最近の記事

マリーシア

コパアメリカを観ているとさすが球際が激しくアフターチャージも多い。審判もたいてい流すがたまに笛が吹かれると全員で審判を取り囲む。ユーロ2024を観ているとキャプテン以外が審判に抗議しただけで即イエローカードが出されているので、本当に同じ時代の同じスポーツなのかと思いながら楽しく観ている。中南米の選手にとってはこちらが本来のプレイなのだろうから、欧州にいる選手はよく順応しているなあと思う。昨シーズンだったかイングランド・プレミアリーグでプレイしているパラグライのエンシソが相手チ

    • おにやんまくん

      ドラッグストアに立ち寄った際、おにやんまくんなる商品をみかけた。おにやんま(とんぼ)を模した飾り物で虫除けを目的としたもののようだ。この飾り物にはピンがついており、シャツなどにつけられるようになっている。とんぼは蚊の天敵なのでおにやんまを模した飾り物をシャツにつけておけば蚊が寄ってこなくなるという理屈だ。胴体は黒と緑のしましまで緑が少し光っている。羽根は透明になっており、なかなかよくできているように見えたのでひとつ買い求めた。試しにシャツにつけてみるとかなり目立つ。蚊も寄って

      • 夢のBBQ

        また財布を無くす夢をみた。こうして夢の話を思い出して書くことほど無為なことはない。夢の中ではバーベキュー大会に参加していた。現実にそんなものに参加したことはないし、したいとも思わない。6人がけくらいのテーブルが並んでおり、各テーブルには今は縁遠くなったひとたちがそれぞれ座っていた。あるテーブルには無邪気に笑いかけてくるひとがおり、またそのすぐ隣には冷ややかな視線を浴びせかけてくるひとがいた。どのような顔をしてよいのかわからないままテーブルの間を歩いていると、ふと財布がないこと

        • ちょうどよい日常

          歩くことくらいしかすることがないので一日中歩いていることがある。歩いていてスーパーマーケットを見つけると立ち寄る。初めて入るスーパーでは肉、野菜、果物、魚、惣菜、冷凍食品、お菓子の売り場を念入りに見回る。普段使うスーパーとは品揃えも値段も異なるので興味深い。入ったことのあるスーパーでもしばらくぶりだとレイアウトが変わっていることがあるので油断できない。最近はレジにもバリエーションがあって飽きない。自分で商品のバーコードを読み込む完全セルフレジも増えてきた。店員がバーコードを読

        マリーシア

          オールドファッション

          図書館に行って縁のない分野の本をしばらく眺める。読むか読まないかわからない本を何冊か借り出して喫茶店へ向かう。喫茶店ではいつもナポリタンを頼む。一度だけ別のものを頼んだことがあったがその後はずっとナポリタンだ。アイスカフェオレを飲みながら図書館で借りた本を読む。疲れたら喫茶店を出てしばらく歩く。コンビニでドーナツを買って歩きながら食べる。もう何年も変わらず休みの日はこのように過ごしているが、できれば毎日このように過ごしたい。仕事をしていると週に何日かしかこのように過ごすことが

          オールドファッション

          勝浦にUR建てまくってほしい

          今年も熱中症で人が亡くなっている。まだ真夏といえる季節ではないが、年々、熱中症被害のニュースを耳にする時期が早まっている。東京都内では室内でエアコンをつけていなかったために熱中症で亡くなるひともいる。エアコンをつけないと死ぬ可能性がある土地というのは人が暮らすのに適しているのか。焚き火くらいしか暖を取る手段がなかった頃から、人は寒い土地には住んでいた。当たり前だが、人間がエアコンのような冷房の手段を手に入れたのはそれほど昔のことではなく、それまで人間は何万年もエアコンなしで生

          勝浦にUR建てまくってほしい

          土地の上がりで土器つくる

          生活の中に、どうでもよいことが多ければ多いほどその生活は豊かである。どうでもよいというのはつまらないということではない。むしろ逆で、どうでもよいことがおもしろいのだ。どうでもよくないことはつまらない。仕事というのはどうでもよくないものだ。それはだれかの必要に応えてその結果として金銭を得るという活動だからだ。図書館で本を借りて読むのは、その本が仕事のためになるようなものでなければどうでもよいことだ。動画を観るということはどうでもよいことだ。ラジオを聴くということもどうでもよいこ

          土地の上がりで土器つくる

          むしろ動画を観ている時が現実

          ユーロ2024とコパアメリカだけでも追いかけるのがやっとなのにツールドフランスとウインブルドンまで始まってしまった。いくら時間があっても足りないのは、月に数千円出せばサブスクリプションでなんでも観られるようになったからだ。20年前にリーガエスパニューラ(当時はそう呼ばれていた)を観るためにはケーブルテレビを契約しなければならず非常に面倒だった。また、夜中のゲームをすべてリアルタイムで観るわけにはいかないのでわざわざVHSで録画して観ていた。大量のテープの保管にも苦労した。その

