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ダイアログインタビュー

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移住者のダイアログインタビュー

移住者のダイアログインタビュー

単なる自分語りから、地域で語り継ぐ物語へ

先日行われた飲み会の席で、ある人がこんな発言をしていた。
「震災後の南相馬に移住して、復興支援や街づくりの活動をしてきた人の経験や街に対する想いを、インタビューしてきちんと文字にしておく必要があるんじゃないか」
「それはきっと、今後災害が発生した際、被災後の地域再生に活かせるはず」
「江戸時代この地域は、『天明の大飢饉』に見舞われて壊滅的な状態になったが

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ダイアログインタビュー ~市井の人~ 井上禄也さん1

~井上禄也さんダイアログインタビュー~

インタビュー日時:2016年11月11日 12時00分~16時00分

インタビュー場所:南相馬市立図書館内 喫茶「Beans」

天気:晴天

 井上禄也さんは、南相馬で120年以上営業している「松永牛乳株式会社(以下「松永牛乳」と記す)という乳業会社の社長さんだ。アイスづくりを得意としている会社で、この地域のソウルフードともいえる「アイスまんじゅう」と

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ダイアログインタビュー ~市井の人~ 井上禄也さん4

◎チームカラー

――カラフルな国や社会が面白いとしたら、じゃあ南相馬ってどんなカラーを打ち出せばいいんでしょうね。

井上 そこはどういうカラーになるかは今のところ全然分からないわけですよ。ただそんな中で僕の出来る事ってのは、僕のカラーを出し続ける事。それぞれの会社さんがそれぞれの職種でカラーを打ち出せば、それだけでカラフルになっていく。これから経済情勢はどんどん厳しくなっていくだろうし、そんな

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ダイアログインタビュー ~市井の人~ 井上禄也さん3

◎原色でカラフルな国

井上 日本全国どこに行っても同じチェーン店があって、同じような商品が売っていて、今の日本は面白くないなと思うわけっすよ。

――面白くないというと?

井上 もっと地方ごとに特色のある、カラフルな国の方が良いなと。それが僕の持ってる「国の理想」なんですよ。そうであれば、特色を求めてお客さんも来るわけですし。「何だか面白い国だな」と(笑)。例えば京都は京都で独自のカラーを確立

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ダイアログインタビュー ~市井の人~ 井上禄也さん2

◎勝てない喧嘩はしない
 
――今の場所に工場を出す前には、もっと街場の方に工場があったんですよね(原町区上渋佐にある現在の本社と工場は、平成14年に移転して作られた) 。

井上 そうそう、以前は本町 (原町区の市街地にある地名)にありました。僕が今43歳で、31歳の頃からアイスの製造を始めたんで、今の場所でアイス製造をするようになって12年目ですかね。

――じゃあアイスまんじゅうって割と最近

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