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夢のBBQ
また財布を無くす夢をみた。こうして夢の話を思い出して書くことほど無為なことはない。夢の中ではバーベキュー大会に参加していた。現実にそんなものに参加したことはないし、したいとも思わない。6人がけくらいのテーブルが並んでおり、各テーブルには今は縁遠くなったひとたちがそれぞれ座っていた。あるテーブルには無邪気に笑いかけてくるひとがおり、またそのすぐ隣には冷ややかな視線を浴びせかけてくるひとがいた。どのような顔をしてよいのかわからないままテーブルの間を歩いていると、ふと財布がないことに気がついた。あわててポケットを探すが財布は見つからない。スマートフォンは持っており、クレジットカードを不正利用された通知がばんばん届いている。なんとかしようと通知を読もうとするがスマートフォンをうまく操作できない。いつも夢の中ではスマートフォンを操作することができない。メールを打とうとしてもうまく文字が入力できない。それでもなんとかしなければならないと汗をかいていたら目が覚めた。目が覚めた瞬間は面倒から解放された現実みのある安心感に全身が満たされている。徐々にその感覚は粗くなり、砂つぶのようにこぼれていく。そうしてまたもやのかかった現実が戻ってくる。
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