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【考察】コミュニティ必須時代において、どんな考え方・方向性で立ち上げるべきか

 人は皆、何らかのコミュニティの中で生きていると思っています。身内の”家族”だって小さなコミュニティです。家訓のようなものがあって「我が家は和食が多い」とか「年1回は必ず家族旅行する」など、何か共通認識事があったりすると思います。

 フリーランス活況時代の現代、フリーランスは一見1人だけで仕事や生計を立てていく人のような見られ方もしますが、それは違うと思います。会社の看板だろうが個人の看板だろうが、必ずそこには人脈・ネットワークがあって、その中で仕事や様々な情報、物事が行き来していると思っています。

 今回は、コミュニティがテーマです。また少し踏み込んで、コミュニティを立ち上げるとしたらどんな観点が良いかも検討しながら述べてみます。


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そもそもコミュニティとは!?

 まず、「コミュニティとは何か?」を整理しておきたく思います。その上で、”コミュニティ”、”オンラインサロン”、”組織”の3つの概念の違いも考察しておきます。

 コミュニティとは、オンライン、オフライン問わず1つの目的に対して集まる集合体です。オンラインサロンとは、月額会費制のWeb上で展開されるクローズドなコミュニティの総称を指します。このように整理すると、コミュニティはオンラインサロンを包み込んでいる概念ということですね(参照:https://note.com/yoshidaaya0109/n/ncd65a7e89ea8)。また、この参照元の議論メシというコミュニティは以前から面白いコミュニティだな、と思って意識しています。

 また、コミュニティと組織の違いですが、以下にように考えます。

▼コミュニティの捉え方
・社会学的
・集団を脱中心化して捉え、固定的な構造や明示的なルールに縛られない
・所属メンバーそれぞれが異なる目的を持つという前提に立った上で、コミュニティの目的を敷く

▼組織の捉え方
・経営学的
・集団に中心を起点として、構造やルールを持った視点で捉える
・所属メンバーが共通の大きな目標を有しているという前提に立った上で、組織の目的を敷く

 この集団が「コミュニティであるか、組織であるか」という視点はあまり本質的ではないという考え方もあるようで、私個人的には、”Web限定にとらわれず、かつ固定月額の有無に問わず、共通の目的・意思疎通要素のある非公式組織”をコミュニティと呼ぶことにしました。つまり、ビジネスの本線(公式の事業)に置くものではなく、その脇や周辺に存在しているものという捉え方かと思っています。

 さて、オンラインサロンの視点に立つと、その分類は大きく4つに分かれるとも言われています。

▼オンラインサロンの4分類
・コミュニティ型
・ファンクラブ型
・プロジェクト型
・スキルアップ型

 ただ、上記の4種類に完璧に分類される訳ではなく、「コミュニティ型+ファンクラブ型」がったり、「コミュニティ型+プロジェクト型」というように、強いていうならこんな感じという形でカテゴライズされるオンラインサロンがほとんどだったりします。

 また、コミュニティを分析する上で、もう一つ重要な考え方があります。中央集権型(カリスマ型)というトップが全体を統括・管理する組織と、自律分散型(中央管理者が存在せず、自律的に機能する組織)の2種類に大別されるとも考えます。この2つの言葉(中央集権、自律分散)はGoogle先生でも確認して見て下さい。ブロックチェーンの考え方でも登場する重要な言葉です。

 ここまで定義の整理ができると、自分が立ち上げる(あるいは運営中の)コミュニティはどういう方向性が理想で、それはブルーオーシャンなのかレッドオーシャンなのか、金額設定の妥当値のイメージも付きやすくなってきたとも思います。マトリクスなどを作成しても良いかもしれませんね。


性弱説

 さてここからは、コミュニティを新規で立ち上げる際のもう1歩踏み込んだ考察に入ります。私自身も、これまでいくつかコミュニティの立ち上げに挑戦してきましたが、どこかしっくりこず、どうしても道半ば感がありました。その原因の一つにメンバーにかける期待値が高過ぎたのと、タイトルにも上げている通り「性弱説」前提の設計になっていなかったと思っています。

