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フリーランスが”起業”する際に考えるべきこと①

 独立して会社員からフリーランスとなり、その後の人生をどう築いていくかの分岐点で”起業”というのが視野に入っている方も少なくないと思います。経験上、IT・Web業界の視点になると思いますが、どの業界でも当てはまると思いますので応用しながら読んでいただけると幸いです。


シンプルisベスト

フリーランスからの起業は、実はシンプルな考え方で良し

 フリーランスから起業のタイミングですが、実は迷うポイントが無かったりします。会社員からの起業と違って、独立して仕事を獲得してくることの難しさや財務回りの知識のベースが付いている為です。最低限、生活していけるレベルの収支体質が付いている前提と捉えると大きくは以下の3点と考えます。

①両親が起業家で会社事業を譲り受ける(会社継承)
②課税所得が800万を超えてきたタイミング(節税観点)
③ビジョン・ミッションを持ち、仲間を巻き込んで旗揚げ(目的志向)

 ①は文字通りですが、今回の記事からは所感を省きます。

 ②に関しては補足しておくと、課税所得800万円以上になると、個人事業主の所得税額が法人税額を上回ってくる為です。そうなってくると法人化を検討した方が良いゾーンには入りますが、法人化した場合の社会保険料負担の大きさや、消費税の免除期間をどう活用するか、あたりの検討は合わせて持った上で法人化を検討すると良いでしょう。

 今回の記事では主に③を取り上げて述べていきます。先に補足しますが、③だけが目的志向型の起業という訳ではありません。会社という組織を成長させたいのか、自分の資産を築くかという点で方向性が変わってきます。会社を成長させる考え方であれば、早期に法人を作り組織化して売上の拡大を図るのが本筋でしょう。

「それが難しいんじゃないですか!?できるなら早くそうしたいです…」

 はい、③の志向で進む時には、以下の能力はビジョン・ミッションを掲げる前に持っておいた方が良いです。いわば基礎体力・筋力です。個人的には言語化すると以下の能力と思っています。

★★★ 営業能力
★★  リーダーシップ能力
★   マネジメント能力

 必要な能力別に★の量を変えました。何と言っても営業能力です。ビジョン・ミッションという体系的な方向性を掲げたとしても、それを実行する能力はすべて営業能力に起因するのです。この能力は、パソコンに例えるとOSだと思っています。すべての能力を司る能力と言っても良いかもしれません。目に見える定量観点では”数字”という結果が、目に見えない定性観点では”信用・信頼”という結果が、営業能力によってもたらされます。この営業能力については、他の記事でもいくつか触れています。ご参考まで。

 また、リーダーシップ能力も旗揚げの代表者が持つべき能力でしょう。営業能力を持っていても、途中でこのような疑問を持つときが訪れます。

「我々は一体どこに向かって営業活動をしているのだろうか…」

 目指すべきゴールを明確にしておく必要があるのです。そうしないと、周囲の支援者(ステークホルダー上の関係各位)も懐疑的になってしまうのです。つまり、ここでビジョンやミッション(ゴールとゴールまで走っていく使命の言語化)を指し示す能力を必要とする訳です。
 個人的にはゴールを指し示すことって一種のセンスだと思っています。周りが納得しそうもない事を宣言するって勇気が要りますよね!最初は本当に信じれるのは自分だけで孤独なスタートになるかもしれません。それでも走り出す力が必要で、それが茨な道だったとしても走り続ける中で仲間が増えてくるものかもしれません。それを信じないといけないのです。

 さて、リーダーシップは先天的な能力かもしれない、と思いつつも、最後に触れるのはマネジメント能力です。マネジメント能力は後天的に身に付けられるものとも思います。起業時に必須かというと、この能力は走りながら身に付けるか、巻き込んだ仲間がその能力に長けていると理想かもしれません。ゴールに向かって走ることは実に泥臭いことです。それは念頭の大前提に置きながらも、ひたすら永遠と根性論というのも体力に限界が来ます。付いてくる仲間も限界を迎えるかもしれません。ゴールに向かう為にはどれくらいの期限で、どれくらいのリソースが必要で日々一歩一歩どんな活動・作業が必要か、またそれは適切かの事後分析・改善といった能力も当然必要なのです。

 以上、3点の能力が70点程度の主観でも良いので、兼ね備えた上で進んでいくことです。難しいと思うのであれば起業は一時ステイさせた方が良いでしょう。また、①会社継承型、②節税志向型の場合だろうとも営業能力、リーダーシップ・マネジメント能力は必要とは思いますが、①、②はある程度基盤が出来ている前提での起業の為、③の場合は特に意識すべき、ということです。

「ここまでの内容は分かるが、ただ事業アイデアや0→1が浮かばない…」

はい、次の記事では、実は事業アイデアは実は5つの区分しかないこと、また自前でサービスを立ち上げるときの考え方のフレームワークに触れる予定です。

さて、今回はフリーランス⇒起業へのエスカレーション前提(経験・スキルを活かす)で述べてきましたが、フリーランスから起業への間で「やりたいこと」が揺らいでしまった場合には、以下も参考にしてください。

▼中田敦彦のYoutube大学
・【やりたいことの見つけ方①】人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
・【やりたいことの見つけ方②】情熱×才能を仕事の目的で絞る


本日のまとめ(Point!!)

今回は、今現在フリーランスの方で起業を見据えた時の視点で述べさせていただきました(今、会社員の方の場合は、もう少し鍛えないといけない事前準備・スキルがありますので、またどこかで述べます)。次回にも続きますので、続きも是非ご覧ください。
・会社継承、節税観点以外の目的志向で会社を起業するとしても、筋力・基礎体力となる能力次第であること
・能力不足を痛感しているとしてもそれを取り返す努力をするか、しないかだけのシンプルな思考で良いこと

●バックナンバー(以下、営業に関する記事↓)


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