見出し画像

3、【10年以上続く事業】をカタチにするための方法

「私の住んでいる地域を活性化したい」そんなあなたの想いをサポートしたい!Мの行政書士・上杉哲哉です。

(福島県会津若松市と栃木県日光市に在住しています)

前回までの投稿では…
(第1回)
事業とは【社会的課題】を解決することである
よって、事業を始めるときにはまず【社会的課題】を発見することが大切!

(第2回)
【10年以上続く事業】を始めるために必要な【社会的課題】を発見するには・・・
●自分自身が感じる課題に注目することが大切。
●自分自身の課題が他の人に共感されるものなのかを考えてみる。他の人に共感される課題でなければ、顧客がいない事業となってしまう。

「当たり前じゃん!」と思うかもしれません。しかし、事業が進み、とくに行き詰った時、ピンチの時、この基本の部分が明確化していると改善と前進の次の一手を考えやすくなります。

では、【社会的課題】を発見した後、どうすれば【課題解決となる事業】、つまり【人様のお役に立ち続けることのできる事業】を具体的な形にしていけるのでしょうか?

今回は、そのために【最初に考えるべきこと】について一緒に考えていきましょう!


★「なぜあなたが、その課題に取り組むのか?」を言葉で端的に表現する

取り組みたい【社会的課題】を発見したら、そこから解決策となる事業を考えたくなりますよね。しかし、その前にまず考えてほしいことがあります。それは「なぜ、あなたがその課題に取り組みたいのか?」を端的に言葉で表現することです。できれば一文で表現することが重要です。

「なぜあなたが、その課題に取り組むのか?」
これを文章で表現したものを“理念”といいます。

なぜ、端的な言葉で表現する必要があるのでしょうか?


①自分がどんな課題に取り組むのかを忘れないようにするため

事業構想を練る過程で、「事業をとにかく始めたい!」という焦りや、「自分はこれがしたいんだ!」ということを優先しすぎるあまり、事業で一番大切な【社会的課題】の解決を視野にいれてる「つもり」で、それが蔑ろにされた事業になってしまっている事例が結構多いです。

しかし、「なぜあなたが、その課題に取り組むのか?」を一文で言葉にし、いつでも思い出せるようにしておくと、ブレずに社会課題の解決に向かっていくことのできる助けとなります。

人間はどうしても忘れてしまうんですよね。どんなに大切だ!と思っていることでも。私もそうです。だから忘れない工夫ってすごく大切ですよね!


②本当に知りたい解決法を探しやすくするため

「なぜ、あなたがその課題に取り組むのか」を言葉にすると、課題を分析し、自分が本当に知りたい解決のためのアイディアが具体化しやすくなります。

シリコンバレーで最も有力とされるベンチャーキャピタル“Y Conbinaor”代表のサム・アルトマン氏は、投資を臨む事業家に対して必ず「誰がその課題を解決して欲しいを思っているのか?」と聞くそうです。その理由は「事業家自身が解決を望んでいる場合、ほぼすべてのケースにおいて、その事業家の中に解決法があることが多く、事業の実現が現実化しやすいからだ」と言っています。

自分が取り組みたい課題であれば自分の中に解決法があることが多いので、その解決法を具体的にしていくステップとして、まず「なぜ、あなたがその課題に取り組むのか」を言語化することが大切です。


③多くの人を事業に巻き込みやすくなるため

「なぜ、あなたがその課題に取り組むのか?」を端的な言葉として表現しておけば、その言葉に触れた人が、あなたが事業で解決したいものをわかりやすく知ることができます

また、知ることを通じて、「自分もその課題を解決したい!」と、あなたの事業に参画してくれるようになる可能性もでてきます。

さらにその事業がどんな課題を解決してくれるのかが明確であればあるほど、その課題を解決したいと思っている人が顧客となってくれる可能性も広がっていきます。

多くの人が関心をよせなければ、協力者も少なく、顧客もいない…。そんな状況では事業が成立しません。よって、多くの人々を巻き込むためにも、「なぜ、あなたがその課題に取り組むのか?」を端的な言語にしておくことが大切です。


事例:クックパッドの理念「毎日の料理を楽しみにすることで、心からの笑顔を増やす」

現在の健康上・環境上の問題の原因は、毎日料理することに苦痛を感じることにあるのではないか…と1997年に創業したクックパッドの創設メンバーは考えていました。

料理をすることが楽しみとなれば、料理をすることを通じて健康や家庭の問題を考えるようになる。料理を通じて健康上・環境上の問題は解決していく!と考えるようになりました。その思いを「毎日の料理を楽しみにすることで、心からの笑顔を増やす」という一文にまとめました。

結果として、創業メンバーもこの理念に掲げた目的に向かって何をするべきかを考えるようになり、多くの協力者もこの理念に賛同し集まるようになりました。事業が具体化し、事業を通じて多くの人々にもその理念が伝わり、顧客も増え、現在まで続く事業となったのです。


以上、「なぜ、あなたがその課題に取り組むのか?」を端的な言葉で表現しておくことの大切さを書いてみました。


小さな一歩一歩を丁寧に積み重ねていくことが、課題解決を導く力になります。そして、そこから多くの人を巻き込む影響力をうみだし、事業の実現に近づいていくんですね!


―まとめー

【10年以上続く事業】を“具体化”するために最初にすること
⇒「なぜあなたが、その課題に取り組むのか?」を言葉で端的に表現する!

その理由として・・・
①自分がどんな課題に取り組むのかを忘れないようにしておくため
②自分が本当に知りたい解決法を探しやすくするため
③多くの人を事業に巻き込みやすくなるため

今回の話もまた「当たり前じゃん!」と思うかもしれません。しかし、事業を始めようとするときは考えることが多く、この「当たり前」を忘れてしまうことが多いのです。


気が付いたら当初の想いとは異なるところに事業が向かっていた…ということは意外と多いのです。


なので、自分が取り組みたい課題を端的な言葉で表現してくおくことはとても大切なことなんですね!

今回は、【10年以上続く事業】を“具体化”するために最初に考えるべきことについて考えました。

次回は、【10年以上続く事業】となるための理念を作成する方法について考えていきます。

最後までお読みくださりありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?