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鏡の中に大嫌いな母が映っていた

いつから私は、こんなに母に似てきてしまったのだろう。

ここのところ、鏡にだったり自撮りにだったりに映し出される自分の顏が、大嫌いな母親にそっくり過ぎて苦しくなってばかりだった。

幼少期はあんなに父に似ていると言われてきた私だったのに、今はもう、父の面影を探すことの方が難しいだろう。

母は確かに男性にはモテたっぽいが、それはけして美人だからではない。あの人の自己肯定感は異様に高い。けれども人間として良い方向に「自己肯定感が高い」のではなく、なんというかものすっごく歪んでいる。

他人を貶めてなんぼの自己肯定感の高さ、なのだ。

「おっぱいの大きい女はバカ」とか「あの人はガリガリでガイコツみたい」とか「妖怪人間みたいな顔をしている」とか、そうやって人を貶して自分をさも高い所の人間みたいに思おうとする、母はそういうたぐいの人間なのだ。

私がやっと、心の底から母を嫌いと思えるようになったのは、たぶんつい最近のことだ。

「あの人が死んだら、葬式、誰かに丸投げできないかな」、ふとした瞬間にそう考えてはっとした。いよいよもって私は、母に二度と会わなくとも後悔しない域に達したらしい。

残念ながら人間には絶対に子どもを育てることに向いていない人たちが存在する。その一人がうちの母親だろう。

私生児だもんでいろいろあって父親の葬式に出られなかったことで苦しんでいる癖に、母のことなぞこのまま棄ててしまいたい私は、自分が長らく感じているこの生きづらさが「愛着障害」というものなんじゃないっすかねえ、と推測しながら、どうにかこうにか暮らしている。

正直ここしばらく、気持ちが塞ぎがちだ。だもんで相互フォロワーさんがたのnoteもきちんと読みに行けず申し訳ない…自分はスキしてるのに全然こいつ読みに来ねぇ!って思われてたらほんとごめんなさい。私、鬱気味になると読解力ががくんと落ちちゃうんです…。

五月だったからとか梅雨時期だからとかいろんな要素はあるのだろうけれど、そんな気の滅入った状態で鏡の中に見つけたものが母の顏だったもんで、それはもう滅入りに拍車がかかった。

女性は35歳で所謂「老い」が加速すると言われているらしく、まあなんだ、私はその35歳であって、ついでにもうすぐ母が私を出産した年齢になる。

鏡の中の顏にハッとし、途端に今までかろうじて着こなしているつもりだった「かわいい服」が恥ずかしくなった。この顔であんな服を着ていたのか、と気が狂いそうになる。クローゼット(…というと格好いいけどプラスチックの三段衣装ケース)に入った服を全部買い替えてしまいたくなったけれど、さすがに家計を鑑みるとそんなこたぁできない。

電気のつく所謂「女優ミラー」で改めて見てみれば、シミだらけの皮膚が広がっている。ああ、学童で働いていた頃、熱中症で倒れるか疲労で倒れるかどっちかだってくらいまで、夏場の外を歩かされたもんな…日焼け止めの効果なんて、汗でぐっちゃぐちゃになってそんなもの皆無に近かったはずだ。

「北海道の女の子って色白なんだね、」と言われていた二十代前半がまるで前世の様に遠く感じられる。

どうにか、この先の人生を母とは違うものにせねば—そう、強く思った。

今とて違う。違うけれど、私は母みたいに「お金がない」と言いながらいつまでも他力本願でいる人間ではありたくないし、あんな小太りで百均の化粧品しか使っていなくて、スーパーのはじっこで売られているよくわからないタンクトップを「私が着ればお洒落なの」と言って着ている女にはなりたくないのだ。

そもそも私はたまにバグる。

壊れたメンタルはもう二度と元には戻らないそうなので(おそらく「寛解」というのはある程度取り繕える状態という意味合いなのだろう)、そりゃあバグることもあるだろう、と諦めはついている。

しかしながらふと、数年前にお祭りに行った際の自らのファッションを思い出すことがあって、それを回想した途端私は、もう恥ずかしくて仕方なくなった—まあ、正常なメンタル時なら「まずしない」組み合わせで露店の並ぶ通りを歩いていたのだ。…花柄のワンピースに網タイツ、ビニールのぺたんこのサンダル、だよ。どうした私、しかも頭は金髪だったじゃんか!!!悪目立ち!!!!!

バグっちゃった時は服装もおかしくなりがち、ということなのだろう。

これは、その回避の為にも、衣装ケースの中の服を「どれを組み合してもセーフ」なものに徹底しておく必要がある。

あともう、バグること自体できるだけ少なくできるよう、生活スタイルも…本当は、いい加減、変えていかなくっちゃあならないなと痛感している。

うちの母は六十代突入くらいから劇的に「悪化」した。幻聴によってアパートの隣人を追い出してしまったほどに。なんで電話線を引っこ抜いているのに夜中に電話が鳴るんだよーと思ったけれど、そういえば母の姉も長らく幻聴に苦しんでいたので、もはや遺伝的なものなのだろう。

ならば私とてその因子は持っている。私はそれをなるたけ回避したい。

この生きづらさは持って生まれた(に近い)ものであって、うまいことやっていくには対処法を見出していくほかなくって、私が変わろうとしてもそれは自分を苦しめるばかりで、ならば「どうしたらマシでいられるか」を突き止めるしか無いのだ、結局は。

その為のひとつが、より母から「離れる」ことだろう。

母のせいで失った人間関係も多くあったので、私は何よりそのことを恨んでいるのかも知れない。

…なんかほんと生産性の無いものしか書けない自分が情けない。noteってこういうこと書いたとて喜ばれないじゃん。タグから飛んできて絶対読んでいないだろお前っていうような「ナンパ師」とか「不倫カウンセラー」とか「企業は僕にお任せ☆」みたいな人からばっかりスキ喰らうし。せめて読んでくれ、読んでみて自分に関連性があるとかちょっとでも刺さったところがあるってーんならスキを押してくれ、私は女をナンパしてワンナイトしたいクチの人間じゃあないんすよ。

今日ひっさしぶりにライオンズの中継でうちのCMが流れました、わーい。CM見ることで自己肯定感だだ上がりするので、テレ玉さん、どうか私の命を繋いでいてくだせえ…(´・ω:;.:...


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