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銀紙の中の浪漫。

日常会話の中、英語をはじめとした外来語は当たり前のように、使われています。


🔠日本語、カタカナ

でも近ごろ、ビジネスのシーンになると、ちょっといきすぎじゃないの、と気になる会話もありますね。

スケジュール、フィックスしておいたから、メンバーのコンセンサス取れたら、アジェンダつくってシェアしといて。

みたいなやつ。

スケジュールとかメンバーは外来語とはいえ、ずいぶん以前から日本語の中に息づいていたと思うのですが、フィックスとかコンセンサスとか、ここ数年の間に急に、カタカナのまま会話に登場するようになった感じがしませんか。

日程決まったから、参加者の同意を得て、議題まとめて配っておいてもらえるかな。

さっきの例文、こうしてカタカナを日本語に置き換えてみても、それほど古めかしかったりするわけでなし、死語が並ぶわけでなし、なぜカタカナになってしまうのか不思議な気もします。

🗾漢字化と先祖返り

そんな外来語の中には、もっと自然な形で日本語に溶け込んだ言葉たちもいます。

たとえばクラブ。たとえばロマン。どちらも当て字を与えられて、漢字で書けるようになっています。倶楽部、浪漫と書くと、ひらがなと漢字混じり文の中でも、ぱっと見の違和感はありませんよね。

その一方で、いつの間にかカタカナに先祖返りした言葉もあるようです。たとえば、これ。

亡くなった祖母は、銀紙と呼んでましたが、いまではもともとの名称であろうアルミホイルのほうが、一般的です。

🎁包まれる浪漫

今回はそんな銀紙に包まれた、浪漫のお話。

そもそもなにかが包まれているというのは、わくわくします。

中身を知らなければ、いったいなにが出てくるのかと、想像をふくらませるロマンがあるし、中身を知っていたとしても、開ける瞬間のわくわくする気持ちは、抑えようがありません。

今回、銀紙に包む浪漫は、以前一度つくってみた、これ。

そのときもわくわくしてましたね、自分。もう、記事のタイトルからして、わくわくしてますよ。

🍳目指せ、お店スタイル

包み焼きハンバーグは、老舗の洋食屋さんでも見かける、伝統あるメニューです。

実は今回、去年に続いてこれをつくって、記事にしようと思ったきっかけは、とある老舗の洋食店で、ビーフシチューハンバーグを食べたことにあります。

お店で食べたひと皿

これがそのときの写真。わかるでしょうか。なぜ、一度記事にしたメニューをもう一度つくって、それを書いてみようと思ったか。

つまり、こういうことです。スキレットに載って、出てきたんです。

ということは、開けるまでのわくわくを感じて、そしてホイルを開けて食べはじめても、しばらくの間ハンバーグはぐつぐついってるわけです。わくわくのぐつぐつ。

まさにこのときのビーフシチューをハンバーグに載せて、包み焼きにまで応用したスタイルです。

そう。去年、ハンバーグを包んだときは、まだ我が家にスキレットがありませんでした。しかし、いまはあるぞ、I Have a スキレット。

🔪調理スタート

それならばそれならば。やらねばなりません。

ビーフシチューはこの間多めに作ったときに、冷凍しておいたストックがあります。

さっそく温めます。

仕上げに火を止めてから、バターを溶かしてこしょうを振ります。よし、これでソースはOK。しといてよかった、作り置き。

🥩ハンバーグを焼こう

続いてハンバーグ。

🥩材料
・合いびき肉
・牛ひき肉
・玉ねぎのみじん切り
・卵
・パン粉
・ケチャップ
・マヨネーズ
・お好みソース
・こしょう

合いびき肉に、牛ひき肉をブレンドして、牛濃度を高めるのがお気に入り。

材料を粘り気が出るまで練れば、タネはOK。両手に油を塗って、タネをまとめたら、油を敷いたフライパンに載せます。

載せてから火を点けて、まずは底を焼き固めます。

これくらい焼き色がついたら返して、反対面も同様に。

水を入れて、蓋をしたら8分ほど蒸し焼きにします。

竹串を刺して、ハンバーグをそっと押してみたときに、透明の汁が出てくれば焼き上がりです。

🍳スキレットでいこう

つけ合わせは今回こんな感じ。

茹でたじゃがいも、にんじん、ほうれん草。白、赤、緑の3色で彩りばっちりです。

ここで登場スキレット。

アルミホ…いや、銀紙をスキレットの上に広げて、ハンバーグと付け合わせ野菜を配置します。

さあ、いくぞ、たっぷりビーフシチューソース。

具材のころころお肉は、ハンバーグの上にちょんと飾ります。この2層構造で高さを出しておくと、あとでアルミホ…おっと…銀紙を開いたときの、ビジュアルがよくなります。

中身を崩さないように、ふんわりとした感じで銀紙を端から折り返して、ハンバーグを包み込みます。

さあ、このまま火にかけて、ぐつぐついわせましょう。

中身が見えないので、ソースのぐつぐつ加減はわかりませんが、銀紙の折り目から、蒸気が出てきました。うん、これは完全にぐつぐついってるはず。

🙌包み焼きできました

いざ食卓へ、ブリングオン。

どきどき。

ナイフをいれます。

銀紙、ぺろん。

めくると、ほら。

ハンバーグの上に、どどんとビーフ。

ビーフシチュー載せハンバーグのアル…銀紙包み焼き、完成です。

ほわっと立ちのぼる湯気、漂うデミグラスの香り。銀紙の中から顔を出す浪漫。 

🌇ロマンと浪漫

言葉には力があり、考えることで、口に出すことで形になることもあると思います。頭の中、口から出る音は耳にロマンと聞こえます。

それを文字にしたとき、ロマンとするのか、浪漫とするのか。耳にしたときはおなじでも、目にしたとき、その印象は違うのではないでしょうか。

アルミホイルに包まれたロマンを、浪漫に変えて銀紙に包んでみれば、そのとき目に見えるのがなんなのか。形としてなにをとらえるのか。

浪漫は見えないものだからこそ、それを想う人の胸を熱くするものがあるのかもしれません。

銀紙に包めるメニューは、今回のビーフシチューハンバーグ以外にもあるでしょう。あなたは、どんな浪漫を包みますか。

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