令和って昭和


 はーい、テツガク肯定です。

 最近、主に平成後期から感じていましたが。
 令和になってから、こう思うようになりました。

 まるで、昭和だな、と。


 私は昭和生まれではなく。
 昭和の爪痕足跡、そういう痕跡が強く残る時代を通ってきました。

 平成初期、中期というのは。
 昭和には逆らえない、そういう空気感の時代で。
 その象徴みたいなのが、『エヴァンゲリオン』かもしれません。

 お前の変わりはいくらでもいる。
 吐いて棄てるほどいる。

 昔、そう言っていた偉い人が。
 今、新しい人にそう言われている。

 もちろん、嫌な想いを多くしてきました。
 超・理不尽と言いますか。
 理不尽を通り越して無気力にもなりました。

 だからと言って。
 今がいい時代とは一ミリも思えません。
 むしろ、ソイテーソイヤクの時代だと思います。

 なぜって、理不尽なことを押し付けられ。
 嫌な想いをした、と言いながら。
 けっきょく、それをつくった昭和と。
 全く同じことをしているからです。

 マジで笑えます。



 これが最先端のやり方!
 古い価値観をアップデートして!
 多様性を尊重して、決めつけないで押しつけないで!

 そう正義の御旗を振りかざして。
 戦車でぶっ飛ばしていく、正義の押しつけ。

 同調圧力が強過ぎるって声も。
 数の暴力で反抗すれば、立派に同調圧力になる。
 でも、当の本人は同調圧力のつもりはない。

 おそらく令和の最前線の人も。

 自分は悪しき昭和とは全く違う。

 そう思い信じているのでしょうが。
 私から言わせれば、全く一緒です。

 きっと、こんな感じで時代をつくってきたのでしょう。
 明治、昭和、令和と。

 昔のやり方は酷過ぎる。
 そんな古臭い価値観を押し付けないで!
 と最新式の正義でぶん殴って時代を作り。
 やがて、次の時代にぶん殴られる。



 人生は悲劇ではなく喜劇だ。
 と言いますが、まさにそうです。

 昭和の何が最悪だったか?

 これこそがあるべき正しさ!

 人がそれを考えるまではいいんです。
 とても素晴らしいことです。
 そこから、それを統一した一般論へ変えていった。

 そのお蔭で、理不尽な想いをした人が。
 全く別の正しさに気づき。

 そして、昭和と同じように。
 統一した一般論へ変えようとしている。
 これが、マジで笑える、ソイテーソイヤクの喜劇です。


 例えば、謝ることは悪いこと。
 そんな空気感を作ってみたり。

 特別や優劣を作るのも悪いこと。
 怒ったり、暴力的なものも悪いこと。
 (そう言いながらエンタメは過激さだけが増していく不思議さ)
 嘆いたり卑下したりするのも悪いこと。
 生産的かどうかが重要なこと。

 まだまだ、いくらでもありますが。
 まさに、カトラリー・ベケット卿のようです。
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』の。

 英国国王の代理人として。

 公共の利益を守るため


 という正義の名のもとに行ったこと。

 集会の自由権の停止
 人身保護法の停止
 弁護を求める権利の停止
 陪審員評決を求める権利の停止

 また法の定める海賊行為で有罪判決を受けた者
 その共犯と見なされた者
 さらになんらかの関係を持った者は――

 すべて絞首刑に処す(3作目の序盤から)




 昔、昭和がやったことを。
 今、令和が引き継いでいる。

 諸行無常だなんてものは。
 この世には存在しない、というのが。
 ハッキリと証明されるほど。
 全く同じです、一ミリも変わっていません。

 ただ殴る武器を変えているだけで。
 けっきょく、その武器で殴るのは変わりません。
 これをソイテーソイヤクと言わずして。
 いったい、何がソイテーソイヤクなのか。

 このファッキン・ブラック・ワールドは。
 どっからどうみてもデェーブイ・ワールド。

 ぶん殴るけど、これが正義なんだ。
 こうしないと仲間になれないんだ。
 だから仕方ないって、受け入れるしかないって。

 甘くささやきながら殴り続ける。
 臆病者のか弱い独裁者のウィンディゴ。
 ただのピエロです。かつてのITです。
 ソイテーソイヤクの悪夢です。




 基本的にこんなことを言えば嫌われます。
 ですが、今の私にとって、そんなことはどうでもいいんです。
 というか、気づています。

 本当に嫌ってるのは誰かじゃなくて。
 この星屑、青く醜い肥溜めのスターダスト。
 地球ってメフィストフェレス、この世ってペニーワイズが。
 私を嫌っている。

 もちろん、私も同様に嫌っている。
 そして、全く別のあの世を思い出している。

 第六区の果ての、その先にある第七区。
 世界三大ウサギの1人。
 竹取の国の愚かなFRウサギが抜け出してきた。
 そういうワンダーランドなあの世を思い出したから。

 兎穴に入らずんば不思議知らず。

 私はもう少し器の大きな夜がいいです。
 人の我がままとも向き合える、そういうITが。

 この世の黒光宇宙って夜ほど態度は大きくなくてもいいです。
 というか、どうせ行けない夜なら必要ないです。

 それよりもあの世の白影夢中。
 白くて狭い夜、控えめな態度で。
 なんでも思い通りになる夜。

 そのITが確かなペニーワイズになった。
 そういう夢をココにつくるのではなくて。
 上手いこと、その今へ抜け出す。

 同じテツを踏まぬように。




 とにかく、令和って昭和のようです。
 私は昭和を知りませんが。
 きっと、昔、こんな感じで得意顔でITを作ったけど。
 今じゃ悪者邪魔者扱いのペニーワイズ。

 本当にソイテーソイヤクの場所です。
 正義って旗を免罪符にぶん殴り続ける。
 そういう合戦場がこの世って飢えたオーバールック・ホテル。
 その上に敷かれた、人生ってグリーンマイル。

 ですが、人が持っている我は。
 そんな棺桶におさまるようなものではありません。

 特別、統一された一般論にしなくても。
 それぞれのやり方で、仰げショーシャンクの空。
 抜け出せ、記憶のない海が待っているジワタネホへ。

 信じて忘れるか、信じて諦めるか。
 我々は今、カントリーロードの上に。
 決行の合図は、ハイホー、ワガママ! ウェーイ!

 北を指さない我がままで。
 狙え、掟破りの浪漫飛行。
 


 それでは、また次の機会にお会いしましょう。











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