          むしろ動画を観ている時が現実

          ありがとう1万円札

          現金しか扱っていない店で1万円札を出して嫌な顔をされることがある。現金で買い物をすることは週に1回もないが、財布を見て1万円札しか入っていないとその店で買い物をすることをあきらめることもある。これはお互いにとって益なしとも思うが、わざわざコンビニなんかで細かいものを買って1万円札を崩すのもばからしい。客の立場からするとどうして現金以外の支払い手段を準備しないのかと思うが、それは店の勝手だ。店をやったことがないのでわからないが、いろいろと事情があるのだろう。もしかすると、単に面

          ありがとう1万円札

          はい、100万円。

          道を歩いていて空き地の前を通ったら、建売ハウスメーカーの営業から声をかけられた。「今日決めてもらえたら100万円値引きできます。」思わず笑ってしまった。これは数年前の話だ。10年前まで空き家や閉店した店だらけだった通りが今はワンルームマンションと狭小住宅だらけになってしまった。東京だけで90万個近くあるらしい空き家はまだ増え続けている。人口が減っていくことは決まっているのにまだマンションや戸建てを建て続け、それを買うひとがいる。人口は減っているが世帯数は減っていないという話も

          はい、100万円。

          悪夢くん

          会社のPCを失くしたことが大ごととして、場合によってはニュースや新聞で取り上げられるようになってどれくらい経つか。前に勤めていた会社では、誰々がPCを失くしたという話を数ヶ月に一回は聞いた。大ごとになって各所に謝罪に赴くというようなこともあったが、それにも関わらずPCを無くす事故はなくならなかった。聞くと、たいていはPCを入れた鞄を持ったまま酒を飲み、その帰りに失くしてしまったということだった。酒を飲むもののなかには、いったん飲み出したら前後不覚に陥るまで飲まねばすまないもの

          悪夢くん

          トーキングデッド

          話好きの人間は話し下手だ。彼らは自分の話したいことのみを話して相手の聞きたい話をすることがないからだ。例外としてそれでも相手を楽しませることのできるものもいるが、それはごく一握りの人間に過ぎないので、おおむね話好きの人間は話し下手と断じて構わない。また彼らは不幸である。話好きのくせに話し下手なのでひとに話を聞いてもらえないからだ。そのため、常に話し相手に飢えている。話好きの人間どうしで充足してもらえばよいのだが、彼ら自身も話好きの話はおもしろくないとみえ、話好きではないものが

          トーキングデッド

          だるだるの生春巻き

          徒歩圏内のいくつか喫茶店をローテーションしている。昼食をとってそのままコーヒーを飲みながら時間を潰す。喫茶店に行く前に図書館で借りてきた本を読むこともあれば古本屋で買ってきた漫画を読むこともある。飲食店は難しい。同じ店でも急にまずくなることがある。この数年でチェーンの喫茶店の料理はあからさまに質が落ちた。営業時間が短くなり、量が少なくなり、まずくなる。十数年前に世界的な金融不況だといわれていた時にもそんなことはなかった。むしろ現在は景気がよいのだといわれることもありなぜそのよ

          だるだるの生春巻き

          不機嫌な大人たち

          こどもの時分を振り返ってみると、まわりの大人はみな不機嫌だった。こどもに愛想よくしてくれるような大人は皆無で、みなぎすぎすしているかぴりぴりしていた。大人は隙あらばこどもの欠点をあげつらおうとしていて、自身の憂さ晴らしのためにこどもを怒鳴りつけたり手をあげたりすることは普通だった。ある日の放課後、小学校の校門を出たところで見覚えのない大人に声をかけられた。誰か同級生の母親かもしれないとは思ったが、小学生だから親と担任の先生以外の大人の顔なんかろくに覚えていない。その大人は小学

          不機嫌な大人たち

          老後NISENNENMONDAI

          気がつくと昔の漫画ばかり読んでいる。せいぜい中学生くらいまでに読んでいた漫画だ。あの頃のジャンプを毎週復刊してくれたら毎週買ってしまうのではないかと思う。同様に音楽もせいぜい20代前半くらいまでに聴いていたものばかり繰り返し聴いている。映画に関しては新しいものも観るが、それは古い映画の続きものだったりする。昔から古いもの好きというのはあって、自分が若い頃にも古い音楽や映画ばかり愉しんでいる人間はいた。そのころの古いものというのは60年代とかだったわけだが、そう考えると今90年

          老後NISENNENMONDAI

          衰退の輪郭

          学生の時分に私鉄沿線の家賃6万円のアパートに住んでいた頃、駅前のなか卯で夕飯を済ませているスーツ姿の中年男を見て鬱々とした気分になったことがあった。窮屈なスーツと革靴を着込んで自分の時間のほとんどを労働に捧げた報酬としてはあまりに侘しく当時の自分には映ったのだった。真面目な学生であれば就職活動を終えようとしているような時期にも関わらず申し訳程度に一社受けただけで、その一社にも一次面接であっさりと落とされた後は何をするでもなく日々、今となっては思い出せもしないような瑣末なことに

          衰退の輪郭