▼コミュニティを立ち上げる上での鉄則哲学
①ROM専(見る専、読む専)だったとしても一定の満足度を保つ
②運営発起者が適度な挑戦をし続けており、周囲が「ファン」意識を持っている
③可処分時間を奪うことがマストではないこと

 結論、コミュニティを設計していくにあたり、上記3点を教訓にしています。この3点は絶妙なバランスが必要で、中央集権型と自律分散型でいえば、それも絶妙に両方の良いところを取っているような感じでしょうか。立ち上げ当初は、あまりにも自律分散が強いと無法地帯になりますからね。ただ、上記3点に着地した意図は、そもそも「性弱説」を念頭に置いた設計にせざるを得ないと感じた為だったりします。人間は弱い生き物であることを頭に入れて環境を整える必要性を感じたからです。

 特に①、③は性弱説を意識して導きました。②は、この動画を意識しています。ムーブメント、フォロワーシップ、リーダーシップがキーワードです。また、最初の発起者の”挑戦”からすべては始まるという理屈も見て取れます。


性弱説とは!?

 ●●説という言葉に、「性善説」や「性悪説」という言葉もありそうですが、個人的には「性弱説」を、コミュニティ設計以外でも最も念頭に置いてたりします。

 なぜ人間は「三日坊主」になるのか(もちろん全員という訳ではないですが)。それは、可処分時間を奪うことが前提になっているから、とも思った訳です。何か決まった宿題(コミュニティ的には共通目的が必要であるものの…)をいつまでに、と課せ過ぎると三日坊主になってしまうということです。ですので、読む専・見る専だったとしても、一定のコミュニティ満足度を保つことも同時に意識した訳です。


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The modelから見たコミュニティの配置場所

 さて、上記でコミュニティは非公式の組織であるという言い方で定義しました。それは、コミュニティは営業上・経営上の本線の配置ではないと言いたかったのです。このThe modelで言うと、マーケティング⇒インサイドセールス⇒フィールド⇒カスタマーサクセスの流れの外にある受け皿(コミュニティ)として置くべきと感じています。”リードナーチャリング”、”リサイクル”、”既存顧客化”した3分類が混在する合流場所としてコミュニティを敷くことがベターということです。それがシンプルだからです。あくまで受け皿的であり、ただコミュニティである以上は何か共通認識や共有目的の旗印があるイメージです。

 その時、どんな共通認識・目的があるのがベターかというと、これからの「リードナーチャリング」層が居る以上、あまりにクロージング商材の出口を意図したものというよりは、第三者的なフラットな目的が良いと考えます(属性・ペルソナは合致していると良いでしょう)。また、「リサイクル」層が混じっている意味でも、クロージング商材への目的観が強くならないコミュニティが良いでしょう。しつこくなる為です。

 また、ここからが重要ですが、「人間は弱い生き物であること」を前提に設計できているかを常に考えます。コミュニティの鉄則哲学と性弱説です。
鉄則哲学の③にもリンクしますが、弱い生き物にさらに可処分時間までをも奪う設計になっているとなかなか継続性が難しいとも思っています。あくまで自分のペースでコミュニティに参加できている状態が理想なのです。

悪い例)”お金の勉強コミュニティ”
1ヶ月に1回、指定のお金の本を読んで勉強してもらい、発表し合う。
⇒ROM専層の余白がない。そもそも可処分時間を奪うことが前提となっている。など。


本日のまとめ(Point!!)

・人は皆、生きる上でコミュニティは通る道であること
・コミュニティ、オンラインサロン、組織など、言葉の定義ができていると戦略を立てやすいこと
・鉄則哲学と性弱説を前提にコミュニティ運営を行うことがベターだということ

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