため、底辺と二等辺の和がキロメートル単位の整数では等しくなっているわけである。
 この二等辺三角形の頂角は3度、底角は174度となる。
 垂直二等分線の方位角は北方向が12度、南方向が192度である。
 しかもこの垂直二等分線は戸隠神社中社、火之御子社を射貫く。
 また、太郎坊阿賀神社、熱田神宮、馬背岩の三点も当然ながら一辺が66キロメートルの二等辺三角形である。
 馬背岩から戸隠神社火之御子社への方位角は192度で距離が200km、戸隠神社火之御子社から熱田神宮への方位角は211度であることも特筆に値する。
 また、前述の通り赤神山から馬背岩への方位角は96度である。


【ミッション15】第四の垣
焼津神社を中心とする66キロメートルの円周上に何が存在するか検証せよ

 ここまで来ると穴埋め問題の要領で一つ一つ段階を踏みながら八重垣の幻影を浮かぶ上がらせる事ができそうな気がしてくるのではないだろうか。
 馬背岩を一つのノードとして認めることにすれば、太郎坊宮宮、熱田神宮、馬背岩、焼津神社とすでに四つのポイントが見えている。
 これらの座標は66キロメートルという等間隔で並んでいるのだ。
 座標は四つ、直線つまり〈垣〉はすでに三本現れている。
 ではこの両端からさらに東西方向へ66キロメートルの円周上に何が存在するかを探っていけば残りの五本もたどれるはずであり、〈八重垣〉あるいは〈八岐大蛇〉の全貌が目の前に現れるのではないだろうか?
 さて、地図上で焼津神社を中心として半径66キロメートルの円をコンパスで描いてみよう。その円周上に何か特異なものは見つからないだろうか?■

(つづく)

※ 最初から順を追って読まないと内容が理解できないと思います。途中から入られた方は『古事記デイサイファード』第一巻001からお読みいただくことをお薦めいたします。

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