想い出のチキンピラフ
学生時代アルバイトしていたカフェ。自分の料理への興味の入口は母親の影響だと思っていますが、外の料理を知るということの面白さを感じたのは、そのお店でした。
実家の食べなれた味や定番の料理とはまた違う、ほかの人の料理というものに興味津々だったんだと思います。
そんなカフェのメニューの中でも、昼も夜も一番人気だったメニューをふと思い出して…そうすると懐かしくなって、さっそく作ってみることにしました。
メニューの名前は“照り焼きチキンピラフ”
鶏肉は細かく刻んだものをご飯と一緒に炒めるのですが、さらに追加するトッピングの照り焼きチキンが豪華で見た目も食欲をそそるひと皿です。
🍗照り焼きチキンの材料
・鶏もも肉
・みりん
・醤油
※みりんと醤油は同量が目安です
鶏もも肉は油を入れて熱したフライパンに煙が立ってきたら弱火にして、じっくりと焼いていきます。
皮に焼き色がついて八割くらい火が通ったら味付けをするタイミングです。
醤油とみりんを入れて煮汁を煮立たせてからめます。
鶏肉をフライパンから取り出したら少し冷まして、トッピング用はスライス、ご飯に混ぜて炒める用は細かく刻みます。
焼いたあとの煮汁も使うので取っておきます。
🍚さあピラフだピラフだ
ピラフというと本来は中近東などの炊き込みご飯の料理名ということですが、日本ではいわゆるヤキメシの中で洋風な具材や味付け、仕上がりのものをそう呼んでいる感じですよね。
というわけで、このメニューもご飯を炒めるスタイルです。
🥬ピラフの材料
・玉ねぎ
・ピーマン
・にんじん
・マッシュルーム
・刻んだ鶏の照り焼き
・照り焼きの煮汁
・ごはん
・卵
・こしょう
・カイワレ大根
カイワレ大根はトッピング用です。これはまさに懐かしいカフェのスタイルです。
それ以外の野菜は細かくみじん切りにしておきます。ごはんにからみやすいサイズに切っておくと全体が混ざったときに、ごはんと一体感が出ます。
まずは玉ねぎ、ピーマン、にんじん、マッシュルーム、鶏の照り焼きを炒めます。全体がしんなりとしてきたら、鶏の照り焼きの煮汁を大匙1杯ほど入れて全体を絡めます。
全体がなじんだらご飯を入れて、さらに卵を投入。
加熱された卵が固まっていくときに、すべての具材が卵をまとうように混ぜながら加熱していくのが理想です。表面の卵が固まることで仕上がりがパラパラになる…なかなか難しいとは思いますが、それが理想。
お店で作っていたときは、家庭とは違って火力も強いし、フライパンを派手に振って少しくらいご飯粒が周囲に飛んでも怒られなかったんですよね。
でも家で作ると火力の強さには限界がありますし、ご飯を飛び散らせたりした日には…。
というわけで、その派手な鍋振りのかわりにとにかく混ぜたり返したりを休まず繰り返すのがおすすめです。手を止めずにひたすら炒め続けます。
混ぜて返してを続けて、ごはんの周囲をまんべんなく熱したフライパンに触れさせることで、中華料理屋さんのキッチンで見る鍋振りに近い効果が得られる気がします。
焼き上がりにはこしょうをたっぷり。
🍚想い出の味を仕上げていきます
ピラフをお皿の中央に盛り付けるときは、トッピングを載せやすいように表面を少し平らにしておきます。
まずカイワレ大根を並べて、その上に鶏の照り焼きをのせます。
仕上げは照り焼きを焼いたときの煮汁。
全体に回しかけたらできあがりです。
本当に久しぶりに再現してみた、学生の頃の懐かしい味は、今食べても美味しい味でした。
🍚想い出という原動力
甘辛い鶏肉に、野菜たっぷりのピラフはボリュームもあって、あの頃お客さんはもちろん、スタッフのまかないとしても人気のメニューでした。
でも卒業して社会人になり、アルバイト先にもいつしか足が遠のいてしまいました。
そしてこのメニューのことをすっかり忘れてしまっていたんです。
それがふと何かの拍子に記憶によみがえると、なんだか食べたくてしようがなくて、思い立ったらなんとやら。すぐに作ってみたわけです。この即行動を促した原動力は、やっぱり想い出の力ですよね。
みなさんにも懐かしい味、きっとありますよね。
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