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校長の嘘で成長した2人の生徒

FROM 安永周平

ある学校で、校長先生が担任の教師に嘘の情報を伝えました。「特別なテストの結果により、田中君と佐藤さんの2人は非常に知能が高いことがわかりました。この2人の成績は必ずアップするはずです」と。すると、この情報を信じた担任の教師は、2人に大きな期待をかけるようになりました。「君ならできるに違いない」と。

それから、1年後…


その期待が伝わり、2人の成績は1年後に飛躍的に向上しました。嘘みたいな本当の話ですが、これは「ピグマリオン効果」と呼ばれています。1964年にハーバード大学のロバート・ローゼンタール教授が行った実験で明らかになったものです。もう1度言いますが、校長先生の話は嘘ですからね。嘘の情報だったのに、担任の教師がそれを信じて生徒に期待することで、実際にそのとおりになった…という話です。

つまりは、相手にポジティブな期待をすると、その期待が実現するということ。これは逆も然りで、相手にネガティブな期待をすると、その期待が実現する…というのは「ゴーレム効果」と呼ばれています。いずれも心理学の実験から明らかになったことです。これについては、ボブも同じ考えで、期待通りに相手を動かす(動いてもらう)方法が”口撃なき達成”をもたらすと言っています。

まずリーダーが部下を信頼する


さて、社長をはじめとした組織のリーダーは、人を育てることは非常に大切な仕事でしょう。そして、部下育成の方法は世の中にたくさんありますが、大前提として「部下を信頼すること」がなければ上手くいかないででしょう。時々、「期待なんかするから裏切られる」なんて話も聞きますが、僕はそうは思いません。これまでの経験上、部下を信頼し、正しい方法で期待をすれば、実際に上手くいくケースの方が多かったです。

このあたりの問題を突き詰めていくと、最後は「採用」の問題になるのかもしれませんが、まずは今いるメンバーを信頼し、一緒に成長していくことが必要でしょう。マネジメントは1人1人個別に向き合うしかいないので「これさえやればいい」なんて方法はありません。ただ、声かけの仕方や期待の表し方など、相手の重荷になるのではなく、相手を勇気づけられる方法というのは学んでおくと、部下のやる気や成長スピードを上げられるように思います。

残念なリーダーの特徴とは?


「あなたなら、きっとやり遂げられる」と、何の裏付けもなく、罰則も求めずに、無条件に部下を信じる。リーダーにこの姿勢がなければ、人なんて育たないでしょう。仮に育ったとしても、それは部下が自分でガムシャラに頑張ったからです。そして、注意したいのですが、このケースでリーダーが「俺が育てたんだ」なんて態度を取るとメチャクチャ嫌われます。

これ、恥ずかしながら僕も経験あって。「俺が育てたんだ」なんてドヤ顔してたわけではないんですけど(苦笑)、その部下とは溝ができましてね。なので、少なくとも部下が勝手に育った場合、部下はリーダーを信頼しているわけではない…という認識は持っておくべきだと思います。それを勘違いしていると、部下は上司の不満や悪口を他のメンバー、他部門でも言って回るようになります。これ、リーダーもそうですが会社としての損失です。

ですから、あなたが社長や上司などリーダーの立場にいるのなら、この点はぜひ注意しておいた方がいいのではないでしょうか。そして繰り返しますが、まずは自分が部下を信頼すること。そして”適切な行動”で相手への期待を表し、勇気付けること。ことコミュニケーションに限って言えば、リーダーがこれをしているかどうかで組織は大きく変わっていくと思うのです。すぐできる簡単なことからでいいので、ぜひ始めてみてください。

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