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明けましたらおせちです

お正月といえばおせち。
お節料理って大人になればなるほど魅力を感じる、そんな気がします。

正直、子どもの頃はごちそうという感覚はなくて、むしろちょっと退屈な料理に感じていました。

もともとはお正月三が日を料理せずに過ごせるように、事前に準備しておくという意味があったということで、和食の作り置き料理がずらっと勢ぞろい。

🍱大人になって感じる魅力

子ども時代はやっぱりハンバーグとか、オムライスとか、そういう洋食メニューに目がいってしまって、和食の煮物とか焼き魚はあと回しになりがちだったので、やむを得ないかもしれませんね。

でも大人になり、お酒の味を覚えるとおせちの魅力って急にアップした気がします。

さらにおせちは昔から作り継がれているものなので、伝統的な料理が詰まっています。流通網の発達していなかった時代には、地元の食材や食文化を反映した料理が現代よりもはるかに親しまれていたと思います。そしておめでいた日には、そんな条件の中から特に豪華なメニューも作られていたことでしょう。

いわゆる郷土料理やご当地グルメと呼ばれるメニューの中でも、全国区の人気になって、日本のどこにいても出会えるメニューもあると思いますが、それはほんのひとにぎり。故郷を離れて長くなるにつれ、お重の中のおせちのラインナップに、故郷のお正月でしか出会えない懐かしい郷土料理的なメニューがあることも、大人になっておせちを好きになる理由のひとつかもしれません。

🍱おせちの顔ぶれ

🍱一の重

・酢れんこん
・たたきごぼう
・紅白なます
・黒豆

最初は縁起物を集めた、おつまみ的な盛り合わせです。たたきごぼうは地元の懐かしい味。

栗きんとんはもともと実家のおせちには入っていなかったのですが、このときは作ってみました。のちほどレシピを紹介します。

🍱二の重

・いくら
・サーモンの千枚漬け巻
・かまぼこ

千枚漬けは毎冬一度は自分でも漬ける故郷の味。ただ本場で使う聖護院蕪は手に入らないので、普段はふつうの蕪で作ったりしています。

🍱三の重

・ぶりの味噌漬け
・数の子
・えびの長老煮
・りゅうひ巻き

りゅうひ巻きは塩で〆たひらめの昆布巻き。これは作るのではなく、実家でもできたものを買いにいくメニューです。

ぶりは白味噌にみりん、砂糖、醤油を加えてひと晩漬けたものをオーブントースターでこんがり焼きます。

🍱四の重

・牛肉の八幡巻き
・松風焼き
・出汁巻き

出汁巻き玉子は子どもの頃、おせちで一番好きだったメニューです。八幡巻き、松風焼きは数少ないお肉系。

鶏のひき肉を使った松風焼きは、のちほどレシピを紹介します。

🍱煮しめと煮魚

おせちの最後を飾るのは煮物です。

・煮しめ

冬なので根菜たっぷり、食べ応えがありますが、子どもの頃はこれが退屈した理由だったんですよね。今ではついついいつまでも箸が伸びて、お正月の食べすぎの原因になったりしています。

・煮穴子

おせちの煮魚ポジション。実家の定番は棒ダラでしたが、このときは穴子にしました。棒ダラも子どもの頃はよさがわからない素材でしたが、大人になるとほろほろとした食感や甘辛い味付けが美味しいと思うようになりました。帰省できなかった年には、レトルトみたいになったのを実家から送ってもらって食べたこともあります。

🔪おせちレシピふた品

それでは今回紹介したお重の中から、ふた品レシピを紹介します。

🌰栗きんとん

🌰材料
・栗の甘露煮(漬け汁も使用)
・さつまいも

さつまいもは柔らかくなるまで茹でてしっかり水分を切ります。

ザルを使って裏ごしします。

栗の甘露煮の漬け汁でのばしてなめらかにしたらできあがりです。

おせちの中ではスイーツ的なひと品で、お子さんも大好きな味ですよね。でも大人になると、これも日本酒のおつまみになるから不思議です。

🐔松風焼き

🐔材料
・鶏ひき肉
・卵
・パン粉
・白味噌
・みりん
・醤油
・砂糖
・粒ごま
・青のり

鶏ひき肉、卵、パン粉に白味噌、砂糖、みりん、醤油を合わせます。

ハンバーグの要領で、粘り気が出るまでしっかりと練り混ぜます。

タネを深さのある耐熱容器に入れます。入れ終わったら上から手のひらで優しく叩いてしっかり空気を抜いておきます。

蒸し器に水を張って沸騰させたらタネを入れ、蓋をして蒸します。

15~20分ほど蒸します。容器によってタネの厚みが変わるので、蒸し時間は差が出ます。これくらいかなと思ったら、竹串を刺してみてください。中まで固まって、刺した穴から透明な汁が出てきたら蒸しあがりです。

粗熱が取れたらひっくり返してお皿に出します。

表面がまだ熱いうちにみりんを塗って、上からそれぞれ粒ごまと青のりをふって2色に飾り、盛り付けるときは切り分けたものを交互に並べて市松模様にします。

🎍2023年もよろしくお願いいたします

料理することを覚えてからは、お正月に帰省できる年末は、30日、大晦日と買い物にいって、母親と一緒におせちを作るのが恒例になりました。数年たつ間に自然とメニューの分担ができていますが、母の担当する料理も作りかたを聞きつつ、自分の分担を作っています。

故郷の味、我が家の味、母の味。受け継いでいきたい我が家の和食が一堂に会したハレの日のごちそうがおせち料理なんだと思います。

ことしもそろそろおせち作りがスタートします。ことしはトケイヤkitchenにとって、たくさんのいいことがあった1年でした。

2022年の料理とその記事にいただいた読者のみなさんの反応を思い出しながら、新しい年に向けての準備をしていこうと思います。

本年は大変お世話になりました。
来たる2023年も“トケイヤkitchenおもてなし”をよろしくお願いいたします。


お読みいただきありがとうございます☺️いただいたサポートは新作メニュー作りに役立てさせていただきます🍴🙏