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過度な一般化? 考え方のクセ 2/10個目

考え方のクセとストレス

人にはクセがあります。髪を触ったり、手遊びをしたり、クセは人それぞれですが、考え方にもクセがあるのをご存じでしょうか?
考え方のクセが強すぎる時にとストレスを生みだしてしまいます。
特にストレスを強く感じているときには、クセが出やすいといわれています。

今、ストレスを感じている方や人間関係をもっとうまく取りたいと思っている方、あるいは受験前や試験前、出産前、育児中など強いストレスを感じる状況にある方に向けて、考え方のクセのパターンと対処法をお伝えします。

ストレスを生みやすい考え方のクセは大まかに、10パターンあると言われています。10パターンの一覧はこちらをご覧ください。

この記事では、10パターンの中から『一般化のし過ぎ』というクセについてお話していきます。『過度な一般化』とも言います。

『過度な一般化』
これは一部をとりあげて全体に適応させるといった考え方のパターンです。例えば、1つ失敗しただけで、自分は全てがダメなヤツだというような考え方です。このような考え方が強く働いてしまうと、偏見につながる危険もあります。

少ない事実で決めつけない


例えば、TVで「精神科通院歴のある方が事件を起こした」というニュースを目にしたら、あなたはどのように考えますか?

「やっぱり精神障害の方は危ない・・・」などと頭に浮かんだ方がいらっしゃれば、それこそ『過度な一般化』です。
たった1つの事件報道で、すべての精神科通院歴のある方が事件を起こすと考えてしまうのは、大変危険です。

「これだから・・・・」という口癖のある方は要注意かもしれません。

最近はメンタルヘルスという言葉も浸透し、精神科の敷居は低くなっています。多くの方が精神科での相談歴があってもおかしくありません。事件など起こさない方の方が圧倒的に多いはずです。

他にも「交通事故」と「高齢者」など、最近はよく目にするので、「これだから高齢者は・・・・」と考えがちかもしれません。でも実際は、安全運転に努める高齢者の方が多いはずです。

このように少ない情報だけで、すべてがそうであるかのように決めつけてしまう考え方のことを『過度の一般化』と呼びます。

あなたのはどんなタイプ?

『過度な一般化』のクセにもいくつかのタイプがあります。
● 落ち込むタイプ
● 怒り出すタイプ
● 罪の意識に陥りやすいタイプ

はじめての失敗も他の失敗と重ねて「いつもうまく行かない」と落ち込んだり、「最近の若いやつはこんなこともできないのか」と怒りだしたり、泣くのが仕事とも言える赤ちゃんに「いい加減にしなさい」と怒鳴っては、怒鳴った自分に嫌悪感を持ったりと『過度な一般化』の中にもタイプがあります。あなたはどのタイプでしょうか?

今、受験前や試験前だという方はイライラしているかもしれません。毎日、毎日、勉強、勉強、やってられない!と怒りの感情がわいていたり、試験後の方は逆に自己嫌悪かもしれません。もっと勉強しておけばよかった・・・。
出産前や育児中の方は、気分が日々、複雑に変化していることでしょう。
わが子を愛しているのに、この悪阻(つわり)にはイライラする。
いとおしいのに、この夜泣きには耐えられない。

そんな強いストレスを感じている時こそ、自分が持っている考え方のクセはより強く表に出てきてしまいます。
自分のクセのタイプを知っていると、いつまでもそのクセに捕らわれず、違った物事の見方や価値観を受入れやすくなります。
これが、いわゆる”切り替えの早さ”というものです。

あなたの身近にはこういう人がいませんか?
「さっきまで、落ち込んでいたのに今ではケロッとしている。あの人の切り替えの早さには驚かされる」なんて言う人は・・・・。
もしかすると、その人は自分のことを良く知っており、常に違った見方を取り入れているのかもしれません。

では過度の一般化とは、とてもよくない考え方なのでしょうか?
少し、考えてみましょう。

ジンクスは『過度な一般化』?

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