人材引き抜きのプロ 優秀な人材を手駒にする方法 後編

こんばんは、経営者のこうたです。



前回の続きです。

要約しますと、

・優秀な人材とは
・お金で引き抜くな
・長期間かけて不満を大量に生み出せ


今回はもう少し踏み込んだ内容をご紹介します。

ちなみに今回方法を友人に話したところ、水商売の勧誘にメチャクチャ効果がありそうだと予想外の称賛を受けました笑





1.不満の引き出し方

三つの流れを抑えてください。


⑴意思を伝える
正直、引き抜きって女性を口説くのによく似ています。

好意の返報性を利用して、「私はあなたに興味があります」と伝える手法がありますよね?


実は引き抜きも同じで、「私はあなたが欲しい!」という意思を強く伝える必要があります。

初手で気持ちを伝えないと、いくら長期間かけても他人事で終わりますから注意が必要です。

伝えることであなたの会社を意識することになります。

頭の中で今の会社と比較する癖がついたり、不満が解放された自分を想像したりと勝手に引き込まれてくれますからね。




⑵単純接触効果
他人同士だと進むものも進みません。

必ずしも顔を合わせる必要はなく、電話やLINEでもOK。

とにかく何度もコンタクトをとることです。


ただし注意点として、コンタクトをとる理由を、毎回引き抜きに関連させてはいけません。

後半なら構いませんが、序盤では拒絶反応を起こされてしまいます。

毎回何かしら理由をつけてコンタクトをとり、どこかのタイミングで「そういえば最近そっちはどうよ?」と聞くだけ。


個人的に仲良くなればいいだけなので、上記記事の『自己開示』がオススメ。


仲良くなってからの目的は、あなたが相談相手、もしくはストレス発散相手になることです。




⑶不満を引き出す
もう本当に女性を口説くのと同じです。

最初は自己開示目的に、自分を中心に話しても構いません。

しかし後半は聞き専です。


どんな不満でも、「うちだったら改善されるのに」で話を締めることを意識してください。

会社に不満がない人なんていません。

むしろその不満が長期間抱え込めることではないと感じたから、あなたは引き抜きをかけようと思ったはずです。


以前に不満を漏らしたことがあれば、「前に○○って言ってたけど改善された?」など、不満思考に切り替えさせます。

会社そのものが普通でも、無能な上司に焦点を当てるのもいいでしょう。

不満話をする度に、今までの不満も必ず持ち出すことです。

そしてそれらがこの先何十年と続くことをイメージさせましょう。





2.タイミングを見逃さない

必ず引き抜けるジャストタイミングがどこかで発生します。

たとえば、

・転勤
・リストラ
・減給
・尊敬する上司の転勤
・上司との確執
・気持ちが極度に落ち込んだ時


このタイミングに「俺のところへ来い!」と言えたら100%来ます。

そのタイミングを見逃さないように、頻繁に連絡をとって情報収集を怠らないようにするのです。





3.経営者のこうたの引き抜き

ヒアリングを重ね、対象者が長続きしそうか判断

自分が先輩で相手は未熟者という立ち位置でマウントをとる

先輩としてお前を心配しているというスタンスで単純接触効果を利用

一度に一つの不満を聞き出して、それが一生続く怖い未来を想像させる(また、会う度にお前が欲しいと重すぎないように伝える)

対象者の現状の情報収集をし、彼の会社や上司が彼を今後どう扱うか予想

自社の魅力を伝え、彼がどういう働きになるか良い未来を想像させる

時が来るまで不満を大量生産

ジャストタイミングポイントで本気の告白(クローズ)


とにかくがっつかないこと。

あなたと会っていない間にも勝手に想像してくれるように擦り込み、自らの意思であなたの会社に興味を持たせます。

難しく聞こえるかもしれませんが、長い目で相手のためを思いながら先輩として接するだけで自然とこの流れになりますよ。


経験が必要なのは、

・引き抜きができる相手かそうじゃないかを見極めること
・ジャストタイミングポイントの予想





4.信者を作れ

あなたがなぜ引き抜きをするかは分かりませんが、引き抜いた人材があなたの信者になって損はないはずです。

少なくとも自社に招き入れられた時点で、あなたに対しての好感度は少なからずあると思います。

すでに信者になっている可能性もありますが、現時点では見習い程度。

「もう全部あなたにお任せします!」というほどではありません。



重要なのは、引き抜いた後です。

そもそもその人の人生を変えたのですから、自社に招き入れてはい終わりはあり得ません。

大学時代、教授ごとの攻略法やオススメの教授(授業)を共有し合わなかったですか?

