- 運営しているクリエイター
記事一覧
台湾人作家 李琴峰#01 日本語で紡ぐ世界、言語の可能性を押し広げる
「五つ数えれば三日月が」で第161回芥川賞候補になった李琴峰(り・ことみ)さんについての記事です。(全4回)
#01電話口で聞いた 「作家デビュー」?2017年の春、「おめでとう、これでデビューしましたね」と電話口で編集者のことばに李琴峰(り・ことみ)は喜びを感じたのと同時に戸惑いがあった。
「独舞(どくぶ)」で第六十回「群像新人文学賞」優秀作を受賞したお知らせの電話だったが、台湾出身で、日本に
台湾人作家 李琴峰#02 日本語で紡ぐ世界、言語の可能性を押し広げる
「五つ数えれば三日月が」で第161回芥川賞候補になった李琴峰(り・ことみ)さんについての記事です。(全4回)
第1回はこちらからどうぞ。
#02越境するレズビアン文学2017年9月23日 、「李琴峰『独舞』を語ろう~越境するレズビアン文学~」と題したトークイベントが開催された。偶然にも会場が彼女の母校である早稲田大学になったこのイベントは、セクシャル・マイノリティをメインテーマに活動する二つの団
台湾人作家 李琴峰#03 日本語で紡ぐ世界、言語の可能性を押し広げる
「五つ数えれば三日月が」で第161回芥川賞候補になった李琴峰(り・ことみ)さんについての記事です。(全4回)
第1回はこちらからどうぞ。
第2回はこちらからどうぞ。
#03非母語で書く時の恐怖李琴峰は自分が言語修得する臨界期の約12 ~13歳を超えてから日本語を習い始めたため、どんなに頑張っても日本語が母語になることはありえない、いつまでも日本語の非母語話者なのだ。李のエッセイ〈日本語籍を取得し
台湾人作家 李琴峰#04 日本語で紡ぐ世界、言語の可能性を押し広げる
「五つ数えれば三日月が」で第161回芥川賞候補になった李琴峰(り・ことみ)さんについての記事です。(全4回)
第1回はこちらからどうぞ。
第2回はこちらからどうぞ。
第3回はこちらからどうぞ。
#04フリーランスという道作家の動きは思うよりも早かった 。
2018年10月に日本での永住許可が下り、その2ヶ月後の年末、李琴峰は会社員を辞めて、日本在住のフリーランスになった。永住許可があるとはいえ
李琴峰「五つ数えれば三日月が」エアポケットから溢れる虹
中学の頃からの私の古い友人が結婚する。いつも二人で美術の話をして、お互いの不幸をなげきあい、世界を革命する力を求めていた。
結婚、と聞いても実感はなかった。相手の男の話は聞いてたけど、あったことも見たこともなかった。彼女は、結婚する程度で変わるような人ではないけど、その上に知らない文化が積もっていくのかと思うと少し寂しかった。
彼女の結婚は、彼女にとってまた一つの闘争だし、世界を革命する手段なのだ