就職浪人中の面接の練習・対策の指導をした時の話
こんばんは、経営者のこうたです。
私はたまに、ネット上で出会った人や部下や友人経由に依頼され、就活や転職の面接相手をしています。
費用は一切とりません。
行っている理由は、面接官としての経験を積むためです。
別に今の経験値が不足しているなどではなく、様々なパターンを知って少しでも質のある面接をしていきたいから。
あとは部下にしっかりと教えられるようにするためですね。
うちは新卒採用をしていませんし、30代以上の人とも面接をする機会が少ないので、わりと重宝しています。
さて、私は以前、就活に関する記事を2つ投稿しました。
1つ目の記事はPVもいいねもトップです。
この記事を見てくれた人がコンタクトをとってくれました。
追加記事
※女の子=Bさん
1.就職浪人中の女の子
先に述べたように、ネット上のコンタクトは珍しくありません。
ただ、note経由は初だったので少し心躍りました。
その子のスペックを簡単に説明すると、
・就職浪人中
・日東駒専くらいの偏差値大学
・元陸上経験者
・元気
・真面目
・苦学生
人の印象って最初の数秒で決まるものですが、第一印象は、「なぜ就活がうまくいかないのだろう?」でした。
スーツにシワがなく、髪をきちんとまとめており、お化粧も見本のような出来です。
見た目に関してはお手本のような格好で来ていたし、話した感じも好感の持てるもの。
友人が多そうだなという印象でした。
「弊社に欲しい!」と思ってしまったほど(勧誘はしていませんよ)。
しかしそんな好印象とは裏腹に、これがなかなかの苦学生。
父親の借金ゆえに母親とBさんはバイトに明け暮れる日々。
元々大学に行くつもりはなかったが、母親の推奨で高3の半ばで受験する方針に。
最初から勉強をしていればと強い後悔があったものの、私の記事を見て希望を持ってくれたらしいです。
漫画のような人生に面食らいました。
私の知人にも高額な借金をしている人がいるので、なんか借金している人ばかり集まるなと思ったのは内緒。
時間をかければ大学を卒業しなくても良い給与をもらうことができますけど、1日でも早くちょっとでも今より高い給与をとなったら卒業資格があったほうが有利。
Bさんが取れる選択肢としては、いろいろな意味で正解だったと思います。
と、これを伝えたらちょっと泣いてしまいました。
だいぶ精神的に辛かったようです。
2.なぜ就職浪人をしてしまったのか
聞いていると多くのマイナス要因が重なった結果でしたが、1番は圧迫面接をされたことでした。
毎年一定数耳にします。
圧迫面接が原因で将来に絶望し、自分を否定されたようになり、最悪自殺にまで至るケースを。
母親のおかげでBさんはそこまでには至らなかったものの、そこから先は普通の面接すら全落ち。
私の記事を読んで、「自信がなかったからだと思います」と分析していました。
精神の影響って本当に厄介です。
これはメンタルが弱い人、または強い負荷を受けたことのある人にしか分からないこと。
私は自他共に認める豆腐メンタルなのでよく分かります。
私も圧迫面接ほどではありませんが、態度の悪い面接官に当たって不快な思いをしたことがあります。
幸いにしてダメージよりも怒りが勝りましたが。
でも、1つの面接が理由でうまくいかなくなることは多々あります。
面接でなくとも、たった1つの事柄が起因して何もかもがうまくならなくなることは珍しいことじゃありません。
これはなんとかしてあげなくてはと、私も勝手にプレッシャーを感じていました。
3.模擬面接の経験=自信
模擬面接の受け答えは問題ありませんでした。
優秀な面接官は、発言内容から的確なツッコミや質問をしてくるので、予想できる内容を教えてやり取りを繰り返しました。
重要なのは予想できる内容に対する準備ではなく、経験値を積むことで本番でも通用する思考力を養うことです。
例えば1次、2次で毎回落とされている人は、役員面接でどんなやり取りになるかの想像ができません。
役員だって人それぞれなので、1回や2回程度だと経験値にはならないでしょう。
なので私が仮想面接官として、下っ端、管理職、役員の3パターンを演じて模擬面接を行いました。
やり方は相手の能力や性格によって変えます。
彼女の場合は様々なパターンを知ることで自信に繋がると思ったので、少々意地悪なやり取りも混ぜてひたすら問答をしました。
圧迫面接はなくとも、意地の悪い質問で思考力やメンタルを試されることはよくあります。
Bさんは困ったという顔を分かりやすく出すので、考え方のアドバイス・矯正はしやすかったですね。
メンタルが弱い人って素直なことが多いので、うまくハマればどんどん向上していく特性があります。
4.模擬面接に慣れてはいけない
彼女のように真面目で型に嵌めるタイプは、模擬形式に慣れては逆に足元をすくわれてしまいます。
模擬と本番とでは空気が段違いですし、一般的ではない捻った質問をされることもよくあります。
さすがに私も全パターンを予測することはできないので、あくまで様々な形式の質問に慣れることに注力しました。
面接で考える時間を作ってはならないなんてルールはありません。
それが分かっていても、いざ本番になると、沈黙に耐えられなくて思考が停止したまま話してしまいます。
ゆえに、面接をする思考に慣れるだけにとどめ、面接の空気に慣れたと錯覚させないように意識させました。
模擬とはいえ、私は他人ですからね。
本人からしたら本番に近い空気だと感じていたことでしょう。
ですが、私との面接は失敗しても何も失いませんが、本番は違います。
5.就職浪人は有効な手
実は私、就職浪人経験者です。
『新卒』というステータスを維持するために、大学に在籍したまま浪人を迎えました。
弟も内定はもらっていたものの、学歴に見合ってないことを理由に浪人しています。
焦って適当な企業に入社してすぐ辞めるくらいなら、浪人して慎重に見極めるのも悪くない選択です。
一方で、とりあえず社会人を経験して転職をする、という選択もあり。
この辺は性格もありますし、運も絡みます。
つまり言いたいのは、就職浪人は負け組でもなんでもないということ。
実際、結果論ではありますが、私は就職浪人になっていなければ起業していません。
起業したきっかけは出会いでしたから。
私も当時内々定をもらっていたものの、業界は全然違いましたからね。
ちなみに余談ですが、私の模擬面接を受けると、仮に就活に失敗しても弊社で雇います笑
これ、内定を1つもらっているのと同じですから、気がすごく楽になるのだそうです。
幸いにして今まで救済したことはありませんが、本人が望むならウェルカム。
というのも、私みたいな有名でもない人を頼るのって、真面目で一生懸命な人しかいません。
模擬面接で聞きたいこと、確認したいことはできますからね。
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