会社にもある程度のコツがあり、上司の当たり外れや性格も異なります。

引き抜く時と同じで、「困っていないか?」と頻繁に確認しましょう。

気にしてくれているという事実だけでも好感ですし、初回ではあなた以外に頼る人がいないのですから。




ここまで読むとお分かりかもしれませんが、引き抜きってマメな性格が求められます

大雑把な人にも魅力はあるので問題ありませんが、人の気持ちを分かろうとしない、分からない人には難しいでしょう。

短期洗脳に優れている人、昔からなぜか自分を中心に人が集まってくる人は、質の良い信者は作れない傾向にあります。





5.より優秀な人材の作り方

実はここまで紹介した流れが、優秀な人材の作り方です。

最初からもの凄く優秀な人は、決断力があるので時間はかかりません。

しかし 前編 で触れたように、最初から優秀な人は企業が優秀じゃないと長続きしない傾向にあります。

だから【???】の武器のような最終形態まで加工したら最強みたいな人材が、長い目で見ると利益に繋がるんですね。


鑑定スキルがなくても経験で分かります。

というより、自社にいる優秀な人材の共通点を考えてみてください。

業界によって求められる性格は異なりますから、こればかりは答えを提示できません。

しかしあなたと波長の合う人であれば、少なくともあなたにとっては優秀な人材のはずです。


『優秀』とは利益を生み出す者のこと。
会社の利益も大事ですが、あなたにとっての『優秀』を探しましょう。


ちなみに余談ですが、私はたまに、引き抜いた人材と引き抜こうとしている人材を友だちにさせます。

自分で自分の魅力を伝えるよりも、他者から自分の魅力を伝えてもらったほうが効果的だからです。

ただこれは、最低限の面識がないと難しいので、飲み会の場を作るなどして知り合いにさせるのも手(私はそこまでやったことはありません)。

引き抜いた後、信者同士で結束を固めるのは非常に大きなメリットが見込めるので、この流れは合理的と言える。





6.時には強引さも必要

私が引き抜きをする時にちょっとめんどくさいなと思うのは、優柔不断な人です。

誰がどう聞いてもブラックな企業に勤めていて、本人は辞めたい辞めたいと口癖が止まらないのに決断しない。

一歩踏み出す勇気がないのか面倒な気持ちが混じっているのか、とにかく自発的に動けない人がけっこう多いです。

ネットでも見かけませんか?

なんでそんなに不満を言うのに転職しないんだろうと。



こんな時期でも転職は難しくないです。

ステップアップ目的の転職は難しいですけど、ブラック企業から脱するための転職は本当に簡単です。

ちゃんと行動をすれば1ヶ月で見つかります。

にもかかわらず動かないのは、宝の持ち腐れである意味原石と言えますね。


そういう人には、早い段階で魅力を伝えてさっさと行動しろと急かすのも手です。

販売員で、「変えたら得をしますよ」よりも「変えないと損をしていますよ」のほうが刺さりやすいというトーク技術があります。

しかも今回の場合は損をしていることは分かっているのですから、それを一生続けるの? と想像させてください。



今の状況を一生続けるのか? は誰に対しても刺さります。





7.まとめ

⑴引き抜きのプロに必要な能力

①根気
②見極める力(または経験)
③マメな性格


⑵引き抜きの鉄則

①不満を引き出す
②現状が続く嫌な想像をさせる
③イメージを以って自社の魅力を実感させる
④ジャストタイミングポイントまで耐える(見極める)


⑶自分にメリットのある人材にする

①引き抜いた後も気にかける
②信者同士の繋がりを強固にする


私は自社にかかわらず、多くの人と話をして他の人がどういうことをしているのか情報収集をします。

短期で引き抜いて放置が多く、ここまでしっかりとやっている人を聞いたことがありません。

だから私に引き抜かれるのです笑

逆に、私が引き抜いた人材が離れたことはありません。


引き抜いた人材は、新卒者よりも自分色に染めやすいです。

これらの方法は本当に効果的かつ容易なので、ぜひ参考にしてみてください。



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