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コーヒーにまつわる道具 Vol.06 続編

Aero Press エアロプレス 続編

雲に乗って南の島に行くのを妄想するにはうってつけの穏やかな日。いつの間にかセミに代わってトンボが飛んでいます。

コーヒーを飲んで深呼吸して、これからチャレンジしてみたいこと、たくさん妄想。妄想に妄想を重ねれば、そのうち体が目標達成に向けて動き始める気がします。動けるように運動しとかないと(笑)。

さて、前回の「コーヒーと道具 Vol.06」でエアロプレスを紹介したのですが、今回もまたエアロプレス。

理由は前回紹介できなかった使い方(淹れ方)を書き記しておきたかったからです。

↓これが前回の淹れ方。マグカップにチャンバー(エアロプレス本体)を置いて、コーヒーの粉にお湯を注ぎます。そして、プランジャー(押す部分)をプレスすればできあがり!

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これはこれで、おいしいコーヒーを飲めるのですが、僕には疑問点がありました。それは、このエアロプレスの使用方法だと、プレスする前にお湯を注いだ段階で、フィルターからコーヒーの抽出が始まってしまうことです。

イメージとしては、フレンチプレスのプレスをする前にもうコーヒーをカップに注いでいる感じです。それも考慮した上でのエアロプレスの淹れ方なのかもしれません。が、気になる。ということで、検索!

すると、やっぱりあります、あります。僕が疑問に思うことは十中八九、先人が考え、すでに解決法を出しています(笑)。

ということで、僕の疑問を解決するのが、「インヴァート抽出法」。英語ではInverted Methodと呼ばれている方法です。

↓この写真がヒントです。前回との違いがわかるでしょうか? さらにヒントを出すと、Aero Pressの文字方向に注目です。

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これがまさにInvertedと言われる所以。Invertは「逆さにする」です。逆さにされた チャンバーとプランジャー。これをどうするかというと、

↓まずはコーヒーの粉を入れます。

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このコーヒーの粉を受けるのはフィルターではなくてプランジャー(注射器でいう押す部分)です。

↓下の写真の「Press」の文字あたりにコーヒーの粉があります。

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↓お湯を注ぎます。このとき、お湯はプランジャーのゴムパッキンによって下に漏れないようになっています。

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↓プランジャーの黒い部分がゴムパッキンになっていて、お湯を堰き止めます。

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↓Inverted Methodで淹れる場合は、お湯を何回かに分けて入れないと、下の写真のようにコーヒーの粉が溢れそうになってしまいます。

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↓粉が膨らんだままだとキャップが閉められないので、マドラーという名の箸で攪拌させます(笑)。粉が落ち着いて、キャップが閉められるぐらいになりました。

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時を同じくして準備するのは、フィルターとキャップ。フィルターをキャップに置いて、お湯を少し注ぎ濡らしておきます。そうすることで、フィルターとキャップを逆さにしてチャンバーに取り付ける際、フィルターがキャップから落ちてしまうのを防げます。

↓こんな感じで、フィルターが湿ってキャップにくっついています。

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↓そしてフィルターとキャップを閉めます。

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↓マグカップを逆さまにして、エアロプレスのキャップ部分にくっつけます。

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↓そしてマグカップ、エアロプレスを同時にひっくり返す!のが難しいので、普通にマグカップの上にエアロプレスをひっくり返して乗せるだけでも何ら問題はありません。

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↓プレスしていきます。

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↓はい、できあがり!

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通常のエアロプレスの使い方と違って、この方法であれば、お湯を注ぎはじめると同時にフィルターから抽出が始まることがありません。それが故に安定した抽出が可能とも言われています。

<失敗編>

Inverted Methodでエアロプレスを使う場合は、お湯を注ぐ際に注意してください。

元々、取扱説明書にはチャンバーに入れるお湯の量は237mlとあります。これは通常の淹れ方であれば問題ありません。ただし、これを同じ要領で、Inverted(逆さまにされた)のチャンバーに入れるとお湯とコーヒーの粉が溢れ出そうになります。

Inverted Methodだと、プランジャー(注射器の押す部分のようなもの)がチャンバー(本体)に1cmほど差し込まれた状態じゃないと自立しません= 通常の方法よりもプランジャーが差し込まれた分、お湯を入れる容積が少なくなります。また、フィルターからお湯が落ちていかないのも原因です。

僕はコーヒーの粉が溢れそうなのに、無理にキャップを閉めようとして、失敗しました(笑)。

↓そのときの写真です。無理にキャップを閉めたので、お湯がフィルターから出始めてしまっています。

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そして、キャップがきちんと閉まっていないまま、チャンバーをマグカップに乗っけて、プレスしてしまったのです。

その後は、「ギャー」状態。キャップが外れ、フィルターからはコーヒーの粉が溢れ出るわ、熱湯が手にかかるわで、それはそれは大変でした。

ということで、Inverted Methodにチャレンジする場合は、お湯を注ぐ際に注意してください!

あとがき

Invertの意味は上記のように「逆さにする」。じゃあ、チャンバーとプランジャーは?となります。チャンバーはchamber。これは特別な空間、部屋のことです。銃の弾を装填する空間もchamber、議会等が開かれる特別な空間もchamber。この言葉、おもしろいのが語源はなんとcamera。カメラも元々は光を取り込む特別な箱の空間で印画紙に焼き付けていました。エアロプレスの場合は銃のイメージでchamberでしょうか。

そして、プランジャーはplunger。イメージはトイレが詰まったときの吸着カップがついたスッポンするあれです(笑)。注射器の液を押したり、吸い出したりするピストン棒のことでもあります。

というように、コーヒーを通して英語も勉強できてしまいます。徐々にコーヒー情報を仕入れるために洋書、海外の記事にも手を出し始めよう。


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